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没・Karma Gear Story  作者: D.D
流れ着いた歯車
24/78

閑話 スモール・ギア 其四

「・・・暇だな」

「安静にしてなきゃダメよ、体内魔力が殆ど無い状態だから、歩くたびに激痛が走るわよ」

「無い腕が痛い」

「そんなわけないでしょ、さあ寝ていなさい」


 幻肢痛はほんとうにあるんだが

 そう言うまもなくサラは部屋を出て行った

 無い腕じゃ本は読めないし、第一歩けない

 組織断裂したのか骨折したのかは分からないが動かすたびに悲鳴を上げたくなるほど痛みが増す

 おかげで短い言葉しか喋れないし、何も出来ない

 義手の方も設計図が描けないから全く進まないどうしたものか


「よぉ!元気は・・・してなさそうみたいだな」

「おっさんか」

「今日はこいつを渡そうと思ってな」

「そいつは?」

「お前が派手に使って壊したモーニングスターだ、ああ何恨んでるわけじゃないぞ」

「・・・」

「少し改造して、フレイルの状態とメイスの状態に変えれるようにしておいた、ここに置いとくぜ」

「どうも」

「未だ顔は見れないとして、結構傷ついた体だな」

「?」

「治療している時にな、あの丸っこい傷は何だ」

「丸っこい・・・おそらく弾痕か」

「何じゃそりゃ?」

「俺の持ってた武器の弾」

「なるほど、その傷か」


 なんだ?目の前が光って、眠く


「・・・・・・」


 Side:Gados

「すまねえな、ヨミキリ。こうでもしねえと寝ないからな」

『どうもありがとうございます、かれこれ3日寝てませんから』

「大変だな、お前も」

『大変?何も感じませんから、結構です筋肉だるまさん』

「撤回する、ヨミキリお前のほうが大変だな」

「さてさて、眠ったかのう」

「ああ、ぐっすりと」

「さてさて、わしも取り掛かろうかの」

「果たしてこいつが、アレに気付くのか。相変わらずいい性格してるぜ村長」

「お主も仕掛けておるくせにの」


 せめて1日でも早く治ることを願っているぜ、―――――

次回2章開始です

明日都合により投稿できないです、申し訳ありません

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