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クロウ「メア……俺の魔王様………おれが、守らなきゃならなかった、シアを…止めていれば……まだ、おれは……なにも、謝れていないというのに……」
王を失った寂しい城で、クロウは嘆く。
もう誰にも届かないと知った想いを吐露した。
こんなのは言い訳だ。
何もしようとしなかった自分への言い訳だ。
わかっているのに、涙だけは止まらなくて。
これから、この世界はどうなるんだろう。
俺は、どうすればいい?
王が死に、シアが治めていたこの国は混乱するばかりだった。
ヨハンとジーノの姿もない。
この国の王は、だれだ?




