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どこまでも俺様主義 Episode.1:砂漠の国の紛争  作者: ホエール
第1章「ダートマス――Killing each other of south seas」
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1.

第1章

「ダートマス――Killing each other of south seas」



  どこまでも俺様主義  Re-meke

  Episode.1:砂漠の国の紛争  第1章 「ダートマス――Killing each other of south seas」


  1.

 ミクロネシア統合連合にある、行政権を大国にとられた区画。

いわゆる、『制限信託統治領』。

立法権並びに司法権こそ、ミクロネシア統合連合が保持しているが、それだって、大国の後ろ盾があるからそうした権利が認められているだけであり、行政は完全に大国にのっとられているといってもいい。

行政権無き、国土。

つまり、ミクロネシア統合連合における世界を管理する五大国『新生日本連邦』の一大拠点。

油断がまったくなかったとは到底いえないだろう。その日、そこは戦場となった。

それはどこまでも突然の出来事だった。もっとも、ある意味こうなる前兆だけはあった。

5日前の朝早くから、日琵合同外洋演習とやらに参加するためにこの辺り一体の防衛を担う新生日本連邦正規海軍の巡洋艦隊と、新生日本連邦国防軍が出港して行った。

それから2日後、別の前線で発生した激戦により、重傷者の補充要員が来るまで主要な戦闘要員がいなかったこと。

つまり、主力戦力や補助戦力と呼べる戦力が今、ここにはろくにいないのだ。

しかし――――。

「平和だなー」

一人の兵士がそう呟く、新生日本連邦の正規陸軍に所属している彼は厳重にロックのかかった拳銃1個腰にぶら下げ、それ以外ではせいぜい警棒しか装備せずに基地内を出歩いていた。


――――平和ボケ。


新生日本連邦とヴィンランド連邦の合同大規模外洋演習とやらで、海軍や国防軍の連中が殆どいなくなった軍港はがらんとしていた。警備の為の兵士であるはずの彼もまた、いつもと違った風景を前にだらけていた部分が強い。

いや、警備ならばもっと武装するべきかもしれないが、その必要性すら感じなかった。ここは異国の地。だが、ここは五大国たる日本の勢力圏であり、日本の軍事施設でもある。

五大国と呼ばれる世界を事実上管理する五つの超大国の一つ、それが新生日本連邦だ。その新生日本連邦勢力圏に設置された軍事施設に押し入る無謀なやからはいない。いるとすれば、相当なバカか、相当頭の行かれた敵国やらなんやらのテロリストだ。

少なくとも彼にとってそれは真実であり覆せない事実であった。

全世界の86%が泥沼化した紛争地帯、残った14%も大国が軍事力で押さえつけているだけ。

その14%の世界を独占する――『五大国』

86%の世界にも大国と呼ばれる国々はある。だが、たった14%とはいえ、平和な空間を独占する五大国にはかなわないものがあるのは仕方のないことだろう。

世界は5つの大国によって管理されている。最もその管理が完全であるとか、平和的管理であるとは口が裂けても言えないだろう。

まぎれもない莫大な流血でもって世界は管理されている。

まぎれもない甚大なる暴力でもって世界は管理されている。

そうやって管理されてもなお――86%の世界は平和にならない。なってはくれない。

警備兵は……いや、彼はそれを思い出すべきだった。理解しなければいけなかった。何故ならば五大国に挑む愚か者は――――

――実のところ、いるのだと。いるからこそ、86%と14%の世界に分断されているのだと……。

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