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没・Karma Gear Story  作者: D.D
流れ着いた歯車
12/78

始まりの歯車 Ⅳ

 Side:Cly

「君はもしかして、サラさんのことが好きなのかい?」


 な、ななな、いきなり何を言ってやがる!?


「ち、違う!!」

「へえ、そうなのかい、ふ~ん、くくく」


 クソ!、なめやがって!!


「そういえばさ」

「おい!決闘中だぞ!」

「52.5キロガラム(1kg=0.75キロガラム(kgr))ある斧って持ったことあるかい?」


 なに?


「その剣精々1.35kgrかな?」


 な、なぜそれを


「よくわかったな」

「大体は、しかしあれいい剣ですね。鋼ですか?」

「ああ、先々代の爺さんはすごかった。まああれは練習品みたいらしいが、っていうか他

 人行儀はやめろ、こそばゆい」

「ああ悪かった。へえ、それでもすごいな」

「おい!ふざけているのか!」

「ん、何が?」

「決闘中だぞ!」

「それが?」

「何のんきに喋ってやがる!」

「その割には全く斬りかかってこないが」

「ど、どうせ後になって命乞いするんだろ!」

「させてみせろよ、チェリーボーイ」

「こんの、やろおおおおおおおお!!」


 ふざけやがって!

 一太刀入れて後悔させてや


 Side:Yomikiri

 やっぱり精神攻撃は常套手段だな

 決闘中なのに喋ってばっかそれどころか剣をおろし、相手を見ないという

 完全にふざけた行為

 ここで言い負かせれるほどの技術がなきゃ勝てんわな

 若しくは耳をふさぐか

 まあ結果は

 激情して、猪の如く猛進してきた、クライくんが降りおろした剣を弾き彼の体を回転さ

 せて手刀を入れる


「あっけなかったな」

「ひどいものを見たわ」

「移動してないどころかナイフおいてたしな」

「おつかれ・・。ではないか、なかなかやるわね」

「木製の斧で木を切って、死ぬほど疲れてたから、さっさと終わらせた」

『にしても、自分の思いを指摘されて隠そうとする様見ものでしたね』

「外道ね」

「まあ、いい教訓になったろ。で、なんでナイフ渡したのに使わねえんだ」

「そこまでひどくないし、もらったものを用途以外で使うのはもったいない」

「得物をおいて挑発してわけも分からず気絶させる法がひどいと思うけど」

「おめえ・・・泣かせるじゃねえか。で、さっきからする女の声は?」

『失礼いたしました私はこの鎧の精ビーです』

「精じゃねえだろこいつは毒舌人工知能ビーだ」

『それほどでも』

「褒めてないと思うんだけど」

『知っています。AIジョークです』

「AI?人工知能?なんのこっちゃ」

「まあ鎧がしゃべるという認識でいい」

「そうか、ならいいや」


 切り替えはやいな


「もうこんな時間、帰りましょうか」

「この後の勉強きつすぎやしねえか」

「ご飯食べた後にやるから大丈夫でしょ」


 ん?なんか光ったか?

 光ったと思われる場所を見るが何もない

 誰も何もいない?さっきもそうだが自意識過剰か?


「あ、ああおっさん、そこの倒れてる・・・男を頼んだ」

「おうまかせとけ」


 夜18時

「今日はここまでね」

「・・・ありが、とう、ござい、ました」

「だ、大丈夫?」

『寝れば治るでしょう』

「眠い・・・」

「ご飯にしましょうか」


 もう、ひと、がんばりだあああ!


『そういえばPAオフのまんまですよ』


 マジでか


「・・・オン」


 そんなこんなで1日が終わる、終わった

 翌日

「か、からだが、う、動かん」

『では、行きましょうか』

「ぐわああああああああああああああ」

「ふぉふぉふぉふぉふぉ」

「て、てめえ・・・」


 Side:ZARK

 決闘終了直後

 不思議なやつじゃの

 無手で若造とはいえ、凶器を持ってる奴に動かずにしかも

 無駄口叩く余裕が有るとはのぅ、それともあの鎧のおかげかの?

 さらに殺気をまるで感じない、じゃがいつでも殺せるという気迫もあったのぉ

 訓練された兵士、には見えんの

 傭兵かの?

 まあよい、少しイタズラでもするかの、くくく


 彼の手から魔法陣と制御陣が現れる

 次第にそれらが強く光り始める

 誰かが気づくだろう強さになったときそれは消えた


 いまので気づくかのぉ、普通

 危うくバレるとこじゃった

 ご老体にひやひやさせるとはひどいやつじゃの

 と言うかアヤツは、狙われるほど恨みを持たれてるのかの

 まあ、あやつがアレに気づくかの、気づくんじゃろうな

 いつになるか、楽しみで仕方がないの

 くくくくくく



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