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先生は一旦ギルドに行きます。

「えっと・・・まずは、これとこれとこれと・・・」


 トレイリが凄い勢いで服をカゴに入れていく。

 もしかしてあれ全部買うのだろうか?持ち合わせは金貨5枚しか持って来て無いのだが・・・。

 一旦ギルドに行って、金を下ろして来た方が良さそうだな。


「なぁ、トレイリ。それ全部買うのか?」


「ダメ?」


 上目使い・・・全く、甘く見られたものだな。

 俺がそんな事でホイホイ財布を開くと思ったか・・・

 

「ちょっと、ギルドに行ってくるから好きに選んでて。」


「え?どうしてギルドに?」


「ちょっとね。」


 何かわざわざお金を下ろしに行くなんて恥ずかしくて言えないな。

 ん?財布がガバガバ過ぎないかって?

 トレイリみたいな美人に上目使いで言われてガバガバにならない男なんて枯れてるかそっち系の男だけだろ。


「直ぐに戻るから待ってて。」


「分かった。戻ったら私の服、選んで貰って良い?」


「はい。喜んで!」


 俺は服屋から出て、ギルドへと向かった。


「あれ?トオルってギルドの場所分かるのかしら?」


 トレイリの考え通り、トオルはギルドの場所も分からないまま店を出て行ったのである。

 果たして、トオルは迷子にならずにギルドに行けるのだろうか?


「・・・此処、何処?」


 案の定、トオルは迷子になっていた。

 ヤバイ、どうしよう。

 

ドンッ 


「キャッ!」


「すみません。お怪我は有りませんか?」


 ギルドの看板を探しながら歩いていると誰かにぶつかってしまった。


「いえ、私は大丈夫でs・・・トオルさん?」


「あれ?ターニャさんですか?」


 ぶつかった相手は偶然にもターニャさんだった。


「まさか、こんな所で会うとは奇遇ですね。」


「トオルさんこそ、まさか王都に来てるとは思いませんでした。お一人ですか?」


 トレイリと来てる訳何だが・・・何て説明しよう。

 好きな人と何て恥ずかしくて言えないし・・・友達かなぁ?


「実は友人と来てるんですよ。」


「あっ!もしかしてカイルさんですか?」


「いえ、別の人です。カイルは・・・確か・・・まだ寝てると思います。よっぽど疲れたんでしょう。」


 嘘は言ってないよな、多分。

 ちょっと、違う所も有るけど。


「所でトオルさんはどうしてこんな所に?お友達の方は一緒じゃないんですか?


「いや・・・実はカクカクシカジカ・・・」


 俺はギルドへの道が分からなくて迷子に成ってしまった事をターニャさんに話した。


「ギルドですか?反対方向ですよ。ご案内しますか?」


「はい・・・お願いします。」


 俺はターニャさんに案内して貰って何とかギルドに辿り着く事が出来た。

 無事に預金から金貨30枚を引き出せた。


「ありがとうございます、ターニャさん。何かお礼しないと。」


「なら、この後少し付き合って貰って良いですか?行きたい所があって。」


 んー。トレイリを待たせてるしなぁ。

 でも、お礼はちゃんとしたいし。

 ターニャさんの行きたい場所にも依るかな?


「友人を待たせてるので余り時間は取れませんが少しなら良いですよ。」


「良かった、こっちです。すぐ近くなので。」


「因みに何て店ですか?」


 ターニャさんはある店の前で立ち止まった。


「このティンクルシープって店何ですよ。」


 えっと・・・あー・・・俺、死んだかも。

 何故か俺は嫌な予感がして堪らないのだった。


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