先生は自分が少し怖くなりました。
「グラーフさん少し良いですか?グラーフさんって魔法を教える時、まずは自分がやって見せてくれますよね?普通はどんな効果が有るのかとかからじゃ無いですか?」
俺は常々思っていた事をグラーフさんに質問してみた。
グラーフさんの魔法の教え方が「やって見せるから良く見ろ。」「良し、見たな。」「さぁ、やってみろ。」のザックリとした教え方だから、職業柄かなり気に成っていたからだ。
俺はセンス○のスキルが有るから何とか成ってるけど他の人は厳しいんじゃないか?
「お前は何を言ってるんだ?これが普通だろ?いいか、良く聞け。魔法はどれだけうまくイメージ出来るかでほとんどが決まると言っても良い位イメージする力が必要なんだ。」
「なっ成るほど。つまりイメージさえしっかり出来てればどんな魔法も無詠唱で発動出来るんですね?」
「あぁ、そうだ。ってかお前さん無詠唱が使えるだろ、何で知らないんだ?まぁ理論上はそう成っているが実際出来るのは大賢者様とお前さんくらいだろう。」
マジか・・・無詠唱は人前で使わない様にしよう。
俺は心の中でそう誓った。
大賢者しか使えなかった無詠唱を使えるとか面倒事の予感しかしないからな。
「イメージ・・・」
俺は先程のグラーフさんが掌から出したファイヤーストームを明確に思い出し、自分の掌からファイヤーストームを出してる姿をイメージしながら唱えた。
「火属性上級魔法ァイヤーストーム。」
掌から前方に向けて約2m程の火の渦が放出された。
飛距離に関してはイメージ通りなのだが、威力は少々物足りないと感じた。
多分、込める魔力の量で威力を調節出来るのではと考えた俺は先程のイメージのままで込める魔力の量を倍くらいに変えてみた。
「火属性上級魔法ァイヤーストーム。」
やはり、込める魔力量で威力が全然違うのだった。
差し詰め、チャッカマンと虫除けスプレーを使った簡易火炎放射器とちゃんとした本物の火炎放射器を連想させる程威力に違いが有った。
「魔力を込めただけでこんなに違いが有るのか・・・」
検証の結果、面白い事実が分かったので次は土属性にしてみよう。
「イメージ・・・」
イメージはポ●モンの技にある岩なだれをイメージして魔法を唱えたら簡単に発現してしまった。
上級魔法ですら簡単に覚えてしまう自分の才能と、センス○のスキルに少し恐怖を感じながらも次は完全にオリジナルの混合魔法の上級に挑戦する事にした。
「マグマ魔法の上級魔法って一体どんなのだろう?」
俺は頭を悩ませながら取り合えず、辺りが薄暗く成って来たので今日は此処までする旨をグラーフさんに伝えて、今日の魔法講習は終了した。
マグマ魔法の上級のアイデアを思いついたら次の講習をして貰う約束をした。




