先生は本格的に魔法を教わります。
「グラーフさん!」
俺はかぎしっぽ亭のドアを開けてグラーフさんを呼んだ。
「おう、トオル待ってたぞ。」
グラーフさんがカウンターで俺を待っていたようだった。
「すいません、トレイリに生活魔法を教わってました。」
「ほう、それで生活魔法は使える様になったのか?生活魔法も使えないようじゃ話しにならないぞ。」
ラッキー!トレイリから生活魔法を教えて貰って良かった。
トレイリに聞いてなかったら生活魔法なんて存在自体知らなかったからな・・・
「もちろん、全て使える様になってます。」
「それなら良い。じゃあまずお前の属性を教えてくれ。」
属性かぁ・・・グラーフさんはどんな反応するかな・・・
「えっと・・・全属性です・・・。」
「お前・・・全属性だったのか。まぁ元気出せよ。全属性って事はよっぽどの強敵じゃない限り全ての魔物の弱点属性を使って戦えるって事なんだから。残念全属性って呼ばれては居るが、ランクBまでの魔物なら戦い方で倒せるから属性を一つしか持って居ない奴より強いんだ。しかも、全属性って事は好きな属性に絞れば一つしか属性を持っていない奴と同等になれるって事だ。」
「なんだ、残念って言うけどかなり強いじゃないか。」
心配して損した気がする。
要は戦い方次第って事じゃないか。
「何で全属性が残念って呼ばれているか知ってるか?」
・・・分からん。
何で全属性が残念って呼ばれてるんだ?
「知りません。」
「なら、そこから教えてやる。まず、全属性持ちは世界中でもそんなに居ないんだ。初めて全属性が判明した時は最強の魔法使いになれるって言われて居たんだ。そりゃあ全ての属性の最上級魔法を使えるなら誰も勝てないと思ったからだ。でも、全属性持ちが現れるのは人間だけだったんだ。一つの属性持ちが最上級魔法を使えるようになるまで30年ほど時間が掛かる、いくらセンスが在っても最低でも20年ほどは掛かってしまう。魔法の天才って言われている現Sランクの賢者ゲイト・フォーレは40歳で最上級を3つ使える、だが二属性だからこそ3つ使えるんだ。同じ系統の魔法なら覚えやすいからな。」
「ギルドマスターに全属性は中級までしか覚えれないって言われたんですけど・・・」
「今まで現れた全属性持ちはほぼ全員、魔法のセンスが全く無かったんだ。魔法使いの間では全属性使える代わりにセンスを失ったと言われている。」
センスが無い・・・マジか。
いや、でも俺にはこの世界には無い知識があるから何とかなるかな?
「それでも良いです。中級でも良いんで俺に魔法を教えて下さい。」
「分かった。決意が固いなら俺は何も言わん。俺が教えられるのは火属性と土属性の二つだけだ。」
他の属性は後で別の人から教えて貰おう。
取り合えず二つだけでも教えて貰えるならありがたい。
「お願いします。」
「よし、今から森に行くぞ。準備しろ。」
「はい、グラーフさん!」
俺とグラーフさんは準備して森に向かった。
昨日は眠すぎて投稿せずに寝てしまいました。すみません。




