先生はまだまだ魔法の練習をします。
中級の混合魔法マグマランスを発動するために初級のクリエイトマグマと同じ要領で土属性と火属性を混ぜ合わせようとしたが全く混ざらなかった。
何故だ？何かが違うのか・・・混ぜる・・・混ぜ・・・ミキサー・・・グルグル・・・ぐるぐる？クリエイトマグマは魔法同士で勝手に混ざり合うが、ランス状態にすると混ざるでは無く合体する感じに成るからうまくいかないのか？なら・・・
「マッドランス、ファイヤーランス。」
俺は再度土と火のランスを発現させた。
そして、この二つの魔法を・・・こうやって、こうして、こうすれば・・・
二つの魔法を空中で回転させながら少しずつ混ぜ合わせて行く。
二つの魔法は少しずつ少しずつお互いに混ざり合い、徐々に徐々にその形を変化させていった・・・何か表現の仕方に悪意を感じる。
そして、ついに混じり合いが終わりを告げた。
「混合魔法マグマランス。」
「おぉ！コイツ、こんな短時間で中級のマグマランスまで出来る様に成りやがった。もう、お前に教えることは何も無い・・・」
グラーフさんは少し寂しそうな顔をしてこの場から去ろうとした。
「待ってください。グラーフさん、俺はまだあなたに聞かないといけない事がまだ在るんです。」
「何言ってやがる、お前さんは俺の編み出した混合魔法・・・いや、マグマ魔法を使える様になったじゃねぇか。これ以上俺から教える事は何もないぞ。」
「いえ、まだ有ります。俺は、いや、マグマ魔法を会得した俺だからこそ聞かないといけないことなんだ。」
真剣な目でグラーフさんを見ると何かを感じ取ったのか同じく真剣な目で俺を見ていた。
「お前が聞きたい事は何だ？」
ゴクリンコ・・・思わず喉が鳴るのを感じた。
「俺にはマグマ魔法の責任があります。だから教えて下さい。知識だけでも土と火の上級魔法を。」
「あっ・・・あーそうだな今までの全属性持ちは使えなかったがお前なら使えるかも知れないからな、良いぞ。教えてやるよ上級魔法を。」
俺はいよいよ、他の全属性の人たちが到達出来なかった上級の壁に挑戦を始めた。
「いいか、まず今までどうり先に見せてやるからどんな物が上級なのか見て覚えろ。」
「はい。お願いします。」
「まずは火からだ。火属性上級魔法ファイヤーストーム」
グラーフさんが前方に手を突き出し唱えると手の平から火炎放射機の様に渦巻いた火が凄い勢いで放射された。
ランスと比べると一点に向けての威力は少し低いがその分広範囲に攻撃が出来る様に成っている。
「そしてこれが土の上級だ。土属性上級魔法ロックフォール」
またもやグラーフさんが手を出して唱えると今度は前方にそこそこ大きな岩が合計６個落ちてきた。
この上級も広範囲攻撃になるのか？でも、何となく上級魔法の共通してる所が分かった。
「上級は広範囲攻撃何ですか？」
俺がそう聞くとグラーフさんは大きく頷いた。
成るほど・・・俺は早速上級魔法の練習に取り掛かった。
まだ、魔法を覚える回は続きますがご了承下さい。
