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暴財力の献身  作者: コロリア


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チルドレン

核分裂爆弾。


核融合爆弾。


それらが恐れられている理由は、撃ち落とすのが難しいからだ。


低高度で姿勢維持をしながら魚のように飛び回り、ビル群を回避し、目標地点ならぬ、目標空点座標で起爆する。


撃墜する機会は海上にしかない。


ただ落ちてくる爆弾など、遠くの昔に廃止されている。


その「泳ぎ」はAI制御で叶っている。


ならば。


ハッキングしかない。


海の隼では、2042年には、量子PCと量子AIを開発している。


そして2043年には、バイオチップを開発。


2044年には、バイオチップ3D構造を開発。


2045年には、バイオチップ光媒体を開発。


2046年には、バイオチップコンプキューブを開発。


2049年、量子バイオ光キューブに、量子AIを入れる事に成功。


名前をイクシオスと名付ける。


2050年にこの頭脳に様々な素材開発、科学技術の開発を依頼開始。


ミトコンドリア爆弾を開発。


核融合よりも遥かに巨大なエネルギー交換が、植物や動物の中で行われている事を突き止めた。


ミトコンドリアが行う光合成という行為。


僅かな太陽光をエネルギーに変える際に、不自然な程の成長エネルギーを生み出す。


ソコに目を付けたイクシオスは、独自理論を展開、ミトコンドリア研究を人間に手伝いさせ始める。


たどり着いた核よりも巨大なエネルギー資源。


ミトコンドリアが何故僅かな光だけで水を吸い、酸素を生み出す事と同時に、木が成長までし、更に実を付けられる程のエネルギーを生むのか?


それは、ミトコンドリアが無限永久機関だったからだ。


僅かな光を莫大なエネルギーに変えられる仕組み。


それを解明したイクシオスは、爆弾設計を勝手にしてしまう。


爆弾設計図は直ぐに破棄命令が出た。


しかし、核よりも凄いエネルギーというのは魅力的だ。


ミトコンドリアエネルギーと名付けられ、この技術を少し、世界に普及させた。


発電効率が、2000倍の太陽光発電である。


そのエネルギーは宇宙ステーション建設に、大いに役立ってくれた。


ソーラーセイル展開により、ますます発展していく様子は圧巻だった。



琉刃、伊織は宇宙ステーション内で生まれた。


宇宙で産まれた人間には、直感力が高まるという特徴があるという説がある。


宇宙線が関係しているという説が有力であるが、定かではない。


宇宙から見える地球は青い光に包まれている。


美しい星。


琉刃と伊織はそれぞれ部屋で、それぞれの母に抱かれながら、地球を見ていた。


窓を指で叩く赤ちゃん。


青い星に興味があるようだ。





1年後。


地球の地上。


低層階マンション88階建て。


モダンな日本建築マンションの姿。


88重の塔。


51階から上は全て松本家の居住階。


琉刃は普通に話をし、大人顔負けの論理を口にするようになっていた。


それは伊織も同じであった。


二人とも同様に宇宙で産まれ、バイオチップを脳に入れ、宇宙で三カ月過ごした。


しかし琉刃は知識に重きを、伊織は武に重きを置くようになっていく。


まるでそう決まっているかのように、そのように育つ不思議。


IQは伊織は200。


琉刃はIQ50。


そんな馬鹿な?


接していても、琉刃は異常に賢いと解るのに。


そんな疑問を持った学者たちは、ある仮説を立てた。


琉刃は手を抜いたか、適当に乱暴に記入した、と。


琉刃に問う。


琉刃「だって、簡単過ぎたんだ」


そこで琉刃にお願いし、今度は真面目に回答してもらう。


IQ210


しかし、テストではIQ210までしか測れない。


そこで学者らはイクシオスにIQテストを依頼した。


琉刃総合IQ509。


伊織総合IQ200。


イクシオスは琉刃に囲碁の対戦を申し出た。


琉刃が負けた。


もう一戦、琉刃が負けた。


琉刃は悔しくて、明日まで時間をくれと言った。


イクシオスは了承した。


翌日の同じ時間帯、対局開始。


琉刃は勝利した。


イクシオスは初めて人類に負けた。


そこから勝ったり負けたりを繰り返した。


分析によれば、新たな手を生み出す創造性が必要な場面において、イクシオスは必ず負けていた。


引き分けも珍しく無かった。


繰り返すが、伊織も琉刃も1歳と半年だ。


この事実は科学者達を驚嘆させた。


バイオチップ零型。


二度と作製不可能となった、オリジナルバイオチップ。


伊織と琉刃での知能の差の原因は未だに不明。


だが、その代わり、伊織の身体能力はずば抜けていた。


直感の鋭さ、毒への耐性は、業の者の外の血を御影一族は積極的に取り入れて来た結果だと結論付けられた。


黒瓶1000本の中に1本のみ毒を一滴だけ入れた。


同じ部屋、瓶を持つ事禁止。


瓶の蓋に数字が書いてある。


実験開始。


スタスタと歩き、一番端の一本を迷わず選び取る。


1000番。


科学者達『!?!?!???』


伊織「なんとなく分かるんだよねー」


そのまま蓋を開け、毒オレンジジュースを飲みながら部屋を去った。





ビビアン王女は事件の日は来園しては居なかった。


しかし、大人達の慌てようと来たら。


退屈な日常に新しい風が来たと感じた。


ビビアン王女も宇宙ステーションで生まれた一人。


ビビアン王女にはオーラが見える。


ビビアン王女が久しぶりに来園してみる気になり、ワクワクしながら教室に入ると、そこにはTHE japaneseという服装をした、黒髪長髪の色白男子が居るではないか。


男子というのは、お洒落な格好良い灰色と黒色のモチーフの甚平を着ていたから分かった、のではない。


男子特有のオーラの特徴があったからだ。


だが、そんな事はどうでも良かった。


見たこともない、とても綺麗なオーラだった。


基本色は白金で、黄金色の他に様々なオーラ色が末端で光っている。


後ろ姿を見て、ビビアン王女は駆け出していた。


出迎えて来たあらゆる男子や女子の隙間をすり抜け、琉刃へ駆け寄る。


伊織はクラスメイトの顔を全て記憶していた。


伊織はチラッと見ただけで、無視し、止めなかった。


琉刃は宗教、密教の難しい本を読んでいたが、いきなり顔を持たれ、唇にキスされそうになった。


が。


琉刃は手を間に差し込み、それを回避。


ビビアン「んー!」


琉刃「お、落ち着いてビビアン王女、まずはご挨拶させて下さい」


ビビアン「八!い、いけません、わ、私!あ、あ、し、失礼します!」


アラビア語で話し、退室してしまった。


その日はビビアン王女は帰宅してしまったようだった。


5日後。


まだビビアン王女は姿を見せず、サウジアラビア国王自ら謝罪しに幼稚園まで来た。


父の後ろでモジモジしているビビアン。


琉刃「全て水に流します、許しますよ、お姫様」


ビビアンは辿々しく日本語を使い、謝罪をしてくれた。


ビビアン「わ、私、あなた、ごめん、なさい、すい、ま、せ」


琉刃はアラビア語で返事をした。


琉刃「あなたからのキスは愛に溢れておりました、ありがとうございます、しかし、私達には立場という物があります、頬やおでこになら、いくらでもどうぞ、姫」


アラビア語の完璧な発音にビビアンの父、警護の者らも、ビビアンも大変驚いた。


ビビアン「に、にほん、好き、あなた、好き、あ、いしてる」


琉刃「ありがとうございます!嬉しいです!しかし、私達はまだまだ子供です、あなたが大人になった時、またお聞かせください、それまでは、お友達で居て下さいますか?」


ビビアン「は!は!はいい!!」


ビビアンは琉刃に抱きつき、鼻水や涙を沢山付けた。


伊織が机にティッシュ箱を無音で置く。


琉刃はティッシュで優しく綺麗にしてあげた。


ビビアン王女の懐き具合には、サルマーン皇太子も小さく笑うしか無かった。


それからというもの、ビビアン王女は琉刃にベタ惚れであり、琉刃にしか目が行かないようになってしまった。





琉刃うんこ中。




岩田「お、おい!あんた!」


トイレ前で立つ伊織に声をかけて来た2人。


伊織「ん?」


豊崎「あんた、なんであんな奴を崇めてんだ?」


伊織「あ?家の大将をあんな奴呼ばわりだあ?消すぞてめー」


〈ユらァ〉


豊崎「い、いや、待て、理由だ、理由が知りたいんだ!それだけだ!他意は無い!本当だ!」


伊織「……チ、相応しいからだよ」


豊崎「え?」


伊織「俺の主に相応しいからだよ、文句あんのか?」


豊崎「どのへんが?」


伊織「大人で、優雅で、品があって、余裕があるだろ?」


豊崎「い、いや、それなら俺らだってー」


伊織「……はあ、ったく、お前らはガキの割にはって話だろ?」


豊崎「松本君は違うってのかよ?」


伊織「あー違うね、根本からお前らとは違う、お前らの根っこは浅い、見え見えなんだよ、欲も、何もかも、……だけど、本来はそれで良い、見なきゃいけない景色は人それぞれだ、役割が違う」


豊崎「はあ?」


伊織「つまり、お前らは幸せだって事だよ、いーか?幸せのままで居たかったら、その地位に甘んじとけ、それ以上欲しがるな、下は地獄だが、上はもっと地獄だぜ?お前らが、知らないだけだ」


豊崎「馬鹿じゃねーの?俺達幼稚園児だぜ?来年から小学生だぜ?世界の闇を抱えてるみたいなー」


伊織「……大人も沢山殺して来たぜ?まあ、信じるも信じないも勝手だけどよ、邪魔だけはすんなよ、次は遠慮なし、警告無しで殺すぞ」


豊崎、岩田『ひい』


伊織「好奇心猫を殺すってなー」


琉刃「伊織」


伊織「あ、へい」 頭を下げる。


琉刃「伊織、どーどー、ごめんね、伊織には悪気は無いんだ、許してやってね?」


伊織の頭を撫でる。


伊織「……」 満足な顔。


岩田、豊崎「………」


伊織「〈ギロリ〉」


岩田、豊崎「ひ!」


琉刃「伊織、行くよ、おいで、さあ」


袖を一度引っ張られ、仕方なく睨みながら去る伊織。








透明化した無音ドローンが300機。


幼稚園上空に飛行している。


御影セキュリティチームである。


御影セキュリティリーダーが学校近くのマンション部屋を事務所にしている中に、様々な機器に囲まれ、パイプ椅子に座っている。


無線〈接近があったが異常無し、5名の特務らしきロシア人3とイスラム自爆抱えてます、2〉


リーダー「死体はバンに放り込め、まだまだ来るぞ、引き続き警戒」


無線〈了解〉


end


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