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没・Karma Gear Story  作者: D.D
流れ着いた歯車
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閑話 スモール・ギア 其参

「雨だな」

「雨ね」


 今家に居る

 サラの家は別にある、当たり前だ

 問題はなぜここにいるか


「決まっているじゃない、勉強よ」

「せめて濡れないように来てくれ、目に悪い」

「無理言わないでよ」


 衣類が張り付いているのを見た時、ブラックアウトしたんだぞ

 しかもその後赤と青が点滅して死ぬとこだった、ビーめ


「まあ直に乾くでしょ」

「それまでが大変だし帰る時どうすんだ。風邪引くぞ」

「まあいざとなったら魔法を」

「よし、作るか」

「え?」


 まず用意するのは木材、ニス、布

 そしてスライムの構築液もとい体液

 その名の通りファンタジーでよく出てくるあれだ

 強さは環境と個体差で千差万別だ

 体液は核から離れると自壊する、アメーバと同じだ

 自壊する前に核を取り付けたりすると生き残る

 核は外気にさらされてから約15分で死滅する

 マナを吸収し、分裂する

 これを利用して、構築液と一緒に核を瓶の中に入れ保管している

 この構築液は特殊で、生きているときは弾力の大きい膜で覆われており、切り離されたら粘り気の強い液体に変わる、これを水で混ぜると硬質化し、接着剤となるしかも撥水性だ。

 そしてよく燃える。最後に乾燥させると寒天状となりそれを粉末状にするとゼラチンだ

 味は・・まあほんの少し甘めの水だな

 で接着剤を布に浸し、水の中につける

 完全に固まるまでの間、木材を使って骨組みを作る


「・・・っだ!失敗した」

「え!?ていうか何作っているの?」

「傘、しまえるように機構を作っているが、思った以上に難しい」


 3回ほど失敗した後、ようやく出来た

 固まった撥水性の革を同じ形に12枚切り取り、貼り付ける


「出来た、こいつを使うといい」

「ありがとう、でも」

「ん?」

「止んだみたい」

『3時間、経っています』

「・・今度使うといい」

「そうするわ」


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