3 悪魔ですよ
「……あー好きだよぉ〜好きすぎるよぉ〜クレイ〜……」
時刻はもうお昼前。
この言葉ももう目覚めてからもう3回目だ。
「魔王様、ゴロゴロしてないで仕事してください!し、ご、と!」
いつも通りルイから仕事への催促が飛んでくるが答えは「やだ」のひとつ。
「やだぁ~クレイがしろって言うならする~」
ふと漏らした言葉だった。
「言いましたね?」
「え?」
え?
「クレイ様、至急執務室まで来てください。」
…いきなり、とんでもないことを言い出した。
「な、なななな何を放送しているのだ貴様わぁあ!!!」
「クレイ様が仕事しろと言うならしてくれるんですよね?だったらクレイ様をお呼びしてでも魔王様を仕事させるのが僕の役目です。」
いや言ったけど!!言ったけども!?まさかほんとに呼ぶなんて思わないじゃん!!
それに秘書という肩書きプラス世話係も勤めてくれているルイに役目なんて言われたら……もうそれは、全面的に私が悪い。
「鬼~鬼畜~悪魔ぁ~」
けど訴えることは忘れないから。
「はいはい悪魔ですよっと。さぁどうせ仕事する未来は確定なんですし、クレイ様が来る前に仕事を始めて、かっこいいところを見せたらどうですか?」
「そ、そうだな…よしっ。」
「ルイ、着替えさせろ。」
腕をばっと広げる。
「まずそこからですか……」
「う~~ん」
ねむぅーい…
「伸びをしないでください!上手く脱がせられないじゃないですか!」
「え~でもぉ~」
「えーじゃない!ほら、早く着替えますよ!!」




