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脳が沸騰するような思いだった。
怒りでどうにかなりそうだ。
腕の中に我が君がいなければ、すぐにでも…
メア「…クレ、イっ、くるし…」
クレイ「…………………申し訳ありません。」
思わずきつく抱きしめていた腕を緩めようとするが、震えで上手く動かない。
クレイ「…我が君を…………お前、お前がお仕えしているのは魔王メア様だろう…!!なぜそんなことが言えるっ!!」
そして腕の中の少女を優しく、外が見えないように包み込んだ。
クレイ「…たとえ世界全てが貴方の敵になろうと、私だけは我が君の味方であり続けます。絶対に。」




