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11話 波乱の前兆

拙い文章ですがお願いします。

「ここが風の憩い亭か〜。」


「そう〜。ここのご飯はまた黄金の豚亭とは違った感じなのよ〜。」


「そうなんですか、気になりますね御主人。」


「本当に美味しそうなお店ね〜。外にいい匂いが漂って来ているわ。早く入らない?」


「そうだな。入るか。」


店の中へと最初に入る。その後にアリアス達が続く。3

ちょうど昼頃だからか店の中は混んでいる。

テーブルの席に着くと、レイナが自分のオススメの品を店員へと注文する。。

他愛もない話をしながら料理を待っていると3人の衛兵らしき男達が店の中へと入ってきた。


なんか横柄なやつら。


そんなふうに感じながら迅たちがみていると店員が料理を運んでくる。

料理が来た瞬間そんなことは頭から吹き飛んでいく。

それほどの香ばしい匂いが鼻腔に突き刺さる。


「おー、美味しそうだな。食べるか。あれ?そういえばリリィって食べれるのか? 」


「ええ、大丈夫ですよ、ヒューマンの方とそのあたりは全く変わりませんよ。」

「そっか。なら食べるぞ。いただきまー・・・」


と言いかけた時。


ーーーーガッシャアアアン



「ふざけんじゃねーぞこらぁぁぁ。こんなの食えるかよ。虫が入ってたんだぞ。」


1人の衛兵が店の店員につかみかかっている。

しかし店員はプライドがあるのか気丈に言い返す。


「それは、お客様がお入れになったんじゃないですか。」


「あん?俺のせいにすんのか?なあおまえらちゃんと見てたよな?」


そう言って仲間を呼び始める衛兵。


なんか胡散臭いな。まあ気にしなくていいか。


「この料理上手いな。お、こっちも。なかぬかやるじゃないかこの店。」


「ちょっと迅。助けないの?」


アリアスが言ってくるが無視だ無視。今は飯を楽しみたい。

静まり返った店内でそんな風に喋っていると、衛兵の1人の耳に届いたのか、衛兵の1人がニヤつきながら。こっちに向かってくる。


「おい、そこのお前。さっき俺達の飯に虫が入るのをみたよなぁ?」


衛兵らしき男が刀をチラつかせながら迅に向かって聞いてくる。


「見てねえし気にしてねえしどうでもいい。飯食ってんだよ。あっちでやれ。」


箸で明後日の方向にしっしとしてあげる。

それに腹を立てたのか衛兵はテーブルの上に置いてある料理を全部ぶちまける。


「なに黙々と食ってやがんだ!俺らは衛兵だぞ。逆らってもいいと思ってるのか


ゆっくりと俺は顔を上げる。


「は?お前何してんの?」


目にも止まらぬ速さで、衛兵へと接近。

接近する時に腕にフレイムエンチャントをかける。

接近したと同時に鳩尾に1発。

相手が腹を押さえて蹲る。


「グフウゥゥゥゥゥ」


そのまま足で蹲っている男の顔面へと蹴りをいれ、店の外へと蹴り飛ばす。

ドアを突き破りその勢いのまま地面に激突。

そいつの後を追って店の外に出るとその衛兵は頭から血を流しながら地面にたおれていた。


「は?こいつ雑魚すぎじゃね?ああ。そうか虫ってお前らの事だったのか。」


納得したとばかりぽんと手をたたく。

さらに迅は倒した衛兵の頭を片足で踏みつけグリグリと地面に擦り付け、残り2人の衛兵を挑発する。


「てめえ、こんなことしてただで済むと思ってんのか。」


「あ?こんなことってどんなことだよ。こんなことか?」


迅は笑いながら下のやつをさらに足でグリグリと踏み続ける。


「シェフから、足を退けろー!」


完全に頭に血がのっぼた騎士が剣を抜き切りかかってくる。


「馬鹿だなぁおまえ。ま、これで正当防衛だろ。」


迅は村正を一瞬で抜刀し、シェフを踏みつけたまま相手の剣を軽くいなす。

衛兵は自分の剣をいなされたことによりさらに怒りが増したのかやけになって切りかかってくる。


「な!ん!で!当たらないんだよぉぉ」


「そんなことも分かんねぇの?。実力差だよ、つってもわかんねえか。もういい、黙ってろ。」


迅はそのまま切りかかってきた衛兵の腕を切りとばす。


「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


大通りに衛兵の悲鳴が響きわたる。

切り落とされた腕が地面にぼとりと落ち、切り口からは鮮血が流れ出る。


「し、止血しないと。

おい!だ、だれか布か何かをくれ。誰か!」


しかし大通りにいる人たちはただ見ているだけで、何かを渡そうとする気配はない。それだけでこの衛兵の評価を図り知ることができる。ただ、誰もこの光景に動けないのかもしれないが。


「ほら、アベル。これを使え。」


「す、すまない、恩にきる。ナッシュ」


そう言って、ナッシュが布切れをアベルに向かって投げ渡す。

しかし、迅は一瞬で割り込みその布切れを奪う。


「渡すわけわけないだろ。なんで戦闘不能にしたやつをみすみす復活させるんだよ。」


そう言って、アベルの後ろに回り込み、後頭部を手刀で叩き、意識を刈りとる。


「ガハッ」


「お前がこいつらを監督する立場か?ちゃんと躾けろよ。この馬鹿犬ども。間違えた虫共を。衛兵の権力を自分の権力と勘違いしてんじゃないのか?ま、そんなことも指導できないほど衛兵の質が低いってことなのかもだけどな。」


ナッシュは迅の言葉を黙って聞いていたが、迅の言葉が終わると声を震わせながら叫ぶ。


「確かにこちらの方に非があった。しかし君はやり過ぎた。これはそちらにもけじめをつけてもらう。」


衛兵が飛びかかる瞬間。


「やめなさい君たち。」


突然の乱入者に二人の動きが止まり、声の主のほうに視線を向ける。

それはこの騒ぎを聞きつけやってきた、この街の騎士団のようであった。大量の甲冑を着たヤツらがいる。


「こ、これは騎士団長様。どうしてこのようなところに?」


そう言って、悔しげに歯噛みする衛兵。

騎士団長と呼ばれた男は身長が高く、髪を金髪を後ろで編み込んでいる、30代ぐらいの精悍な顔立ちの男であった。


「なに、風の憩い亭で騒ぎが起きたと聞いてな。貴様こそなにをしているのだ、こんなところで」

「少し怪しいものがおりましたのでそのことをこの者に問い尋ねたところ、いきなり、切りかかってきまして。」


と騎士団長に苦し紛れな言い訳を言うナッシュ。

その答えに思わず苦笑してしまう


「と、ナッシュは言っておるが、一回話を聞きたいのだが。騎士団の本部まで来てくれないか。まぶお主の名は?」


「俺は迅だ。ま初にシェフってやつが因縁をふっかけてきてこうなったって感じだ。まあ、詳しいいことは店のやつらにでも聞いてくれ。

あと本部には行かない。なんでお前らのせいなのに時間を潰されなければならないんだ。ほら、行くぞ。お前ら。」


そう言って、不機嫌な様子で迅はその場からスタスタと歩いて行く。

レイナとリリィが慌てて、迅へとついて行く。


「待ってよ〜。ダーリン。」


「御主人、早いです。」


そんな中、アリアスは申し訳なさげに店にお代と修理費を渡し、衛兵たちに抗議の視線を向けてから、迅の後を追いかけて行く。

迅たちの後ろ姿を見送りながら、


「このままじゃ終わらせないからな。」


俺たちの去り際にナッシュの憎々しげな声かきこえてきた。



「はぁ。飯全部食えなかったなぁ。」


昼下がりの大通りを歩きながらボソリと呟く。


「そんなに落ち込まない〜、ダーリン。夜は黄金の豚亭の夕食もあるから。」


レイナがちょっと落ち込み気味の迅を笑いながら励ます。


「そうですよ。御主人。さっきのことは忘れましょう。」


「そうね〜。さっきのお店には悪いことしちゃったけど、どうしようもなかったものね〜。

じゃあ、次どこ行こうか。」


リリィとアリアスもまたレイナに続けて、励ます。


「そうだ。ちょっといい場所あるんだけど、行ってみないか?ちょうどこの時間だと人もいないはずだから。」

「どこに行くの??」


アリアスが気になって、レイナへと尋ねる。


「ひ・み・つ♡」


レイナはウインクすると迅の手をとって大通りを駆けていく。

その様子をアリアスは黙って見ている。


(この気持ちはなんなの?このもどかしいような気持ちは。一体・・・。)


アリアスは首をブンブンとふって、今考えたことを強引に頭からなくすと、


「ちょっと待ちなさい。」


迅たちの後を追いかけていく。




「ここか??」


迅たちが連れてこられたのは街の中心部にある噴水のある広場だった。

その噴水は中央に大きな噴水があり、周りに9つの小さな噴水が並んでいる。


「綺麗ね。」

「美しいですね〜」


アリアスとリリィが情熱的な目線で噴水を見上げる。


「確かにきれいだな。

しかも本当に人がいないし。」


「ええ。ここはオケアスでも有数の観光スポットなのよ。でもこの時間帯はみんなご飯を食べに行ってて比較的空いているんだよね〜。

しかもここはこの街の中心部で四方に広がっていく道路が見えるのよ。」


レイナにそう言われ、辺りを見回して見る。


「おお、確かにすごいな。なるほど道路が一種の区切りのようなものになっているんだな。」


「さすがダーリンね。そ、この4つの道路はそれぞれの区画を表してるのよ。ショッピングエリア。それに王国にとって重要な施設のある区画。それに貴族たちの住む貴族街、あとは一般の人たちのいる区画となってるの。」


「そうなのか、すごいな。」


この世界をまだあまり知らない迅は感心してレイナの話を聞いていく。

説明しながらレイナが何かを見つける。


「あ、あそこにアイスみたいなのの露店がある。これまた絶品なんだよ〜。

みんなで食べてみない?」


レイナは迅の返事を聞く前に露店へと駆け寄っていき、4人分のアイスを購入している。

その様子に苦笑する迅たち。

数分して、


「はい、これみんなの分だよ〜。」


そう言ってレイナは全員にアイスを手渡していく。

それを一口食べた迅は驚きに目を見張る。


「こ、これは。めちゃくちゃうまいな。ミルクのようなものをベースにしていて、その中に様々な果実が加えられている。しかしその果実はミルクの芳醇な甘みを消すことがなく、ミルクもまた果実独特の旨味を殺すことがない。」


「本当に美味しいわね。このアイス。」


「美味です。」


「ねぇ。美味しいでしょ〜。これ。ここに来たら絶対に食べないとね〜。」


「あんっ。」


「どうしたんだ。アリア...す?」


迅がアリアスの方へ、目を向けて見ると、そこには溶けたアイスが落ちて、胸の谷間に垂らしたアリアスがいた。


「もう、谷間に入っちゃった。ちょっと迅、こっちみないでよ。」


アリアスは赤面して迅の方から体を背けてしまう。


「い、いや。別にアリアスの胸を見たわけじゃなくてだな。ただアリアスが悲鳴をあげたから何かなーと思ってだな。」


「問答無用!」


「グハッ。」


アリアスに無慈悲のパンチをもらった。


一体どうやって・・・。


「ダーリン私におねがいすればいいのに〜。

今度やろうっと。」


「御主人。いつでも命じてください。」


レイナとリリィが火に油を注ぐような発言をし始める。


「お、お前ら。止めてくれ。」


こいつら俺がアリアスに殴られるの楽しんでないか?


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