日本を代表する食材【悪実】 ・・・そして、それはハラスメントとなった。
日本食、それは既に周知のものと思われてる。
だが、以外に知られていないのは、日本食における文化と常識。
無知であることが、時に双方にとって取り返しのつかない悲劇を招いてしまった史実。
※こちらは「カクヨム」にも掲載しております。
外国人から見て、日本食といえば寿司、天ぷら、すき焼きが挙げられる。今ではそれにラーメンなどが加わる。
だが、ほぼ日本でしか、料理して食べることが出来る食材があることは、ほぼ知られていないらしい。
日本に在住する日本人の誰もが、多分口にしたことがある【悪実】。
これをよく食するのは【日本人だけ】らしい。
ある意味、読めたら、知っていたら自慢できる。
ヒント=柳川、ササガキ、金平。
大ヒント=アナタの目の前には、棒が五本あります。五本の棒です。
もうお分かりかと思われる。答えは【悪実】です。
昔は【悪実】と書いてゴボウと読んでいたのだとか。
【悪】と付くと、色々と【悪い印象】が付くことから、後々【牛蒡】と変えられたのだとか。
まぁ、その当時は、悪=強いという印象から、病気や怪我に強くなる・・・と信じられていたためだと思われる。
さて、タイトルで申し上げた通り。
かつては、ゴボウを食べさせたばかりに、ハラスメントと判定され、捕虜虐待における【戦犯】にまでされてしまった人々の話が、実はあります。
その人は、食糧難の最中、せめて少しでも栄養があるものを食べさせようと、闇市でなけなしのお金で食材として【悪実】を買い、人々に振る舞った。
その後、日本が第二次世界大戦に負けた後、振る舞った人々から戦犯として訴えられ、投獄されてしまったという。
その罪状は、「あいつが捕虜となった我々を【虐待】した!」「あいつは我々に【木の根っこ】を無理やり食わせたんだ!」と、捕虜だったオーストラリアの人々から口々に訴えられたらしい。
当時は、その言い分がそのまま信じられ、あっさりとGHQによって・・・処刑されたそうな。十数名の方が、実際に戦犯として訴えられたという。
情けを掛けたら、仇となってしまった一例と言えるだろう。
ゴボウは確かに、木の根に見えなくもない。
日本では、当たり前に食べられていても、日本以外の国から来た方から訴えられてもおかしくはないので、食文化の違いには大いに気をつけましょう。気を配りましょう。
文化の違いは様々。食べ物の禁忌も様々。
一概に否定せず、お互いに分かり合えることが望ましい。
ただ、そう簡単に理解し合えるわけはないので、理由や詳細も分からずに全否定するのはいかがなものかと。
無理解での強要は望ましくはない。
日本食は、時に日本文化以外では非常識に映るものもあり、完全な相互理解は・・・大変困難です。
逆に、日本以外の文化もまた同じことが言えます。
ちなみに、英語では牛蒡のことは、Burdock。
ブルドッグ、ではなくブルドッ【ク】というそうな。
原産は西洋ヨーロッパから、薬として薬用として持ち込まれたものが原種らしい。なのに、割と知られていないらしい。