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17 ラバル戦争 勝利の道標




 上空を見上げ、パルロ王ゼピュランスが目を細めた。その表情を目にした時、なぜだかわからないが女八将ユリアの脳裏に初めてある単語が浮かび上がった。


 ――負ける。


 ラバル軍に敗北するのではない。ラバル王坂棟克臣に負けるのだ。

 ラバル王が現れた瞬間から漠然とした予感はあったのだろう。だからこそ、すんなりと敗北を受け入れようとする自分がそこにはいた。


「どうやら予が相手にしている敵はかつてないほどの強者であるらしい」


 ついに王の口から「敗北」という決定的な単語がつむぎだされる――ユリアはそう考えた。


「だが、どんな存在であれ人間であるのなら、完全であることなどないし、ならば無敵であるはずもない。サカムネにも弱点はあるはずだ」


「弱点とは?」


 八将筆頭ザンダヌスが問いを放つ。


「サカムネは大規模な光の攻撃をまず行った。その後西で戦っていたようだ。西から攻めのぼってきたのはエルフだ。彼らは竜王を連れてきていた――が、あの咆哮を聞けば、その竜王をもサカムネは倒してしまったらしい。あの短時間で信じがたいことだがな」


 絶望的な話であった。

 竜王をも倒してしまえる相手との戦いなど、どれほどの死を増産することになるか。いや、パルロ軍の戦死者はすでにかつてないほどの数に上っているはずだ。

 だが、圧倒的不利な内容を語っているにもかかわらず、王の口調は淡々としたもので、そこに諦観はまったくない。


「そしてやつは今、上空から戦況を眺め――あそこから命令を出しているとするならば、どういった手段であるのか興味もあるが――自身では散発的な攻撃をしてくるのみだ。この行為は、ある重要な事実を示唆しているのではないか?」


「――器の中身は、すでに尽きつつある、と?」


「無尽蔵な力などありはしないのだ」


「しかし、やつは天におり、我らの攻撃は届きませぬ――神法術がありますが、それでも高所を取られた不利はぬぐえぬかと」


「自らやってくるようにすれば良いのだ」


 ゼピュランスが肉食獣を思わせる獰猛な笑みを浮かべた。

 王がこれから何をやるかを聞いた時、ユリアも王と同じような笑みを浮かべたに違いない。それは、まったく彼女好みの戦い方だったからだ。

 パルロ王ゼピュランスが示した作戦内容はいたって単純である。

 王と八将二人による敵軍中央への突撃攻撃というものだった。王は自ら討って出ることを決断したのだ。

 パルロ王と八将二人を止めることのできる武人など、いかなラバルであろうとも限られているだろう。この場にてそれが可能と思われるのは、ラバル王坂棟と現在目の前で戦っている大男のみのはずだ。

 このセイと言う大男を足どめすることが出来さえすれば、残るはラバル王しかいない。つまりラバル王自らが戦場に立つしかないのである。

 現在半包囲状態にあり、敗色の濃厚なパルロ軍が勝利するのには、ラバル王を討つことこそが劇的な逆転を果たすのに最良な作戦であった。

 ラバル王が力を残していないのであれば、勝算は充分にある。いや、間違いなく勝てる。

 問題はセイだ。八将三人を相手にして、セイは互角以上に戦っていた。セイが攻勢をかけていることからも八将相手に優位に戦いを進めていることがわかる。

 足どめが可能な時間はあまり残されていない。


「しかし、仮に力が尽きつつあるというのなら、ラバル王は果たして降りてくるでしょうか?」


 ラバル王が自ら戦うことなく、セイが八将に勝利するのを待ち、パルロ王を討つことを新たに命じるのではないか、とユリアは疑問を抱いたのだ。

 万全でないのに、パルロ王と八将に戦いを挑むなど無謀以外の何物でもない。


「降りてくる」


 ゼピュランスの口調は明瞭で自信に満ちていた。


「強者に対して自ら最後のとどめを刺す。ラバル王は間違いなくそれをなすはずだ」


 なぜそう言い切れるのだ、とユリアは思ったが口にはしなかった。だが、彼女の内心の言葉は聞こえていたらしい。


「予にはわかるのだ。予も同じだからな。力を持った王とはそういうものだ」





 八将三人とラバルのセイとが激闘を繰り広げていた。

 ミゼルが前に対峙した時は、セイは大剣を使っていたが、今は無手で戦っている。武器による距離の不利をものともせず、むしろ滑らかな動きで戦っていることから、あるいはこちらの方が本職であるのかも知れなかった。

 格闘術を得手としているのだろう。

 しかも、厄介なことに奇妙な神法術を使うのだ。腕を振りぬいた風圧が、自然とカマイタチのような攻撃を形どり、あるいは炎を上げたりする。まるで伝え聞く精霊術であるかのようだ。むろん、姿形がエルフとまったく異なるのでそれはありえない。

 八将の残り二人、ムトスとロッドガルフは近接戦闘を得意とする武将である。それにもかかわらず、三人がかりで未だ倒せないどころか、わずかの隙を見せれば、逆に命を落とす危険すらあった。

 強い。

 カルス・ヴァン・ミゼルは剣を振るいながら、これほど強さを示している敵に対して、ある疑念を胸に抱いていた。

 それは、この男はまだ本気を出してはいないのではないか、というものだった。

 考えるだけでも恐怖を呼ぶ推測である。

 彼の疑問は、それほど時を要することなく証明されることになる。

 終わりはあっけなく訪れた。

 結局、なぜセイが力を抑えていたのかをミゼルが知ることはなかった。自分たちが生かされているなどと考えられるはずもなかった。





 パルロ王と八将二人の突撃は、圧迫されていたパルロ軍中央部を救い、ラバル軍に一撃を確かに与えた。だが、彼らの猛威が長く続くことはなかった。

 三人の前に、戦装束をまとったラバル王坂棟克臣が立ちはだかったからである。

 ラバル王からは戦場にいることから生じる高揚をまったく感じない。ひどく冷静で、その立ち姿からは冷ややかささえ感じられた。先程ラバル上空で咆えた人間と同一人物とはとても思えない。

 だが、その存在感は圧倒的であり本物だった。動きを止めた一般の兵士たちも何かを感じているのだろうが、相対している三人こそがラバル王の強さを全身で感じていた。

 二人の王が正対する。


「やはり来たな」


 口火を切ったパルロ王ゼピュランスが笑う。彼の右手にある神剣はすでに血を吸い妖しく光っていた。


「戦局を理解できないとは思えないが?」


 ラバル王坂棟克臣の口調は、自軍の勝利を確信しているものだった。

 戦場の、しかも激戦区にあって、二人の会話が滞りなく行われているのには理由がある。

 普通では起こり得ない状況が、彼らの周囲で出現していた。

 兵士達の動きが完全に停止していたのだ。もちろん、戦場全体では戦いは継続している。一部分のみで戦いが中断し、そこにいる兵士たちのみが、彼らの王をそれぞれ注視しているのだ。

 ぽっかりと空いた空間に、四人の人間が立っていた。


「なぜ、攻撃に参加しなかった? なぜ、予を討とうとしなかった?」


 謳うように言うゼピュランスの言葉に、坂棟が眉をひそめる。


「ラバル王よ。いかな貴殿と言えども、力は有限であるようだな」


 坂棟は答えない。

 ゼピュランスの独演が続く。


「あれほどの力を行使し続けることは、さすがに難しいのであろう。だからこそ、貴殿は戦いに参加しなかった。予への攻撃も控えた」


 ゼピュランスが楽しくてたまらないというように哄笑する。


「それでもなお、今予の前に立っている。予にもわかる。同じ思いを有しているからな。強者を倒し、強者にとどめを自ら刺したいのであろう? それは力を持ち、強さを求める者に共通する思いだ。だからこそ、予の前に立つ誘惑に抗えなかった」


 ゼピュランスの表情から笑みが消えた。


「だが、それが貴殿にとって命取りとなる」


 ゼピュランスが神剣・神々の怒りヴァッシュサルバンを構える。

 背後に控えていたユリアも戦闘態勢に移行した。隣にいるザンダヌスも闘気を解放している。

 緊張が濃縮される。


「一つ言っておこう」


 淡々と発せられた坂棟の言葉を受けて、パルロ王ゼピュランスが視線で先を促した。


「一人ずつは面倒だ。まとめてかかってこい」


 ラバル王坂棟がすらりと剣を腰から抜いた。

 ゼピュランスを始めとして八将の二人も、このような屈辱的な戯言を他者から言われたことなどない。

 怒りは行動を呼んだ。

 ゼピュランスが飛び出し、剣戟が坂棟を襲う。剣が重なり、互いの双眸が火花を散らした。


「馬鹿にされるというのは、これほど怒りを覚えるものか」


「いいのか? 一人だけで?」


「まだ言うか!」


 ゼピュランスが後方に跳び、距離を取った。王の横にザンダヌスが並ぶ。


「陛下。あの男の狙いは明らかです。陛下を怒らすことで、一対一の状況を作ろうとしているのです。ここは、三人がかりでいっきにけりをつけるべきかと」


「――予が勝てぬと?」


「パルロ軍の状況を考えれば、何が最適であるのかを賢明な陛下であればご判断が可能かと存じます。何より、あの男はここで殺しておかねば危険過ぎる」


「私もあの男は仕留めるべきかと」


 視線は坂棟に固定したままユリアも進言した。

 ゼピュランスは迷いを見せなかった。すぐに決断し、宣言する。


「悪いがラバル王、我が剣のみで相手をしたいところではあったが、予は忠臣の意見を入れることとする」ゼピュランスが殺気を膨らませた。「ここでその生を終えよ。貴様が一代の傑物であったことは、予が後の世に伝えてしんぜよう」


 坂棟からの返事は、光熱波によってもたらされた。

 三条の光閃。

 三人は避けた。後ろで爆発が炸裂する。パルロ兵に被害が出ていた。だが、今は構っていられない。目の前の敵を全力で潰すのだ。

 ゼピュランスの剣が坂棟の剣と重なった。高い音が跳ね、坂棟の剣の動きが封じられる。左右から八将が襲いかかった。

 何の予兆もなく光球が二人の八将の前に現れた。

 距離が近すぎる。避けることは不可能だ。ユリアは剣で光を受け止めた。光球を防ぐことには成功したが、痺れが腕に残る。それが攻撃の威力の大きさを物語っていた。八将のみに作られた特別製の武器でなければ、おそらく刀身は砕けていたことだろう。

 息づく暇もなく、坂棟の剣がユリアに向けて振り下ろされてきた。剣戟の音が響く。受け止めた剣の重さが増し、足が地面に埋もれるかのような錯覚を彼女は覚えた。それほどに重い斬撃だった。


 ――耐えられない。


 負荷にユリアの身体が悲鳴を上げそうになった瞬間、彼女の身体は弾き飛ばされた。

 坂棟とユリアの距離が大きく離れる。

 同様に、ゼピュランスとザンダヌスも坂棟から距離を取っていた。

 ユリアの中で怒りが噴き上がった。坂棟を自分が引き受けている間に、二人はなぜ攻撃しなかったのだ、と言う思いだった。この怒りの発露は、坂棟と剣を交えて覚えた恐怖から逃れるための感情のすり替えが、無意識の内に行われた結果だった。むろん、本人は気づいていない。

 ユリアは視線を素早く主君と同僚に投じた。二人の双眸には彼女と同質の感情が宿っていた。


「――誰一人としてついていけなかったわけか」


 ゼピュランスの言葉で、ユリアはすべてを理解する。

 三人全員が坂棟を自身が引きつけたと考えていたのだ。だが、それは錯覚だった。

 引きつけたのではなく、一人一人撃退されただけのことだったのだ。

 坂棟の速度が速く圧力があまりに大きすぎて、三人の感覚では捉えきれなかったのである。

 ボルポロス公国で初めて剣を交えた時とは、強さが違う。この男はあの時力を隠していたのに違いなかった。


「坂棟が思った以上に余力があったのは事実だが、予や卿らが無傷であるのもまた事実だ。今の攻撃がやつの限界であるということだろう」


 王の言葉に頷き――疑念を消して戦うためには納得するよりない――三人は坂棟に対して猛攻を仕掛けた。

 ゼピュランスを中心とした三位一体の攻撃が、坂棟を押し込んだ。

 ゼピュランス王を補助する形での三人の連携は、常に訓練をしていた者たちであるかのように見事に息が合っていた。

 さすがに坂棟と言えども、簡単には反撃の糸口をつかめないようである。

 邪魔だとでも言うように、坂棟が強引に剣を大きく横薙ぎした。

 威力はある。だが、避けることが可能な斬撃だった。ユリアは後方に跳んだ。

 またもや、一人と三人の距離が大きく離れた。

 しかし、ユリアの精神は先程とは異なり、戦意に溢れている。


 ――強い――強いが勝てない相手じゃない。


 その思いに実感がこもった。

 ユリアは興奮を覚えている――強い獲物を自らの剣で刈りとれることに。

 頬につっと液体が流れた。汗だろうと思いぬぐったそれは赤い色をしていた。


 ――なぜ、血が?


 冷や水を浴びせられたような感覚の後に、四肢の節々に痛みがあることをユリアは自覚した。鎧の隙間から血が流れ落ちていた。

 自身が傷を負っていたことをようやく彼女は自覚した。高揚した精神が痛覚を鈍らせ、痛みを無視させていたのだ。だが、それよりも重大な事実は、敵の攻撃がなされたはずなのに、いつ坂棟がこの傷をつけたのかが、ユリアにはまったくわからなかったことだった。

 だが、それでも攻撃をしているのは、こちらであり、坂棟は守勢に回っている。これもまた事実だ。

 三人は坂棟に攻撃をさらに仕掛けた。坂棟に対して時間を与えるのを恐れるように、攻撃に間を置かない。

 攻勢にあるのは、パルロ勢だ。だが、攻撃はすべて防御されている。

 押し込んでいるのは、パルロ勢だ。だが、坂棟は決して退いてはいない。

 少しずつすべてがずれていく。

 勝っているはずだった。勝ちつつあったはずだ。

 攻撃をしているのはパルロ勢だったはずだが、攻守は次第に逆転しつつある。

 三人は気づき始めていた。

 坂棟が戦いを挑んできたのは無謀な行いなどではなかったのだ。今や戦いは坂棟によって完璧に制御されていた。

 まるで坂棟にとって都合の良い「勝利の脚本」を自分たちが演じさせられているかのような錯覚に、ユリアは陥りそうになっていた。

 すべての攻撃が防がれている。よく考えてみれば、攻勢にあった時でさえ、一度も攻撃が通ったことはなかった。

 パルロ王と八将を相手にして勝利できる存在などいるはずがない。坂棟の行動は無謀な行いのはずだった……はずだったのだ。

 突如、王が叫んだ。


「貴様、戦いをもてあそんだのか。わざと予を生かしておるのだろう」王が吐き捨てる。「予を討たない理由はこの戦場にはない。貴様は、戦場をすでに過去の物として扱っている。増長はなはだしい。勝ったつもりか!」


 見たこともないほどの激しい怒気をゼピュランスが噴出させている。

 ユリアには王が何を言っているのかがわからなかった。

 戦場を過去の物と発言していた。それはラバル王が戦後処理を考えて、三人との決着のあり方を操作しようとしているということだろうか。

 ラバル王坂棟は戦ではなく政治を考えている?

 生きるか死ぬかの分かれ目に、悠長にそんなことを考えられるはずがない。

 そんな思考は、隙を生むだけであり敗北に繋がるはずだ。仮に勝てるというのであれば、それは彼我の差が著しいということを意味する。


「戦を選択したのはあなただ。責任は最後まで取ってもらう」


 パルロ王の熱とは対照的に、ラバル王の声は冷ややかだった。


「時間を稼げ!」


 ゼピュランスが言葉を叩きつけるようにして八将に命じた。おそらく、神剣の力を解放するつもりだろう。

 むろん坂棟が神剣の力の解放を待つ言われはない。坂棟が動き出した。

 ゼピュランスへ攻撃させないように、進行方向を八将二人が塞ぐ。


 坂棟の力が尽きる? どこにはそんな予兆がある?


 坂棟の力は圧倒的なままだ。

 認めよう。戦場の支配者はラバル王坂棟克臣だ。

 だが、まだ負けたわけではない。

 戦場にあって、戦も政治の道具の一つとしか考えていないような男に勝利を与えるわけにはいかなかった。

 八将ユリアにとって戦場こそがすべてである。

 ユリアは坂棟に剣を突きつけた。





 ラバル兵士である若いセリアンスロープは、戦場で彼らの王が戦う姿を一心に見ていた。

 美しい戦装束をまとい堂々たる威風を宿したラバル王が、敵の王と対峙している。その姿は歴史あるパルロ国の王にまったく引けを取っていない。いや、兵士の目には優っているように見えた。

 卑怯にも敵は三人がかりで王に攻撃している。

 だが、彼らの王は三人に対してまったく退くことがなかった。

 ラバル王が負けるはずがないのだ。


 決着は一瞬だった。

 パルロの王が後退して、二人の八将がラバル王の前を塞いだ。

 だが、八将はラバル王の動きをまったく阻害することができなかった。八将は剣を振るうことさえ許されずに、弾き飛ばされた。

 八将の男は転がりながらもすぐに体勢を立て直す。戦意を喪失してはいないらしく屈んだ状態で睨みつけているが、掌中には剣がなかった。

 もう一方の女八将は転がったまま起き上がらない。意識を失っているようだった。

 突然、上空から光の柱が降りてくる。

 かまうことなくラバル王は、剣を掲げるパルロ王に向かって突っ込んだ。

 破壊的な光が一面を支配した。

 数秒後視界を回復したラバル兵士が見たのは、毅然と立つ一つの影――それは彼らの王の姿だった。

 王の腕の中には意識を失ったパルロ王が倒れ込んでいた。

 ラバル王は腕の中の人物を無造作に放り投げた。投げ出されたパルロ王の身体は、八将の男に受け止められた。


 八将はパルロ王と女八将を肩に抱えると、背中を見せて逃げ出した。

 完全な逃走である。

 わずかに遅れてラバル軍で歓声が爆発した。


 この後、ラバル王によってパルロ王が討たれたという情報が戦場に瞬く間にひろがっていった。

 敗北しつつあったパルロ軍は、ついに戦線が破綻し、潰走を始める。

 ラバル軍の追撃は苛烈を極め、パルロ軍は多量の出血を強いられることになった。

 ラバル包囲網は戦略的にも戦術的にも完全に崩壊したのだ。








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