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【書き直し】魔王メアの統べるところには。  作者: 紫暮りら
ロイヤル編
132/136

132

「クレ…イ………」


そう一言。


一粒の涙と共に魔王メアの身体は崩れて消えた。


後に残ったのは彼女の衣服だけ。



ああ…


「あ、あ………」


なにも……


「ああ…あ………」


聞こえない。


「アアアアアアアアアアア」


目の裏にあなたの姿が浮かぶ。


何度も。


何度も。


「い、や…」


消えないで。


「やだよ……」


どうして。


頭が、痛い。


今までにはなかった感覚を知って、新しい涙が流れていく。


まだ彼女の体温で温かい服を抱きしめた。


ああ。


どこかへ行ってしまっただけだと思いたい。


けれど、現実は非情だ。


やめてよ。


わからせないで。


彼女を追わせて欲しいのに。


こんなもの、残していかないでよ…!!




震える右手で頭を抑えようとした。


けれどその手が頭に届くことはなく。


怖いほどに手に馴染んで。


安心する重みを感じる。


角に触れていた。


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