第3章 第27話
病院へ戻り、また日常が始まる。
幸せの余韻に浸っている2人。
実は太陽は先生から
「笑顔や幸福感は癌と闘うために
ものすごく大切な要素です
1人になると患者とゆうのは必ずと言っていいほど
不安にかられて笑顔や幸福感からは
真逆になり癌に力を奪われてしまいます。
だから少しでもその不安を忘れさせてあげてください」
と言われていた太陽は病院へ戻った後も
いつもより笑顔になってもらえるように
夜家に帰ってからどうすれば喜んでもらえるか、
どうすれば幸せと感じてもらえるかを
毎日考えていた。
事実、心は病気であったが、そこには笑顔が溢れ幸福感に満ちていた。
心は太陽と付き合い始めてから太陽に内緒で
日記を書いていた。
「9月12日
世界で1番幸せな瞬間
今日なんと夏目 心から庄司 心へとなりました。
正直、私が結婚するなんて…夢にも思ってなかった。
過去のことも今も全てを受け入れてくれた
旦那さんに感謝しています。
初めて2人が出会った日の1年後に
結婚って素敵な考えをしてくれた
旦那さん。
この先いつまで生きていられるか
分からない、むしろ明日があるのが当たり前
じゃなく奇跡かもしれないと思っていた日々。
だけどもっと生きていたい、癌なんかに
負けてたまるかって今は強く思うの。
この先どんな困難が待っていても、
迷わない、揺らがない。
愛する旦那さんの傍にずっといられるなら
どんなことをしてでも生きるとゆうことに
しがみついていきます。
神様の悪戯が少し酷いなって思うけど
絶対負けないんだからね。
愛してます…庄司 太陽さん」
しかし…
次の日から抗ガン剤治療が始まった…




