#5 『夜明け前』
夜空を見上げては 瞬く星を数え
涙にかすむ 今日の果て
まだ 行けるよと 君が囁く度に
この手の鍵で 開いてく
この世界に僕だけが取り残されて
諦めて悔やんだ今日が そっと闇に落ちて
明けることのない夜はないと信じて
未来目指す夢のほとり きっと明日が見えるよ
夜空を見下ろして 輝く街を見ては
胸に募る 想いの果て
もう 行けないと 僕が呟くたびに
この手の全てが 消えていく
この世界が君だけを置いていくから
苦しんで躓きながら ずっと闇に落ちる
止むことのない雨はないと信じて
指先からこぼれ落ちた 種が芽生えてくよ
この世界に僕だけが取り残されて
それでも歩き続けてく じっと何かに耐え
もうすぐこの 夜が明けて朝が来ると
雨に光る花を見つめ 遥か旅は続く
未来目指す夢のほとり きっと明日が見えるよ
《ライナーノーツ in 「夜明け前」》
ピアノもギターもドラムもストリングスも大好きです。でも、ブラスセクションがもーっと好きです。何かのテレビコマーシャルみたいですが、この曲はサビ(コーラスといいます)の部分で、金管楽器がアップテンポに華を添える、初めてブラスパートを書いた一曲です。
タイトルをつけるとき、いつもコーラスの部分から特徴的な単語を抜き出す場合と、イメージからつける場合というのがあります。ここまで掲載したすべての楽曲が後者のパターンです。この曲も、どこにも「夜明け前~」と言っていないにもかかわらず、夜明け前なのは「もうすぐこの 夜が明けて朝が来ると」と言う一文から、タイトルをつけました。