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白い月  作者: 四分音符
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エピローグ

私はいつしか、フワフワ雲まで戻ってきていた。

ここには、天国への階段がある。


(戻ってきた…。)


―私に、もう悔いは残っていない。


悲しいことも、寂しいこともない。

だから、帰るべき場所に帰らなきゃ。


私は、階段を上り始めた。

終わりが見えないくらい長かったけど、ひたすら上った。



―そのとき。


夜空に大きな月が昇ってくるのが見えた。


(綺麗な月…。)


見ているだけで心が癒される。



するとそのとき、白い月の光の帯が、私に向かってひらひらと伸びてきた。

そして、私を取り巻くように包み込んでいく。


それは、何か柔らかいものをまとってるかのようだった。


―何だろう、この気持ち。


何か気持ち良いような、ドキドキするような…。

でも、やけに安心するような…。



私は、今までの生活を思い出していた。


(最期くらい、素直に…。)


―みんな、今までありがとう。


私がいなくても、幸せに暮らしてね。

生まれ変わったときは…、よろしくね。


それから…


(あれ…何だろう…、だんだん眠くなって…。)



…それから、色々迷惑かけてごめんね。


…ごめんね。


(もう…意識が…、薄れ…。)



―みんな、おやすみ…。


白い光に包まれた私は、やがて溶けてなくなった。

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