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敗北の女神

作者: 藤乃花

白波高校チアガール部員は、近々試合が予定されてあるソフトボール部の応援の為、練習に力を入れていた。「ファイト!ファイト!し・ら・な・み!」「「「ファイトー!」」」ハイな応援ボイスが空高く響く。愛らしいコスチュームを着て、キラキラしたポンポンを両手に持って応援するチアガール達。こんな弾けたチアガール達が応援すれば、さぞ覇気があがるだろう……と思い、実はそうではない。このチアガール部員が応援しようものなら、応援されたチームは必ず敗北するのだ。なので皆このチアガール部員を『敗北の女神』と裏で呼んでいる。チアガール部員は薄々知りつつあるが、噂なんかに負けず、必死に応援し続ける。ある日野球部キャプテンから一つ提案を持ち掛けられた。「君たちに応援されたら絶対試合に負ける。だから、今年から応援しないでくれ」「……薄々は気づいてました。でも、それじゃあ私達のチアガール部は廃部という事……」「いや、それなんだけど……考えがあるんだ」野球部試合当日。チアガール部員達は、練習の成果を見せようとお互いに声を掛け合う。「「「「力いっぱいエールを送ろう」」」」綺麗な声が弾ける。「プレイボール!」試合がスタートした。チアガール部員達は応援の体勢に入った。そして始まるエール。「笛之

(てきの)高校野球部ファイト!」「「「「ファイト!ファイト!て・き・が・く!」」」」なんとチアガール部員達は敵の「笛之てきの高校」を応援し始めた。周りの観客は皆唖然とし、相手チームも調子を狂わせていた。敗北の女神と云われていたチアガール部員達は、敵を応援する事で見事味方の野球部を勝利に導いたのだ。敗北の女神は逆に言えば、勝利の女神にもなれる。









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