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天才と秀才の戦い――私怨だらけの新年会(そのいち)

 第二共同山の麓。


「いやあ、どうもドウモ。コチラ、司会進行を務めマス、管理班班長擂枯・デュスノミアデス」

「同じく管理班の篤籠目李乃です」

「ヨロシクおねがいしマス」「よろしくお願いします――っておい、なんすかこれは」

「隊長のご要望で『新年いきなり大鬼ごっこ大会』が催されるんですよ。ご存じありませんデシタか?」

「知らねえよ! 反対意見は出なかったのか!」

「主に弟君辺りカラ『人が拉致されているときに何ふざけたことをぬかしているんだ』みたいな意見は出ましたが、黙殺されマシタ」

「横暴!」

「始まってしまった以上しょうがないデス。ルール説明に移りまショウ。ハイ、リノ君。ここらはあなたの番デスヨ」

「当たり前のように説明書を渡されても。…………はあ、ではルールは普通の鬼ごっこと何ら変わり――ありますね。戦闘及び武器の使用は可。ただし能力の使用は禁止。タッチではなく、相手を気絶させること。殺戮班プラス羅﨑亜希隊長が鬼で、その他大勢が逃げる側です――え、新年早々死人を出すの?」

「おっと、ここで一部から質問が届きました。えぇと『殺してもいいのか?』やめてください。『どこまでの負傷はセーフなのか?』――医療班に迷惑がかからない程度でお願いします。『逃げる側が鬼を倒してもいいのか?』ええ結構です」

「ちょっ、それじゃあ、ただのバトルロワイヤルじゃ……」

「大丈夫。ハンデとして、ナイフなら銃、銃ならナイフと言うように、普段使用している武器以外のもの、ソレも木刀及び、ゴム弾を使用していただくことになっていマス」

「はあ……」

「制限時間は日が暮れるマデ!! 皆さん頑張ってください」





 第二共同山北エリアでは、

 

「さあみんな!! 相手チームをころ――じゃなくて、捕まえよう! そして、みんなでおいしく焼肉を食べようじゃないか!!」

「おぉーっっ!!」


 そして、第二共同山南エリアでは、


「人が三か月以上拉致されているときに碌でもないこと考えやがって……」

「琥珀、そういうメタ発言はやめろよ」

「刑務所前で拉致ですよ!? 殺人現場に鉢合わせた時と言い、あの男には関わらなければよかった」

「お前もいろいろ大変だな……」

「るせえな、屑。憐れむんじゃねえよ」

「口調が大変なことになっているぞ」

「何が出番ですか、主人公ですか…………そんなもん、焼却炉に入れてやらあ」

「いや、だから、ね……琥珀さん。キャラがおかしなことに」

「てめえら!! 他の奴らはどうでもいい! あの女だけを殺せ!!」


 新年早々、私怨だらけの戦いが今始まる――


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