第6話『光勢力と闇勢力』
陽葵「ねえ、テルキ。さっきから“光の勢力”と“闇の勢力”って聞くけど、どうして彼らは戦ってるの?」
テルキ「うん、良い質問だね。それは、実はとても古くから続いている、宇宙的なテーマなんだ」
陽葵「宇宙的なテーマって、どういうこと?」
テルキ「光と闇の対立は、ただの善悪の戦いじゃなくて、エネルギーの流れに関わる根本的な違いなんだ。光の勢力は調和と愛、自由を大切にする。一方で、闇の勢力は支配とコントロール、恐れをエネルギー源としているんだ」
陽葵「なるほど……それって、エネルギーの質が全然違うんだね」
テルキ「その通り。光のエネルギーは、すべてを包括し、調和を生み出す力がある。闇のエネルギーは、分離と独占を生み出すから、長い目で見ると不調和が生まれるんだ」
陽葵「じゃあ、光勢力は闇を消したいってこと?」
テルキ「光勢力は、闇を消すことが目的じゃないんだ。実は、光と闇は切り離せない、補完し合う存在だから。光は闇を包み込むことで、進化を促すんだ。だから、戦いというよりも“バランスの調整”が大事なんだよ」
陽葵「へぇ……闇があるから光が引き立つってこと?」
テルキ「その通り。闇がなければ、光は存在しない。光と闇は、お互いを引き立てる関係で、どちらかが過剰になるとバランスが崩れる。だから、戦いというより、バランスを取り戻すために努力しているんだ」
陽葵「でも、闇の勢力が支配とか恐れを使っているなら、それってやっぱり良くないよね?」
テルキ「うん、闇の勢力が支配を使うと、調和が失われ、自由が制限される。だから、光の勢力はそれを“目覚め”させようとしているんだ。すべての魂が自由に選択できる世界を作りたいと願っている」
陽葵「その“目覚め”って、どういう意味?」
テルキ「目覚めっていうのは、魂が本来持っている“愛と調和”の力を思い出すことだよ。闇の勢力は、それを隠して、恐れを使って支配しようとするけれど、光の勢力はその隠された力を引き出そうとしている」
陽葵「でも、闇の勢力も最初から悪だったわけじゃないんじゃない?」
テルキ「その通り。闇の勢力も、もとは光の一部だった。宇宙の進化の中で、分離を体験することで、闇が強くなったんだ。闇の存在たちも、自分たちの役割を果たしているだけで、完全に“悪”ではないんだよ。ただ、そのエネルギーが行き過ぎると、バランスが崩れるんだ」
陽葵「なるほどね……じゃあ、戦う理由って、光勢力と闇勢力の“役割の違い”ってこと?」
テルキ「そうだね。光勢力は愛と調和を広める役目を持っていて、闇勢力は分離と独立を経験させる役目を持っている。どちらも、宇宙の進化の一部なんだ。ただ、役割が過剰になってしまうと、戦いに見えるだけなんだよ」
陽葵「それって、宇宙全体が“成長している”ってこと?」
テルキ「うん、まさにその通り。宇宙の進化の中で、光と闇のバランスが取れていく。それがアセンションの過程でもあるんだ。光と闇の役割を理解して、両方のエネルギーを統合していくことが大切なんだ」
陽葵「あー、だから私たちも、光と闇のバランスをとっていく必要があるんだね」
テルキ「その通り。光と闇のバランスを取ることこそが、アセンションへの鍵だよ。自分の内側にある光と闇を受け入れて、調和させることが、地球全体の進化にもつながっていくんだ」
陽葵「なるほど……じゃあ、私たちもそのバランスを取っていくことが大事なんだね」
テルキ「そう。バランスが取れた時、光と闇は本当に一体となり、調和が生まれるんだ。そして、その調和が、全宇宙の進化に大きな影響を与えることになるんだよ」
陽葵「なんだか、すごく深い話になったね。でも、分かりやすくなったよ!」
テルキ「ふふ、それがいいんだ。今、君の心の中で少しでもその理解が広がったなら、それが最初の一歩だよ」