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【書き直し】魔王メアの統べるところには。  作者: 紫暮りら
吸血鬼編
101/136

101

自分の中の何かが書き換わるのを感じた。


新しい自分になったみたいに。


怒りも、嫉妬も、執着も。


全ての憂いが晴れたかのような。


嘘。


悲しみは少しだけ残ってる。


そんな、感覚。


暖かい。


もう、僕は一人じゃなくてもいいんだ。


貴方のそばにいても……………




「吸血鬼キール。」


陽だまりの中で、姫が僕を呼ぶ声が聞こえた。


「はい。」


「…あなたは私、魔王メアに絶対の忠誠を誓いますか?」


そんなの…


「もちろん。もう随分昔から、僕の中では君だけだよ。」


「……ありがとう…じゃあ、1つ目のお願い。『引き受け』させてね。」


この日を境に、キールは吸血鬼でありながら悪魔と生きていくこととなった。

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