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ルシア「キールが仲間になる過程で彼女とシアの関係がギクシャクしてたのは覚えてるわよね?」
ルイ「えぇ。」
ルシア「ただ仲直りするにしてもそこでキールを介さないなんておかしいと思わなかったの?」
ルイ「……………たしかに。気にしていないだけかと思っていましたが…」
そう言いながらちらりとキールを見ると、困った表情の吸血鬼はやれやれといったように笑った。
キール「残念ながらそこまで優しくはありませんよ、私は。………それで、結局どうするんです?」
ルシア「決まってるわ………魔王シアの城に…乗り込む。」
ルイ「いっ、いくらなんでも無茶ですそれはっ!!こちらは3人なんですよ!?」
ルシア「あら、戦闘になったらルイも戦ってくれるの?」
ルイ「…っ、そんなことにはならないと思いたいですが、もしもの場合それ以外に選択肢がないでしょう!!」
キール「まぁ、シアの能力が効くのはこの中ではルイだけだ。それにシアとその側近…クレイの兄、クロウ以外は気にしなくていい。」
ルイ「…そんなことまで……」
キール「こうなってしまったからにはもうメアの記憶を取り戻す以外の選択肢はありえない。…すみませんでしたね、ルシア。」
ルシア「…いいのよ、このツケは全てが終わった時に払ってもらうから!」
キール「ふふ…何を要求されるのか恐ろしいですね。」




