先生はゴブリンを狩り続けます。
まるで夜のように暗い洞窟の中は松明無しでは1m先も見えないほど真っ暗に成っている。
カイルと俺は慎重に足を進めた。
「カイル、何か気配とか感じるか?」
「いや、全く気配が無い。でも、ボブゴブリンはゴブリンより知恵が回る。もしかしたら待ち伏せをしているかも知れない。」
マジか・・・待ち伏せされてたらヤバイな、俺はマッドランスを背後に4本発現して奇襲に備えた。
ファイヤーランスは松明の代わりにもなるが、こんなに狭い空間で高火力の火を使うのは自殺行為に成りかねない為、土属性のマッドランスを使っている。
「あれ?お前いつの間にマッドランスを唱えたんだ?」
あっ・・・カイルに無詠唱の説明とかしてなかったな。
説明した方がいいのか?でも、グラーフさんは無詠唱を使えるのは大賢者だけとか言ってたしな。他には居ないんだろ。
「えーっと・・・さっきかな?ボブゴブリンが奇襲して来ても大丈夫な様に、あらかじめ魔法を発現させて置こうと思って。」
「「「ギャギャギャ」」」
そんな話をしていると、奥からゴブリンの声が聞こえた。
「結構近いな・・・仕方ない、カイル行くぞ。」
俺達は武器を構えて声のする方に近づいて行った。
おぇえええええええええ・・・どうやら此処はゴブリン達の便所らしいな、土を被せてはいるが臭いが充満している。
「カイル!俺が2匹やるから1匹頼む。」
「おう、任せろ!」
俺は背中に発現させていたランスをボブゴブリンに投擲した。
「ギャア!」
1匹は貫いて倒したが、もう1匹は避けられてしまった。
「チッ、転移。」
避けられたランスを転移で無理やりボブゴブリンの頭に転移させて倒した。
「ギャギャア」
カイルはどうなったかな?そう思い、カイルを見てみると剣術のみでボブゴブリンを倒していた。
流石はランクCの冒険者と言ったところだろうか、ほとんど傷を受けずに終わっている。
「トオルも終わった様だな、じゃあ奥に進むぞ。」
その後も俺とカイルはボブゴブリンが何回か現れた程度で洞窟の一番奥だと思われる、様々な模様が描かれた大きな扉の前にやって来た。
「カイル・・・この先に何が居ると思う?」
俺はカイルに質問をした・・・何か喋らないと不安でしょうが無いんだ。
「洞窟に入ってから出会ったゴブリンは全部がボブゴブリンだった・・・って事は此処のボスはボブゴブリン以上の固体ってことか・・・」
俺とカイルは扉を開ける為、二人で息を合わせながら扉を開けた。
この部屋には何が待っているのだろうか・・・
昨日、投稿したと思ったら、出来てなかったので今日は2話分投稿しました。




