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先生とカイルは村長に説明しました。

 村に帰ってきた俺達は村長にゴブリンエンペラーが居た事を説明した。

 正直、報酬を割り増しして貰わないといけないな。


「まだ、洞窟内にボブゴブリンが居るかも知れないのでまた明日行って来ます。」


 まぁ、もう流石に生きているゴブリンは居ないだろうけど・・・ゴブリンは人型の魔物だから人間が死ぬような状況にすると大抵は死ぬはずだ。


「そうでしたか、しかしゴブリンエンペラーと言う魔物が出たとなると報酬を追加しなければなりませんよね?」


「ええ、依頼達成時にギルドが立替えをして後日、ギルドに足りない分を渡す形になると思います。」


 カイルの説明を聞いて俺も思わず関心してしまった。

 ギルドでは一時的な報酬の立替えをしているのかぁ・・・今回みたいに依頼の内容そのものが替わってしまう時に便利だな。


「今回は依頼内容そのものが替わってしまったのでかなり特殊なケースですが報酬の方はよろしくお願いします。」


「分かりました。では、引き続きゴブリン討伐をお願いします。」


 村長との相談が終わったカイルと俺は今晩もターニャさんの作った夕食を頂いて、借家へ帰宅した。


「じゃあ、おやすみカイル。」


「あぁ、おやすみ。」


 ゴブリンエンペラーとの戦いで疲れた俺とカイルは各自の部屋に戻るなり、ベットに倒れこんで今日のゴブリンエンペラーとの戦いについて考えることにした。


「今回は格上の敵を倒したおかげで転移の力が成長したからこそ、帰って来れたけど・・・ちゃんと洞窟の探索に必要なアイテムを持って探索に望まないとな。」


 丁度、同じ頃カイルもベッドの上で今日を振り返っていた。


「トオルが一緒に来ていなかったら俺は今頃、もう生きては居なかっただろうな。」


 トオルは出会った時から変な奴だったが、戦いにおいては俺よりも数倍は強い。

 あの不思議な力に加えて、無詠唱での魔法の発現など常人では考えられないような事を平然と行うからなぁ・・・


「でも、流石に今日は疲れたな。ゴブリンエンペラーはほぼトオル一人で倒しちまったけど、ボブゴブリンをあんなに倒したのは初めてだなぁ。」


 トオルの使い魔のおかげで巣の中なのにあまりボブゴブリンと遭遇する事は無かったがそれでもボブゴブリンがゴブリンエンペラーの部屋に行くまでで、合計20匹ほどは出てきたからな、今日はもうゆっくり休むとしよう。

 

カイルは目を瞑ると直ぐに寝息を立て始めた。そして、トオルもほぼ同じタイミングで寝息を立て始めたのであった。


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