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没・Karma Gear Story  作者: D.D
組み込まれた歯車
35/78

詰まった歯車 Ⅴ 

 11日目

 10:08p.m

 残り18日39時間52分


「頭がぼーとする、毒か何かか?」

『ただのプラセボです。これからはできれば応急措置をしてから飛び込んでください』

「どちらにせよ同じ結果だ」

『5日後に捜索隊ですか』

「ああ、範囲は南から西、中央から東、最後に北を数チームでずらしながらだ」

『原始的かつ確実な虱潰しですね』

「それに金属の方も増額予定らしい」

『まだ19日あるのに厄介ですね』

「まあ、比較的ローリスクでハイリターンだ食いつくだろう。そういう生き方してるやつもそうじゃない奴も。比較的いいやつも悪い奴も・・・」

『今のうちに移動しますか?』

「その前に・・・」

『前に?』

「腹が減った」

『携帯食料は?』

「すでに底ついてる」

『お金の方は?』

「11.1G」

『ショートソードを買ったのが痛手ですね』

「どうだろな、そろそろ移動するか」


 20:51p.m

 残り18日29時間9分

 商業ギルド区

 交易ギルド本部屋上


 夜でも活動している冒険者が多いが大体は寝る時間だ。街灯と夜でも活動しているところ以外灯はない。

 だが、魔術師や夜をメインとしているスカウトは灯がなくても見通せる魔法や能力があるみたいだ

 中には暗視スキル持ちも居るだろうから、油断はできない

 魔法再使用時間まであと30分

 インビジブルは2日後、ステルスは現状使用不可、擬態をメインに使う必要あり

 個人またはパーティの独自の捜索隊は半径500m以内に4組

 巡回兵12名、魔力探知を行っている魔術師らしき人物3名

 この中でこちらに気づきかけたもの4名

 合計34名

 捜索隊結成されたらどうなるんやら

 各地に配置されたドローンで筒抜けだが


『背後3、900m先のドローンが確認、発見されました。3分後接触します』

「どうやって見つけたのやら、虫でも付けられたか?」

『...目視でもない音でもない、魔力でもない。更に獣人と言っていたので』

「匂いか、あの時はそこまで確認してなかったが、猫だな。・・・猫」

『そんなことより逃げますよ』

「何故逃げなきゃ!・・・そうだな。猫ぉ・・・」


 実に惜しいまったくもって惜しい、そして口惜しいな

 あの矢に臭いを付けられたことに気づけないとは

 いや、待てよ

 臭いの元は肩の傷口にある

 今PDSは通常呼吸モードである、ならば

「擬態オン、換気をオフ8分間酸素ボンベを使う」

『分かりました、ドローン起動、擬態オン。グッドラック』


 Side:Milth

「川に飛び込まれて匂いが消えるわ、出てきても薄いわで手間取ったけど、これでチェックね」

「油断は禁物だ、爆炎でも死ななかったやつだ。接近に気づかれてもおかしくはない」

「今度は逃さない・・・見えない鎧」

「まさか度々姿を消すのには驚いたね」

「全くだ、さすがに匂いは消せないらしい」

「意外に魔法に長けてる、油断は禁物」

「しっかし、女性3人にモテモテだね!しかも選り取りみどりだし」

「もうすぐで奴と接触するのだろう。緊張感をもて!」

「確認・・・交易ギルド本部屋上残り400メルス(1メルス(mls)=0.75mこの場合300m)」


 この子ほんと凄い!見ただけで距離がわかるなんて!私でもなんとなくしかわからないのに

 彼がなんでか知らないけど鎧を着てなくてよかった、お陰で匂いも付けられたし、今度は絶対見失わない!

 匂いの最終地点についたけど、あれ?


「どうした?」

「匂いはここまで。だけどいない・・・」

「逃げたか?」

「違う・・・オドは感知できない」

「そして遠くへ移動した音もない、おそらくここにいる」

「?」

「匂いがここまでにしか無い、つまり移動はもうしていない」

「隠れているのが妥当だけどここは障害物が少ない、匂いからの範囲からして裏側まで行っていることはない」

「魔道具で潰すか?」

「さすがに大手ギルド本部に爆散し続けるのはやめよ、ね?」

「じょ、冗談だ!」

「あの時もんのすごく怒られたんだからね」


 バチン

 静電気が起きた時に出る音がして振り返るとパーティを組んだクリスちゃんが倒れてる!

 その先を見るけどやっぱりいない・・・違う!違和感がある


「後ろ!」

「分かった!スクロール、ミスト!」


 ミーちゃんが貴重なスクロールを使った後吹き飛ばされた

 露がかかったところに投げナイフを投げたけど、刺さらなかった。エンチャントしてあるのに・・・

 気が付くとミーちゃんには投げナイフが2本身動きがとれないように衣服に刺さってる

 私にも、ナイフを突きつけられている。油断はしなかったんだけどな

 気付かれないようにナイフを


「(擬態及びボンベシステムオフ)よお先日ぶりだな」

「なるほど私を選んでくれたのね、照れちゃうな」

「・・・そこまで金がほしいのか」

「どうだろうね、聞くけどそこまでして入りたいのかい?」

「さあてな」

『ナイフを取ろうとしても無駄ですよ』


 ああもう!小型ゴーレムがついてるなんて聞いてない!しかも、しゃべるなんて相当高度だし!


「うー、なんで匂いがあそこで止まっていたのかなぁ?」

「ただの鎧だと思うなよ、猫」

「なんでそんなに声低くするのかな?なんかは悪いことしたかな」

「言い方が無性に腹が立つ」

「ひど!そんなこと初めて言われたよ!」

「そんなことより一体何の匂いをつけた?」

「そんなの決まってるでしょ!あれはま」

「マタタビか」


 なんでしゃべる前に言うのかな

 いくら殺されないからってさすがに傷つけられるのはヤだし

 どうしようかな


「猫ってさ」

「え?」

「またたびを嗅ぐと酔っ払うって言うがホントかな?」

「知らないの?」


 あれ高いんだよねぇ近くで安いの売ってたから解放されたら買おっと


「なぜか猫に嫌われるからな」

「へ、へー」

「だからさ、今ついさっき買ったマタタビ粉で試してみようと思うんだが」

「それは!?や、やめ」


 Side:Yomikiri


 何とかなったか

 一人は電気ショックで気絶、一人は投げナイフで無力化、一人は泥酔

 どう見ても


『犯罪者ですね』

「・・・さあ逃げるか」

「ま、まひぇ」

「クソ!魔道具が手に届けばって!おいミルスこ、こっち寄るな!」


 何も見なかった、これはあれだ。俺が逃げていたら、遭遇してしまったんだ

 そうだな


『変態犯罪者さん』

「俺はそんな名じゃないんだが」

『左手はどうですか』

「・・・稼働率からしておよそ5%だな」

『これからは右手だけで何とかするのは難しいですよ』

「そうだな・・・」

『同時並列独立操作ができるくせに』

「だからあれは、離れているからできることだ」

『言い訳は聞きたくありません。試しなさい』


 はあ、とりあえず研究者ギルド区科学ギルド屋上に2時間ほど掛けて移動した後

 左手を動かす練習をする

 オドを血流の感覚で左手に流す。その際、テレキネシスの術式陣につなぐ

 その後、筋肉の動きを想像し、その結果手がどういうふうに動くか、右手でも確認しながら動かす

 結果としては動くんだが、そんなこと考える暇があるわけがない

 だいたい俺の同時並列独立行動は離れたものが動くということを視認しないとできない


 どうすればいい?

〈どうすればいいかって?んー、そんなこと考えているから上手く動かないんだよ。生活していく上でそんなこと考えながら動かす?〉


「やれば出来るってか?感情論は好きじゃないんだが」

『そう言いながらも動かせるようになりましたね』


 気づけばぎこちないが動かせるようになった

 この義手は使ったオドをまた体内に戻すから使用するオド量は極めて少ない

 ただ単にオドを魔法陣を起動するだけだったらそうもいかないが飽くまで軽く通すだけだから問題ない

 さらに供給量のほうが上回っているからそこまで支障はきたさない

 感覚がない、これは欠点でもあり利点でもある

 あの義手を製作できたら少しは変わるだろう


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