先生は混合魔法を説得に使います。
夕暮れで来た時とはまた違った風景を見ていると突然森の中で馬車が止まった。
「どうしたんだ?」
「何か有ったのかしら?」
何だか馬車の外が騒がしい。
俺は様子を見るために馬車の外に出た。
「お客様、外は危険です。中にお戻り下さい。」
御者が俺に中に戻れと言って来た。
「何か有ったのか?」
「実は山賊が現れまして、同行してる冒険者が対応してますが数が多くて対処に時間が掛かっているのです。」
「手伝うか?戦闘には少し自信がある。」
「いえ、お客様のお手を煩わせる訳にはいけませんので、それに同行を依頼してる冒険者はランクCの冒険者達なので山賊ごときに後れは取らないと思いますので。」
ランクCの冒険者か・・・見てる感じだいぶ苦戦してる様に見えるのだが・・・。
「くそ!山賊のくせに強いぞこいつ等!」
「しかも、数が多い!」
「ゲヘヘヘへ!助かりたかったら金と女を置いて行け!」
おう・・・本当にあんなセリフを言うんだな。
「悪いがヤバそうだから勝手に助太刀するぞ。」
俺は御者を押しのけて外に出た。
「おいおい、馬車から誰か出てきたぞ?」
「随分と弱そうな奴が出て来たな?」
何とも頭の悪そうな山賊達だな。
「俺はランクEの冒険者だ!助太刀に来た!」
「ランクEだと!馬鹿か!何で出てきた!」
「あっはっはっはっは!こりゃあ傑作だ!ランクEごときで俺様達を相手しようだ何て馬鹿じゃねぇのか?」
はっ!侮って居られるのも今の内だけだからなこの野郎!
「お前等全員、歯食いしばれ!転移!」
取り合えず、目に付いた山賊の両太腿にそこら辺にある石や木の枝を転移させた。
「「「ギャアアアアアア!足がぁ!」」」
山賊全員が足を押えて蹲っている。
「は?嘘だろ?」
近くに居た冒険者がそう呟いた。
残念ながら嘘では無い。
ただ、俺が強すぎただけだ。
「他の山賊は何処だ?」
「いや、此処にいた奴等で最後みたいだ。」
そうか、まぁ無事で良かった良かった。
「取り合えず、こいつ等に制裁をしないとな。」
「何するつもりだ?」
「ちょっと怖い思いをして貰うだけさ。」
「混合魔法マグマランス。」
俺はマグマランスを唱えて山賊達に詰め寄った。
「生きたいか?」
「はい、すいませんでした!だから命だけは!」
俺は回りに居る冒険者達にこっちを見ない様にと警告した。
「生きたかったら耐えて見ろ。」
マグマ魔法は圧倒的な火力をしているからオ・ハ・ナ・シを聞くときは凄く良い魔法なんだ。
何故かって?マグマランスとかで傷つけた所がその場で直ぐに焼けてしまうからだ。
なので俺は二度とこいつ等が山賊なんてやらない様に脅s・・・説得をした。




