44 所詮私は道具に過ぎなかった
メア「…え、なに?能天気ルシエル?」
ルシア「能天使だよ能天使!!能天気ってなんだよお前舐めてんのか!!」
ルイ「違いますよ魔王様。脳天死ルシアですよ。」
ルシア「いろいろちがうわ!!もぉー、真面目に話した私が馬鹿だったわ…」
メア「ルシアが真面目だったことなんてあったか?」
ルシア「私は常に真面目だっつーの!!」
メア「でも…そうだな。戻りたいとは、思わなかったの?」
ルシア「いきなりしんみりしないでよ、調子狂う……もちろん思ったわよ、はじめは。能天使としてのプライドもあったし。でも逆に私の住んでいた場所の汚さも知った。それになにより…私は自分の価値を知っていた。」
メア「価値?」
ルシア「天使は普通、神より創られる存在。でも、能天使とその配下は堕天しやすいために同族である天使に造られた。」
メア「なんで堕天しやすいの?」
ルシア「あんたたち悪魔と出会う回数が多いからよ!なにせ羽もがれただけで堕天するんだから!!……本来なら能天使も中位天使とはいえ、位はしっかりしてるから神に創られるはずだったんだけどね。私は天使でありながら神ではなく天使の子だったのよ。だから、神に創られたその他の中位天使よりも価値は低い。」
メア「う〜〜ん、難しいことはわかんないや…ルイー翻訳してー」
ルシア「真面目に聞けぇ!!あんたが聞いてきたんだろ!!」
ルイ「えーと、つまり結論を言うとルシアは悪魔好き?」
メア「なるほど!ルシア、私もお前が大好きだぞ〜!!」
ルシア「へっ、変なとこ抜粋すんなばか!!きらい!!だいっきらーいっ!!」
メア「えぇ〜本当は好きなくせにぃ〜」
ルシア「なにこいつうっざ!!うざー!!」
クレイ「…それで、ルシアは誰に創られたのですか?」
ルシア「…なによクレイ、知りたいの?」
クレイ「だから聞いています。」
ルシア「……本当のことは知らない。周りは私が神に創られたってことにしてたから。」
クレイ「……………」
ルシア「でもわかる。私を作ったのは……」
ルシア「上位天使、熾天使イアエル。」




