失われた歯車 Ⅱ
『またダメですか』
「?さっきから何してんだ」
『ええあの牙の貫通力を確かめたいんですが、どうも』
「案外噛む力が強いだけかもな」
『ならもう少し凹みがあるはずですが貫通した痕以外ないんです』
「ふーん」
『角度とかも変えてやってるんですが……あ』
「ん?」
「魔力通してくれますか?」
「お前に?」
『この牙にです。頭おかしいんですか?』
「なぜそこまで言われないといかん」
そう言いながら魔力を通してみる
『そのまま突き刺してみてください』
強化合金圧縮板あるんじゃねえか
『何言ってるんですかコレを曲げるのにも専用の工具が必要なんですよ、そんなことより』
まあな、で突き刺してみる
が傷つけることすらできなかった
『失敗ですか・・・やはりあなたがあの自称神から聞いた固有能力なのでしょうか』
「当たらずも遠からず、じゃな」
あの野郎どうやって?来た反応なかったぞ
「どういうことだ」
「種族能力、つまり種類全体が使えるものじゃ、血統行使とよく似ておる」
「違いは?」
「簡単に言うと、魔法か否かじゃの、それに血統魔法は種族でなく血筋に重きをおいておるからの」
『ふむ、そうですか・・・彼らの能力は貫通力ですか』
「というより、切断力じゃ」
「腕も切り落とされる可能性があるのか」
「そういうことじゃ、じゃから運が良かったの」
「いいか悪いかは別として質問いいか?」
「なんじゃ?」
「武器に魔力を通すと?」
「強度が増し、切れ味も上がるの、じゃが媒体にオドを使うから行使効率が悪いの」
「解決法は?」
「魔石及び魔結石を使うの、しかも使い捨てじゃの」
「コストが高いな、じゃあエーテルを固められたり、貯めたりできたら?」
「一大革命じゃの」
今はないと
「武器の手入れでもするか」
『そうですね』
あの爺が帰ったか、急に消えやがる、だが
サーマルセンサーオン・・・5m、6m・・・反応なし
金属製のバッグを開き、2丁のPP-2000タイプのマシンピストルを組み立てる、
予備の44発マガジンを4個を右脚装甲に収納、更にステルスをオンする
VP70と18発マガジンを3個を左脚の装甲に入れ、コンテンダーにホーローポイント弾を装填
とりあえずはコレでいいはずだ
残弾数44*6発 18*4+1発 3発 合計340発
なんとかなるか
モーニングスターの手入れをして終わり
「メンテナンス終了及び隠蔽完了」
「よお」
「!?なんだおっさん?」
「コレ作ったからやるよ」
と言って手甲を投げてきた
「危ないな」
「大丈夫って信頼あったしな、それとさっきのアレなんだ」
「見てたのか」
どいつもこいつも隠蔽魔法で見張ってやがってサーマルセンサーに引っかからないとか
一杯食わされたな
「俺の世界での武器さ」
「銃ってやつか」
「ああ、近距離から中距離までなら対応可能だ」
「それは、便利だな」
「便利ゆえの危険性もあるがな」
「・・・」
「頼りすぎるといざというとき使えないし、手軽に人を殺せてしまうしな」
「なぜそんなもんを、護身用にしちゃあ物騒すぎるな」
「構わんだろう」
「まあ、そうだな。明日のことだが」
「何も起こらずにいけばいいが」
「そう祈るとしようじゃあねえか。早いとこ寝るとするか」
「ああ、じゃあな」
翌日
「では、討伐開始じゃ」
「俺達は森の方へ行くぞ」
「ああ」
俺とクライで側面の警戒
おっさんが前面の捜索
後衛組が後方注意
見つけたらサラが仕留めるという形で何事も無く進んでいた
「ここまでにしときましょうか」
「矢の方は?」
「残り10本」
「そんじゃあまあ帰るとするか」
「え!、まだ狩ろうぜ、そのほうが!」
「馬鹿言うんじゃねえ!奴は群れてくるんだ、囲まれたらどうするつもりだ」
「泣き虫、おっさん、やかましいぞ」
「す、すまねえ」
「っち」
『囲まれました』
「え!?」
「どうするんですか」
「数は?」
「9匹前方8m後方3匹だ」
「微妙だな、撤退は?」
「無理だ、うち一匹はでかい」
「森の主か・・・」
「クライとおっさんは後方3匹を」
「お前は・・・」
「殿を務める」
「私も」
「なら俺が!・・・分かった、おめえらは後方支援を、クライおめえは周囲を」
「あ、ああ分かった。生きて戻れよ」
「てめえも死ぬなよ」
『ステルス解除』
背中にかけていた2丁のPP2000を両手に持つ
セーフティ解除、弾数確認...準備完了
予測弾道システムON
「いつからそんなものを?どこから?」
「いざというときのためだ」
「・・・いざというには物騒ね」
「でかいのと周り3匹は担当するから他を」
『来ます』
結晶化エーテル→魔結石に変更




