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先生はゴブリンを一気に片付けます。

 ドドドドドドド・・・・


 ゴブリンが大量にやって来るのを感じて俺とカイルが入って来た時の扉を見ていると、扉の奥から地鳴りのような音が聞こえて来た。

 急ピッチで解体作業を終わらせると、アイテム袋に入れて、入って来たのとは別の出口を探した。


「カイル、出口は見つかったか?」


「まだだ。そっちは?」


「いや、俺もまだだ。」


 何処を見ても壁しかない。

 こんな時に一瞬で外に出られるアイテムか何かがあれば・・・一瞬で外に出られる?俺の使える転移の力はLv3で自分を少しの範囲、転移できるって力だったよな?今はどうなってるんだ?


「ステータス。」


名前・・・トオル・カタセ

年齢・・・27

種族・・・人間

スキル・・・???の力(Lv3)、幸福の加護、センス○

使い魔・・・ピース


<???の力>

???をする力

Lv1・・・触れた物を???させる事が出来る。物の重さや大きさで距離が変わる。

Lv2・・・近くの物を触れずに???させる事が出来る。半径50m以内の物まで。

Lv3・・・自身を???する事が出来る。範囲は自身を中心に半径1km以内まで。

Lv4・・・自身を思い描いた場所に???する事が出来る。ただし、鮮明に思い描かなければ???出来ない。

Lv5・・・鮮明に思い描かなくても???出来る。



<幸福の加護>

ハピネスベアに認められた者のみが授かる加護。

運が飛躍的に良くなる。


<センス○>

あらゆる事のセンスが良くなる。


 転移がメチャクチャ強化されている。

 ゴブリンエンペラーって格上の魔物を倒したからだろうか?まぁいい、これで地上に出られるぞ。


「カイル、出る方法が分かったからこっちに来い。」


「本当か!で、方法って何だ?」


 説明してからの方が良いだろうが、もう既に扉を叩く音が聞こえているので一刻の猶予も無い。

 なので、問答無用でカイルを洞窟の前に転移させた。


「次は俺だな。転移。」


 目を開けると少し薄暗くなって来ているが洞窟の前に俺は居た。

 どうやら成功したみたいだ、直ぐ横にカイルが説明しろとうるさい。


「おい、いきなり目の前の景色が変わったんだ!何の魔法を使ったんだトオル!教えてくれ!」


「分かったから少し落ち着け。俺が使ったのは魔法じゃないが魔法のような力だ。俺は転移の力って呼んでる。」


「転移の力?どんな力なんだ?」


 カイルが不思議そうに頭を傾げている。

 俺は神様に貰った力だとは説明せず、別の世界から来たと思ったらこの力を授かっていたとだけ説明した。


「分かったか?」


「あぁ、何でお前があんな所に一人で居たのかも少し納得した。」


「なら良い、説明はこのくらいにして洞窟の中のゴブリンを一気に倒すぞ。」


「ゴブリンを倒すのは良いが、どうやって倒すんだ?」


 此処に来て科学のちょっとした知識が役に立つとはな。


「まず、そこら辺の木を適当に細かくしながら洞窟に入れる。」


 そう言いながら木と木を転移でぶつけて細かくした木を転移でどんどん洞窟に入れていった。


「その後、ファイヤーランスを大量に発現して洞窟の中の木を燃やす。そして、洞窟の入り口をマッドクリエイトで穴を塞ぐ。」


「へぇ、これでゴブリンを倒せるのか。」


「あぁ、生き物である以上呼吸は必要な事だからな。火は勝手に消えるだろうけど今日はこのままにして、明日また見に来よう。」


「そうだな、まずは帰るか。」


 こうして俺とカイルの依頼は一旦終了した。


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