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先生は魔法の練習を始めます。

 森に着いた俺とグラーフさんは一先ず切り株に腰を下ろした。


「ここは村の近くで魔物も出にくく人も余り来ない絶好の魔法練習ポイントだ。」


 なるほど、ここなら安心して魔法の練習が出来るのか。

 良い場所を教えて貰った。


「まず、俺が教えるのは土属性の初級魔法クリエイトマッドだ。」


 クリエイトって事は何かを作る的な感じか?


「どんな魔法何ですか?」


「この魔法は別名クリエイトシリーズって言って、どの属性にもある系統の魔法だ。効果は土属性なら土を、火属性なら火を軽く操れるんだ。正直、これが使えないと中級なんて夢のまた夢だな。」


 まさに初級魔法っぽい効果だな。


「実際にやって見せるから見てろよ。初級魔法クリエイトマッド。」


 グラーフさんが魔法を発動するとグラーフさんの足元の土が少し盛り上がった。

 そして盛り上がった土は徐々に形を変えていき土を固めて出来た剣が出来上がった。


「こんな風に土で剣なんかを作ることが出来る。まぁ所詮は土だから耐久力は全く無いけどな。まずは土で棒の形が出来るまでこの魔法をやって貰う。言って置くが俺の剣を作るのは相当な技術が必要だからな。」


 やってやろうじゃないか。


「初級魔法クリエイトマッド。」


 俺は手のひらに魔力を集めるようなイメージをして魔法を唱えた。

 すると徐々に足元の土が盛り上がって来た。


「おぉ、盛り上がって来てる。すげぇ。」


 そして長さ1mくらいの棒をイメージする。

 しかし、盛り上がった土は形を変えることなく地面に戻ってしまう。


「あれ?魔法が消えた。」


 俺が首を傾げているとグラーフさんが笑い出した。


「はっはっは。以外と難しいだろ。初日で土が盛り上がる程度は魔法が発動したんだ、まだマシな方だと思うぞ。次は火の初級魔法クリエイトファイヤーを見せてやる。初級魔法クリエイトファイヤー。」


 グラーフさんがクリエイトマッドで作った剣を持って魔法を唱えると剣の刃の所に火が纏わり付いた。


「このクリエイトファイヤーが使えれば剣に火を纏わり付かせる事が出来るようになるんだ。でも、大半の人はやらないけどな、オリハルコンとかめちゃめちゃ高い剣を使ってる人は良く使う魔法だ。」


 何で?火を纏わり付かせると強くなりそうだけどな?


「何でオリハルコンとかだけ?」


「考えても見ろ、鉄で出来た剣に火を纏わり付かせたら溶けちまうだろうが。昔、お前みたいな考えで火を纏わり付かせた奴が居たんだ。最初は良かったんだが、長時間やっている内に鉄が溶けて剣を持っている手に溶けた鉄が落ちて来て大火傷した奴が居たんだよ。」


 うわぁ・・・熱そう。

 絶対にそんな事しないと心に誓った。


「初級魔法クリエイトマッドで棒を作れるようになったら、それに火の初級魔法クリエイトファイヤーで火を纏わり付かせてみろ、それが出来たら俺に教えろ。中級の魔法を教えてやる。それまで一人で魔法の練習を空いた時間に続けろ。良いか?」


 ここからは個人練習になるのか、早く出来る様になって中級を教えて貰おう。


「分かりました。直ぐ使える様になって見せます。」


「良い気合だ。待ってるぜ。」


 グラーフさんはそう言って店に戻って行った。


「初級魔法クリエイトマッド。」


 それから何回も挑戦したが一回も形が変わることなく空が暗くなって来たので宿屋に戻った。


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