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姉さんはヤンデレ  作者: ましゅー
2/2

ヤンデレ姉とデート&修羅場

小説書くのは楽しいが本当に難しいですね。。

姉さんに告白され、僕が承諾し、付き合い始めてからもう一週間がたった。姉弟で付き合うなんて絶対におかしい。姉さんと今まで全く会話なんてしなかったのに急に告白してくるなんて展開早すぎでしょ。

でも姉さんはだいぶ病んでらっしゃるということが分かった。なので軽率な態度はとれない。姉さんはあの日からよくしゃべりかけてくるようになったし、べたべたくっついてくるようになった。別に嫌なわけじゃないけど、外でやってくるのは正直やめてほしい。さすがに姉弟とはわからないだろうがなんか複雑な気持ちになる。

 今日は土曜日。今までだったら自分の部屋でダラダラして最高の休日を過ごすはずだったのに、今日は姉さんがデートに行こうというのだ。外に出るのは正直嫌だという気持ちもある。その気持ちを姉さんに言ったらこうなった。


「姉さん、この前土曜日デートに行こうって言ってたでしょ。ちょっと僕休日に外に出たくないんだよね。だから

「なんで?」

「へっ?」

「私とデートが嫌なの?」

「そういうことじゃ・・・」

「じゃあいくの」

「はい。」


ということがあった。あと少し断っていたらおそらく大変なことになっていただろう。あの時の目がとてつもなく怖かったことを今でも覚えている。

 というわけでそろそろ準備しなきゃ。出発の時間は9時。今は8時半なので間に合うだろう。

今日の予定としては軽く朝食をとってゲーセンに行き、映画を見て夜景を眺めに言って夕食という流れだ。無難なデートの流れだろう。姉さんもゲーセンが好きみたいで高校時代は結構通っていたらしい。一時期帰りが遅かった時があったがその時かな?そんなことを考えていたら姉さんが僕の部屋へ入ってきた。


「あーやと♡」

「どうしたの?」

「ちょっと彩人にくっつきたくなっちゃって」


姉さんはあの日からずっとこんな感じなのである。かわいい。非常に。というのも姉さんと付き合う前は会話すらなかなかなかったわけだから、姉さんがこんなにデレテいるのをかわいいと感じるなというほうが難しい。整った顔してるし。


「姉さん、今準備中だから出てってくれる?」

「やーだー」

「これだと準備が遅くなって家出る時間が遅くなってデートを楽しむ時間が少なくなるかもしれないなぁ」

「むー。わかった我慢する」


そういって姉さんは頬を膨らませる。おいおい、かわいすぎるだろ。


「えらいえらい。姉さんは準備大丈夫なの?」

「とっくに終わってますー」

「そう。じゃあリビングでまっててね。ちょっと早いけど僕が準備できたらもう出発しようか」

「もう、そんなに早く私とデートしたいんだな。全くかわいいんだからっ」


そういって姉さんはリビングへ行ってしまった。

 準備が終わった。8時50分。よし、ちょうどいい時間だな。リビングへ行き姉さんに声をかける。


「姉さん、準備できたからいく?」

「うん!いくぞー!」


姉さんの車に乗り込み軽めの朝食を取りにファミレスへ。

車で10分ほどして。目的のファミレスに着いたようだ。ファミレスの名前はCOROSという。大丈夫なのだろうかこの名前。

 軽く朝食にしようという話だったが、店内のいい匂いを嗅いでいたらとてつもなくおなかがすいてきた。

姉さんがおごってくれるというがあんまり高いのを頼んでも罪悪感が出てきてしまうだろう。

量が多めで尚且つ値段が抑えめなメニューを探す。


「なぁ彩人。おなかすいてるんだったらガッツリ食べな。私は大丈夫だから。」

「う、うん。ありがとう」


この人は読心術でも使えるんだろうか。だがお言葉に甘えよう。ステーキセットにしようかな。ハンバーグもいいなぁ。


「私はハンバーグセットにしよう。彩人はステーキセットにするといい、どっちかで悩んでたんだろ?私のとちょっと交換しようよ。」

「あ、うん。ありがとう」


本当にこの人は超人かな?驚きながらも店員さんに注文してあとは待つだけだ。姉さんはにこにこしながら僕の顔を見てくる。ちょっと嫌なんだが。。。僕が目を合わせずにきょろきょろしていると知っている顔があった。


「あ、桜井さんだ」

「あ゛っ?」


やべっ、姉さんのいる前でほかの人の話をしてしまった。話というほどではないが姉さんはほかの人の話をすると急激に鬼のように顔が怖くなる。

 ちなみに桜井さん。桜井琴音さんは同じクラスの女の子で隣の席になり気さくに話しかけてくれたとてもかわいらしい子だ。つい声に出してしまったがなんとごまかそうか。いや、ごまかさないで正直に言おう。後が怖い。


「あ、あの、同じクラスの子だよ。ほら、あそこの席の女の子。あんまり話したことはないんだけどね。」


「あっそ。声かけたいんなら行けば?」


姉さんはかなりイライラしている様子で言ってくる。別に声をかけたいつもりじゃなかったんだが。

ここは姉さんをなだめておくべきだろう。


「別にそういうつもりじゃないよ、あんまり話したことないって言ったろ。仲いいわけじゃないんだから、こんなところで話しかけてもね。それに姉さんがいるんだからほかの女の子に声かけるなんてできないよ」


これは本音である。姉さんの目の前で女の子に話しかけたりでもしてみろ。どうなるかわかったもんじゃない。それで姉さんの表情はというと。。。


「んへへ~そっか~彩人は私が一番だもんな~私以外の女とは話したくもないよな~」


さっきの鬼のような表情はどこへ行ったのだろうか。一瞬にしてにやけ顔になっていた。いがいとなだめるのは簡単そうだと思った瞬間である。

そんなことを思っていると。聞き覚えのある女の子が後ろから声がかかってきた。


「もしかして、彩人君?」


まじか。。。そうおもって振り返ると桜井さんがいた。まじかよ。。。この状況で話しかけられると非常にまずい。


「やっぱり彩人君だーこんなところで偶然だねー。そっちの人は彼女さんかな?」

「いや、この人は・・・」

「そうです。私は彩人の彼女です。何か御用ですか?」


これはまずい。こんなところで修羅場ってもらっちゃ困る。他のお客さんにも迷惑になりかねない。

ここは別の場所に移動したほうがいいか?注文してしまったがキャンセルして移動するべきだろう。


「へーそうなんですかぁ、きれいな人だね彩人君。うらやましいなぁ。」

「う、うん。でしょ?あはは」


逃げよう。


「ちょっと用事思い出した!姉さん悪いんだけどもういこう」

「え?うん・・・」


やばかった。修羅場寸前だったよ。と思っていたら姉さんが桜井さんに近づいていく。


「二度と彩人に近づくなゴミが」

「はい?」

「そういうわけだから」


何を話していたのだろうか。まさか姉さん、脅したりしたわけじゃないよな?

今日は朝からひやひやするなぁ その背後で桜井さんが何かぼそぼそ言っていた。


「ゴミはあんただろうが。あたし聞こえたよ?彩人君が姉さんって言ってたの。彩人君なりに助けてって言ってたんだよね?わかった。あたしがいま助けてあげるからね?うふふふふふふ」


僕たちは気を取り直して別の場所で朝食を取りに行くことにした。といっても今からまたファミレスだと時間がないので仕方なくコンビニで買って車で食べることにした。


「やっぱり彩人は私を選んでくれると思ったよ。ふふ」


いや、別に姉さんと桜井さんで選択肢があったわけじゃなくてただ修羅場を回避しただけなんですが。。

でもそんなことを言っても姉さんを怒らせるだけだ。


「そりゃそうだよ。」


そういうとまた姉さんはにやけ顔になる。かわいらしいのだが、なんとも複雑な気持ちになる。なにせ姉弟なのだから。食事をさっさと済ませてゲーセンに向かう。

 ゲーセンに着いてまず姉さんが始めたのはドラムオタクというゲームだ。いわゆる音ゲーなのだが、電子ドラムの形をしていて、ほかの音ゲーとは違く本格的な楽器といった雰囲気が出ている。姉さんドラムできたのか。


「見てろ彩人。姉さんがかっこいいところを見せてやろう。」


満面の笑みで姉さんは言う。姉さんがドラムをたたくなんて全然想像できない。そして選んだ難易度はおそらく数字が一番大きいので最高難易度だろう。ちょっと期待している。


「がんばれ姉さん」

「うん!!」


かなり気合が入ったらしい。そうして始まった曲は”君もご存知の物語”という曲だ。聞いたことがある、なんかのアニメの曲だったはずだ。上から流れてくる譜面は複雑で本当に叩けるのかと思った。だが姉さんはまるでドラマーのようにたたいていく。すごい。僕はその曲中ずっと画面と姉さんを交互に見て釘付けになっていた。


「すごい・・・」


思わず口に出してしまうほどに姉さんのテクニックはすごいと感じた。さすが一時期ゲーセンに通っていただけはある。

 そして曲が終わると姉さんはパッと振り返り、


「どうだった彩人。かっこよかったろ?」


どや顔で言ってきた姉さん。だがこれは確かにすごい。


「うん。すごいよ姉さん。こんな特技があったなんて見直した。」

「だろ?うへへへ」


褒められた姉さんはにへらと笑い抱き着いてきた。


「ちょっと姉さん、こんなところでだめだよ。周りの目があるだろ」

「なんで?嫌なの?私に抱き着かれるの嫌?嫌いになったの?」


やっべ、これはすぐに機嫌を取る一言を。


「違うよ。姉さんめったに笑わないだろ。だからこんな人がいる中で姉さんが笑ったらいろんな人に見られちゃうじゃないか。僕は姉さんの笑顔を独り占めにしたいんだよ」


はい勝った。これはさすがに姉さんも機嫌を直したろ。自分で言っといてなんだがかなり恥ずかしい。

ところが姉さんは機嫌を直すことなく無言でほかのゲームを始めてしまった。まだ機嫌治ってないのかな

渾身のキザセリフだと思ったのに。

 

「姉さん、ちょっと。さっきのは言葉のあやだから、ね。」

「うん。もう大丈夫だ。」


大丈夫な気がしない。いったいなんだというのだ。よほど抱き着いたのを拒否されたのが嫌だったのだろうか。この先どうなるんだ。。。

 あのあと姉さんとはあまり話さずにゲーセンを後にした。車に戻ったが、気まずい。

なんて言葉をかければいいのか・・・そんなことを考えていると急に姉さんがこっちを向いた。数秒真顔だったが、いきなり満面の笑みを浮かべた。そして、


「彩人ーごめんなぁ 彩人も嫌だったんだよな私の笑った所をほかの人に見られるなんて。私は反省したぞ!今後は彩人の前で以外絶対笑わないからな!」

「あ、うん、ありがとう」


そういうことだったのか。一時はどうなるかと思ったが、何とかなりそうだ。起こってなくてよかった。


「でもね姉さん。ああは言ったけど、しゃべらないでとは言ってないんだからなんか言ってくれなきゃ困るよ。ずっと怒ってたかと思ったんだよ」


「はっ!そうか!ごめんなあやとぉ。でもな私は彩人としゃべっているとうれしくてニヤニヤが止まらないんだ。だからさみしい思いをさせてごめんな。」

「そ、そっか。うん。でも寂しかったわけじゃないから平気だよ」

「そうか寂しかったんだな彩人は」

「いやだから、別に寂しかったわけじゃないって、、、」

「寂しかったんだな彩人は」

「いやだから、」

「寂しかったんだな彩人は」

「うん」


ループに入ったので仕方ない。僕が寂しかったということにしておこう。これでこの話は丸く収まったはずだ。次の予定は映画か。まぁ映画なら何も考えずに時間が過ぎてくれる。姉さんを怒らせることもないだろう。休憩だと思っていくか。

次で姉とのデート編は終わりかもですね。まだいまいち姉のヤンデレは出ていないですが、これから出るでしょう。絶対。

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