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暴財力の献身  作者: コロリア


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世界

2085年、11月。


ロシア大統領「あの島はまだ実質日本のままか」


側近「はい、大統領」


ロシア大統領「あの島は鉱物資源も何も無いとはいえ、景色が悪いとは思わんか?」


側近「はい、大統領」


ロシア大統領「くそ!猿が!糞猿の分際で!」


側近「はい、大統領」


ロシア大統領「……金さえ、握られてなければ今頃は……」


猛吹雪の窓が震えている。













その島の名前は、色丹島 (シコタントウ)。


北海道最北東端。


その島が何故ロシアが実行支配出来ないでいるのか?


それは、日本の投資家のお気に入りの島だからである。


松本家。


世界一の資産額に2032年に咲いた家。


松本家総資産額6256兆9968億ATOM。


現在の円資産に換算すると、約956垓円である。


松本家=日本のフィクサーであり、日本海運の巨人であり、主にアメリカ、日本、それぞれの防衛省に武器を卸している武器開発庁である。


元仮想通貨コスモスであり、他の仮想通貨は3種類だけに統合された。


一番主要なコインがコスモスという。


現在仮想通貨という名前ではなく、そういう通貨を総称し、エナジーコインと呼ばれる。


略してエナコイン。


インターネットの世界での買い物が主流となり、最早在宅に居ながら新鮮な魚介類がドローンにより冷蔵庫に運ばれてくる時代。


マンション地下には超巨大真空冷蔵庫、冷凍庫が存在する。


部屋別に分けられ、インターネットで注文すると、そこに届けられる。


マンションは今はコンクリートより硬く、形の融通が利くスーパーウッドという素材で建築されている。


耐久年数不明だが、最低500年は持ち、不動産価値は良い意味でも悪い意味でも「落ち着いた」。


そんな「樹脂」マンションが乱立している昨今。


雲を突き抜け、成層圏まで建築され、そして、宇宙エレベーター、そして宇宙ステーション建設に人類が到達したのは、この素材が開発された時点で、むしろ当然であった。


そして、その御曹司である松本琉刃。


世界中で、女ばかりが生まれる比率が高い昨今、珍しい男子が生まれて来た。


それはそれは大層可愛がられ、姉4人にいじられ、いじられ、いじ倒されて育った。


御影家。


松本家の御守り家。


昔、三菱家の御守り家であったが、裏切りに遭い、松本家が拾った没落家。


御影家の嵌められた借金は全て松本家が支払い、全ての人材をそのまま雇い直した。


だが、腐っても、室町時代からの武家。


その武の実力は達人クラスがゴロゴロ在住し、まるで吸い寄せられるように道場破りならぬ、家看板破りが御影家に住み着くようになるのだ。


その上澄み、ではなく、『底』の人材。


つまり、精神が殺人鬼の才能がある者達。


サイコパスの気持ちを理解できるサイコパス達。


どれも戦闘IQが最高の集団であり、数は不明。


御影家はむしろ昔より遥かに強大になっていた。


現代。


2085年11月。


琉刃は白狼幼稚園に通う。


言うまでもないが、資産家だけの特別な学級である。


琉刃は幼少期から世界の王として育っている。


この世界にある全ての言語を幼少期、3歳までに覚えた琉刃。


生まれた一カ月後、脳には特別なバイオチップが埋め込まれた。


記憶力、トレース力が大幅に強化された。


幼稚園白狼の組。


机、ソファが並ぶ。


肌褐色、瞳が七色、長髪の金髪の娘が、琉刃に声を掛けようと近寄る。


サウジアラビア、今や唯一存在する中東の国。


その他の中東は核戦争をし、荒廃に帰していた。


今や広大な土地は全てサウジアラビアとインドの土地となっている。


インドもサウジアラビアも石油資源を売ってはいるが、主に無税観光地として成功した国だ。


今や水素やプラズマが主なエネルギー資源なのだ。


日本の技術、放射能除去菌の技術により、放射能汚染は除染されている。


サウジアラビア王族、美人だ。


ビビアン・マルサーレ・アルディー・サルマーン。


それが彼女の名前。


ビビアンは琉刃にベタ惚れしている。


素直に琉刃に寄り添い、頬にキスをしてくる。


幼稚園の白狼組ではかつて、財閥組という5人の男子が占領していた。


だが、世界海運の巨人、Sea Falcon Grid Society。


〈海 隼 囲う 共同体〉


海外では略してSFとして知られ、ジャパンクールの代名詞。


日本では、海の隼として知られている。


その唯一の長男として、生まれて来た、王。


『ソレ』が初来園した際のオーラ。



女性ばかりが生まれて来るこの世界において貴重な男。


その恩恵を享受して来た5人だからこそ、理解出来た。


王になるべくして生まれて来る者は、『存在』するのだと。


甚平という和服姿の彼。


靴は黒いブーツ?


中肉中背のどちらかというと細身。


弱く見えないと言えば嘘になる。


問題は彼に付いている護衛の方々だ。


内に子供1名、男子、常に同伴。


半内に大人一名。


送迎は必ずこの人。


綺麗なお姉さんであり、授業参観もこの人。


外に8名。


誰しもすらっとした体型、警護服とセキュリティとロゴを付けている。


御影家に在籍する者達。


どういう人種かは常に変装している為、不明。


彼らは制圧部隊ではない。


彼らは必ず即殺人という信念の元にそこに立っている。


制圧には筋力が必要。


しかし、殺人には、筋肉はむしろ邪魔になる。


銃弾、ナイフを避けるには、筋肉は重いし、デカい的であり、デメリットしかないのだ。


殺人者には、殺人者の匂いが分かる。


それは、プロになれば、なるほどに、分かる。


彼ら、彼女らを観察した半端な殺し屋は直ぐに仕事を降りる。


半端な殺し屋ではない殺し屋は近未来に死体となり発見され、掃除される。


彼らのセンサーに引っかからない殺し屋も偶に居たりする。


極上である。


しかしー。


彼の近衛兵、男子、御影伊織。


「コレ」のセンサーは異常であり、御影家歴史上最高の血と呼ばれている悪魔である。


悪魔が王を守る。


悪魔が使うのは毒と速さと早さ。


何故悪魔が王を守るのか?


御影家に生まれ、生涯のレールを敷かれた人生を送るのを良しとしているのか?


御影家当主に尋ねられた時があった。


当主「何故謀反せぬ?何を目指す?」


御影伊織5歳「殺しが面倒だから」


皆『????』


伊織「謀反してもどうせ地の果てまで追われるし、どうせ俺が勝つけど、でもだから何?日本を壊滅させて次はアメリカを壊滅させて、次は中国?次はインド?馬鹿馬鹿しい」


当主「ふふ」


伊織「だろ?此処で、コレが、一番楽だから、んで将来は生徒指導、嫁さん貰って、贅沢して、桜餅食って、高い緑茶飲んで、日向ぼっこしながら猫を撫でるんだ」


当主「お前は王になれるぞ?その器がある、先読みのな」


伊織「王とは、器だけじゃ駄目だ、誰もが認める上澄みでなくてはならない、俺は底です、陰陽ですよ、当主」


当主「今を持ち、お前を影の〈次期〉当主に任命する、これは命令だ、良いな?」


皆『ザワザワザワ』


伊織「えーなんでそーなるのー」


当主「よ・い・な・?」


伊織「チ、はいはい」


当主「ふふ、これにて閉廷」


この瞬間、現当主が死亡した後、第一位候補で次期当主になる事が決定したのだった。





「隼」で開発された、「羽衣」と呼ばれるナノクロ金属スライム素材で出来ている肌透明密着防御服。


その上から飾りである格好良い甚平を着ている王。


その技術は海の隼だけが独占しており、アメリカでさえ持たない。


NASAがその技術を強奪しようとした2052年の冬。


アメリカは海の隼と秘密裏の戦争して惨敗して以来、アメリカとは「仲良し」である。


例えロケランを零距離から撃たれようが無傷である。


が、例えば、同じくナノ技術、もしくはそれに伴う、いや、それ以上の技術での鋭いナイフで攻撃された場合は殺害は可能となる。


だからこその護衛達であり、だからこその伊織なのだ。




あらゆる銀行が淘汰され、インターネット銀行100%。


腕時計型の細いデバイスが主流。


見た目は様々な種類があるが、主な用途はテレビ通話、撮影。


AI生成動画、写真は完全に違法となった。


あらゆる人が親指近く手首に埋め込まれている義務化されたマイクロチップ。


腕時計型デバイスは瞳の癖、仕組みを利用した3Dホログラム技術による投影。


デバイスに3Dホログラムを表現するのではなく、瞳上に投影し、脳にそう認識させる技術。


よって、他人にはソレを見る事は不可能である。


どのような兵器「設計」を今は持ってるのか、ソレはアメリカも、日本政府さえも、知りたがっている。


だが、日本は迂闊に動けない。


それはアメリカとの戦闘の後に締結されたとある密約があるからだ。


『技術公開は、兵器技術、最先端技術、世間に出回ってない技術は日本政府にすら公開せず、先にアメリカに公開する事、そしてそれは5年後に日本政府に公開してもよいかをアメリカと検討をする事』


コレがある限り、アメリカは海の隼の味方、『仲良し』であり続けるだろう。


世界最強アメリカの最先端装備ですら、敗退した現実。


ならば、法律で、と。


日本政府が動く事は想定内。


アメリカが日本政府の親玉である。


その親玉と非常に仲良しな日本大企業。


日本政府は遠慮せざるを得ない。


つまり、今この場に居る松本琉刃という男子は、紛れもなく世界の王なのである。


ビビアン王女がベタ惚れなのも納得というもの。


琉刃「ビビ、〈チュ〉もう、〈チュ〉あ、〈チュ〉ちょ、〈チュ〉しょうがないなあ〈チュ〉この子は〜」


ビビアン王女は日本語を話せる。


琉刃に一目惚れし、必死に日本語を覚えたのだ。


ビビアン王女「琉刃さま〜、んちゅ〜、私は琉刃様以外の男性は目に入りません、チュ、チュ」


伊織「………ふあ」 欠伸。


伊織のセンサーに引っかからないという事は、ビビアン王女には敵意は無いし、気付かない内にビビアン王女にも何も仕掛けられていないという証明である。


そう、伊織のセンサーには、悪意の仕掛けにも敏感に働く。


超能力と言っても過言ではない。


財閥の5人の男子達は毎日毎日面白くない。


しかしー。


思い出す、あの恐怖。


初来園時の事だ。


サラサラサラサラ黒長髪、黒い瞳の美しい女性に見える琉刃。


格好良い男性物の甚平姿でないなら、確実に女性だと誤解していたであろう、色白ヒョロ美人。


三菱財閥、岩田家トヨタ財閥、豊崎家の正式な後継者男性2名。


琉刃「宜しくお願いします」


伊織「宜しくー」


豊崎「は?何だアレ?ヒョロ!」


岩田「はははは、そういうなよ、俺らは特別だからな」


授業中。


5人は教室の一番後ろの席であった。


琉刃は後ろから二番目。


つまり、奴らの直ぐ前の席だった。


伊織は一番後ろ。


豊崎が、岩田に命じ、消しゴムのカスを琉刃に投げた瞬間、消しゴムのカスが教科書で防がれた。


伊織がいつの間にか移動していて岩田の目の前に教科書で視界を塞いでいた。


豊崎「ん?」


次の瞬間、伊織が岩田の右頬に、コンパスの針を突き刺し、横にグリと移動させる。


〈ブチチチュグ〉頬が引き千切れ、裂けた。


そしてそれを抜き、豊崎の顔横に鋭く投げた。


あまりの速さに、豊崎は反応すら出来ていない。


ただただ呆然とする他無かった。


コンパスが壁に刺さり、豊崎の頬に一筋の赤い線が浮かぶ。


それぞれの家の警護犯が動こうとした。


一瞬で全滅。


文字通り殺害された。


教室外に居た松本家護衛、御影家によって。


岩田、豊崎は泣き叫ぶ余裕すら無く、ただただ呆然とする他無かった。


伊織「家の大将になんか投げたよな?」


岩田「あ、ぁぅ」


伊織「死の覚悟はあるんだよな?」


顎、おでこを同時に触る。


頚椎を完全に折る事をイメージしてー。


岩田「あ、あ」


琉刃「待て」


伊織「…」


琉刃「双方抑えろ、此処は学びの場だ、キルゾーンではないよ」


伊織「……は、命拾いしたな、良かったな、家の大将が優しくて」


岩田、豊崎は小便をソファ、床に散らしていた。


琉刃「先生、今日は帰ります、失礼します」


御影家と共に去り、幼稚園は嵐が後々巻き起こった。


大激怒した家々。


警察も機能しない事は理解していた為に、腕利き外国人殺し屋を多数差し向けたが、全員分冷凍宅配で目玉だけが届けられて帰って来た。


手紙〈爆弾ではない事に感謝しろ、次は無い〉


喧嘩するべき相手では無い事は理解していたが、ココまでとは。


そして実際に殺し屋を雇う動きをした、有能な執事、男性秘書は行方不明になった。


彼らは優秀な殺しの経験者だったし、暗器も使いこなす達人だった。


それなのにー。


「家の中で」行方不明となった恐怖。


ここまでとは。


防犯カメラすらもハッキングされたというのか?


最新AIだというのに?


痕跡も何も無い。


ココまでとは。


『差』


御影家のデモンストレーションは、派手に終わった。



5人は固まり、チラチラとビビアン王女とイチャついてる琉刃を見ている。


最新治療により、岩田、豊崎の頬の傷は完璧に治った。


しかし、抉られた心の傷までは治らない。


『御影伊織』


次期御影当主にして、歴史上最高の血というのを聞いた。




「ソレ」に『大将』と呼ばせるコイツ。




豊崎「( バケモノ共が! )」



end

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