目次 次へ 1/29 《聖夜の願い》 かつての冬、聖なる日、愛を知らぬ子が生まれた。 子は嘆きと絶望と僅かな悲しい温もりを覚え、やがて男に成長した。 今年も、聖なる日は訪れる。白い闇を引き連れて。 愛を知らぬからこそ、冷め切った身体で、男は願う。 白い闇から大切な者を護りたいと。 繋いだ手から伝わる優しい温もりを、離したくないと。 そう、男が蒼の旋律に託した想いはたった一つ――――『 』。