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先生はブラッドグリズリーの生態について知りました。

「ほう・・・これはまた不思議な奴を持ってきたな。」


 ギルドマスターは奇妙な物を見るような目をして青いブラッドグリズリーを見ていた。


「何か知ってるのか?」


 俺はこの世界に来て日が浅いので特に魔物についての知識は人一倍少ない事を知っていたのでこういうのは分かる奴に任せる様にしていた。


「これは・・・ブラッドグリズリーのオスだ。」


「は?」


 俺は耳を疑った。

 コイツは今なんて言った?オス?じゃあ何だ、赤いのは全部メスで青いのがオスだって言うのか?


「おいおい、俺が倒したブラッドグリズリーの中で青いのはこの固体だけだったぜ?それなのにコイツは只のオスだってのか。珍しくも何とも無いってか?」


「まぁ待て。誰も珍しくは無いとは言ってないだろ。それよか普通はありえないんだ。」


「ありえないって何がだ?」


 魔物と言っても生き物なんだからオスとメスが居るのは普通だろ?


「ブラッドグリズリーは生後1ヶ月の間にオスが全て性転換する魔物だ。実際、野生で青い体色の成体を見たのは初めてだ。てか記録上世界で始めてだ。」


「何で野生で居ないんだ?本当にオスは青いのか?」


「ある研究者が実験をしたんだ。まだ生まれて間もないブラッドグリズリーを飼育してな・・・生後一ヶ月になったオスのブラッドグリズリーの股間をメスのブラッドグリズリーが噛み千切ってメスに変えてしまうという記録が残ってるんだ。」


 俺はその話を聞いて思わず自分の股間を押さえた。


「マジか・・・ならどうやって成体にしたんだ?」


「単純に一匹だけを隔離して育てただけだ。」


 しかし、疑問が残る・・・何故、メスはオスをメスに変えてしまうんだ?


「メスがオスをメスにする意味が分からん。」


「何でも、オスの戦闘能力が酷くメスに劣っていたので自然界で生き残る様にメスに変えているのではないかと研究者の記録に書いていたな。」


「でも、劣っていると言ってもそこまでじゃ無いだろ?実際、コイツは他のブラッドグリズリーより数倍は強かったぞ?」


「いや、そもそもオスのままで自然界、しかもランクB以上しか居ない最深部で生き残れるはずが無い。」


「それもそうか・・・って事は人為的に創られた存在って事か?」


「あぁ、その可能性は高いな。そしてこんな事をするのは多分・・・」


 ギルドマスターには何か心当たりがある様なのでこの件に関してはギルドマスターに全て任せる事にした。

 正直、俺にはやる事があるので魔物の生態で時間を使う訳には行かないからだ。


「じゃあ、コイツの買い取りはどうするんだ?」


 このギルドマスターはケチだから安く買い取ろうとするからな。

 絶対に高く売ってやる。


「金板1枚でどうだ?」


「白金貨1枚。」


「ドラゴンと同じ訳が無いだろ。金板2枚。」


 この後も買取の値段交渉は続いて・・・結局、金板5枚で落ち着いた。


「まいどあり。後、俺のランクを上げておけよ。じゃあな。」


「はぁ・・・分かったからとっとと行け。」


 俺は意気揚々とギルドマスターの部屋を出て、自分の部屋に向かった。

久しぶりの投稿になります。

色んなゲームのゲーム内イベントが重なっているので投稿がまばらになりますが完結させるまでは書き続けますので宜しくお願い致します。

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