先生はブラッドグリズリーの討伐を始めます。
ブラッドグリズリーを探して森に入った俺は途中でたくさんの魔物を倒しながら進んで行った。
「何か今日はやけに魔物が多く出るなぁ。」
何故かいつもより格段に魔物と遭遇する。
まぁ、普段は魔物居ないんじゃねえかって位遭遇しないけど。
「あっ・・・」
何故、今日はこんなに魔物と遭遇するのか思い出した。
「ピースおいで!」
ピースの力で運を操作するの忘れてた。
「ピース、どうする?一緒に居るか?」
「むー・・・むーむー?」
ピースの力で運を最高まで上げたから後は帰っても良いのだが、ピースがつぶらな瞳で一緒に居たいと言うので断れる訳も無くピースを肩に乗せてブラッドグリズリーを探す事にした。
因みにピースの言葉を訳すと、「うーん・・・一緒に行っちゃダメ?」と言っていた。
ヤバイ、家の子が可愛すぎる。
「一気に魔物の数が減ったな・・・。」
運を最高まで上げてから数分で先程の魔物の出現が嘘の様に魔物と遭遇しなくなった。
魔物と滅多に遭遇しなくなったお陰でサクサクと進み気付けば最深部の近くまでやって来ていた。
「この先にブラッドグリズリーが居るのか・・・。気を引き締めて行くぞ。」
「むー!」
警戒しながら最深部に入って行くと早速、ブラッドグリズリーが現れた。
ブラッドグリズリーの見た目は赤い毛に覆われた体長2mほどの大きなヒグマだ。
此方には気付いて居ない様で何かを食べている。
「気付いてない、チャンスだな。」
俺はマッドランスを無詠唱で出現させ、討伐の準備をした。
「転移。」
流石のブラッドグリズリーも予測出来なかったのか脳天に一発かまして最初の1匹目の討伐は終了した。
この時点で依頼は終了なのだが、どうせなのでもっと狩ろうと思い更に奥へと進んだ。
「何だあれ?」
視線の先には青い大きな生物が何かしていた。
「混沌魔法スコープレンズ。」
遠くの物を見る為に昨日の夜、寝る前に作った魔法だ。
望遠鏡や双眼鏡の様に使えるのでかなり便利な魔法に仕上がった。
「んー・・・あれは・・・青い、ブラッドグリズリー?」
ブラッドグリズリーは普通、名前の由来とも成っている赤い体毛が特徴なのだが、俺の視線の先に居るのは紛れも無く青いブラッドグリズリーだった。
先程と同じ様に脳天にマッドランスをかまそうとしたが、少し離れすぎていたからかブラッドグリズリーの近くに落ちてしまった。
ブラッドグリズリーは突然現れたマッドランスに驚いていた。
「もしかして、あの青いブラッドグリズリーは突然変異の個体なのだろうか?珍しいはずなので次は毛皮に傷が付かない様に気を付けて倒す。」
俺は、今度は傷を付けないと言う制限でブラッドグリズリーの討伐を試みた。




