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いつの日か  作者: ぞーんG
10/27

第10話

「お邪魔します。

女性の部屋とかあんまり

来たことないからちょっと緊張してる」


太陽は呼んでもらえた喜びと緊張で

顔が半分ニヤけて気持ち悪いことになっていただろう。


そんな不器用な太陽に惹かれた心は

その顔すらも愛おしく思えた。


「ちょっとお茶持ってくるからその辺に

座っててもらってもいいかな?」


「うん。分かった。」


そう言ってテーブルの近くへ座った。


そして心はお茶を出した後に言おうと決めていた。

そしてお茶を出して言うタイミングを見計らっていたがなかなか言葉が前に出ない。

お互い沈黙が怖くなり他愛のない話で時間が過ぎていく。


そして4時間が過ぎ午後6時。

そろそろ帰ろうかと思っていた太陽は


「そろそろ帰ろうかな」


そう切り出すと心が声を振り絞り


「今日はこの前の返事を言いたくて呼んだの」


太陽の心拍数は一気に上がった。

しかし平静を装うそぶりを見せていた。


そして心が口を開く。


「あ、あのこの前は本当にありがとう。

こんな私を好きになってくれて。

私も太陽の事が好きだよ。

だから太陽が好きって言ってくれたことに

本当に嬉しかった。

でもね、」


少し間が空き太陽はダメなのかなと思ったが

心が一生懸命話してくれる言葉を最後まで受け止めようと思っていた。


「私の過去は一言では言えないの。

少しずつ話していこうと思ってるんだけど

まず知っててほしいのは過去に体に消えない

傷があるってこと。

見た人は普通引いちゃうくらいの。

だからそれが嫌ならなかった話にしようと

思ってるの。」


笑いながら言う心に太陽は胸が締め付けられた。

本当は笑いながら心では泣いているのが分かったから。


そんな心の発言に思わず心を腕の中へ

引き寄せて一言だけ太陽は言った。


「関係ない。そんなの関係ないから」


精一杯の一言に心は涙が溢れて


「好きだよぅ太陽、、」


と抱きしめ返した。

そして2人はこの日付き合うことになった。




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