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先生はカドトスさんに転移を見せます。

店の裏にある練習場に来た俺は、どんな風に重い剣を使うか説明する為に俺の力についてカドトスさんに説明する事にした。


「まず、カドトスさんには俺の力について教えます。ただし、この事は他の人に言いふらさないで下さいよ。」


「わがった。オラは口がかてぇがら安心しろ。」


「転移ってあの時のか。」


俺はカドトスさんの言葉を信じて実際に転移の力を使って見せる事にした。


「説明すると、俺は物体を転移させる事が出来る。」


「テンイ?テンイっで何だ?」


即座にカドトスさんが質問してくる。そう言えば転移魔法とかってこの世界では無いんだっけ?


「えっと…転移ってのは…えーっと…そう!一瞬で物を移動させる事が出来る力なんだ。」


「一瞬でって風魔法の瞬地みだいなやづか?」


瞬地?むしろ、俺はそっちを知らないんだが…


「何か瞬地を知らないって顔してるな。下級風魔法の一つで瞬地ってのは自分の足に強風を纏わせて一瞬で移動する魔法だ。」


そんな魔法が有るのか。でも、それって一瞬じゃ無いんじゃ?


「移動の瞬間は見えないのか?」


「見えない事も無いだろ、実際に現在のSランク冒険者の剣聖ラウゴ・ラナー様は瞬地を使ってくる相手にカウンターで斬りかかったって噂だし。」


なるほど、なら俺の転移の力とはやっぱり別何だな。


「見切れるって事は瞬地と転移は別物だ。転移は見ることが決して出来ないからな。」


「まぁ実際に転移ってのを見ないと分からないだろ。」


「んだ。実際に見せでみろ。」


俺はカドトスさんに実際に転移を見せた。


「カドトスさん、何か手に持てそうな物は無いか?」


「ん?何が良いんだ?」


 何がと言われると…何となく果物とかかな?


「果物ってあるか?」


「それなら俺が持ってるぞ?リンゾで良いか?」


 カイルはそう言ってポケットからリンゴの様な果物を出した。


「おっ丁度いいサイズだな。って何でポケットから果物が出てくるんだ?」


「朝飯の代わりに家から持ってきた。」


「あぁそう。じゃあ、このリンゴじゃないやリンゾを転移させるぞ。転移。」


 俺が転移と言うと手に持っていたリンゾは真ん中にある丸太の上に乗っていた。


「これが転移の力だ!」


 俺がドヤ顔をしながらカドトスさんの方に振り返るとカドトスさんは口を開けてポカンとしていた。


「どうだ?転移について何となく分かって貰えたか?」


「いや、何というか…体験するのと見るのは全然違うんだな。思ってたより地味だ。」


 カイルは何とも言えない顔をしながら言ってきた。ダメだコイツ、早く何とかしないと。


「ごれに条件とがは有るのが?」


 条件か…ステータスでは重さと大きさって書いてるけど、最初より使える力が強く成ってる気がするんだよな。


「そこまで大きな物とか重い物は転移させた事が無いけど多分、大丈夫だと思う。」


「なら、ちょっど待っでろ。」


 カドトスさんはそう言葉を残して工房へと戻って行った。




一ヶ月ぶりの投稿になります。

お待たせして申し訳ありません。

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