#18 『宇宙船地球号』
今 眠りから目覚めて 東の空が青くなり
ずっと 綴り続けてきた 今日のページが開いてく
泣いたり 笑ったり 生きていくよ
君の隣で
緑をたたえ 風をなびかせ
鼓動が大地を震わせて
僕らを乗せて まわるこの惑星
その名は 宇宙船地球号
そっと 涙を拭いたなら 旅立ちのベルが響くよ
もう ここには帰れない 遥かに遠く消えていく
どんなに 迷っても 生きているよ
僕は一人で
星の海を渡っていくよ
果てない宇宙の真ん中で
僕らを乗せて 走るこの惑星
その名は 宇宙船地球号
緑をたたえ 風をなびかせ
鼓動が大地を震わせて
僕らを乗せて 廻るこの惑星
その名は 宇宙船地球号
いつの日か 君とまた 廻り合う
《ライナーノーツ in 「宇宙船地球号」》
「宇宙船地球号」とは、アメリカのデザイナー、バックミンスター・フラーが提唱した、地球資源の有限性と人類の繁栄について語る上で、地球を宇宙という広大な海を渡る船にたとえた、哲学的・経済学的な概念のことです。興味のある方は、フラーが一九六三年に記した「宇宙船地球号操縦マニュアル」を紐解いてみるといいでしょう。
しかし、この曲はそういった難しいことは抜きにして、何億年も太陽の周りを廻り続ける母なる「地球」を歌にしただけのものです。高尚さも、哲学性も皆無です。そのため、言葉も、リアリティのある風景の描写と、一つまみのファンタジックなものを選び出して使用しました。
曲はゆったりとした、バラードで、ピアノのみで引き語られる前半と、ストリングスやティンパニなどを用いオーケストラ的な広がりをもった後半に分かれています。