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在るべき形へ・A story for everyone  作者: 黄昏誘捕
第二章・戦艦グランゼロ
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第二章第一話...地獄門・前

これから第二章開幕!キャラシ出す時に作者からの一言的な感じの奴を書けば良かったな。気が向いたら追加しよ。


「早く寝てどうぞ、今三時だぞ?」(捜)

「二章の中盤しか出番ない人は余計な事言わない」(誘)

「俺の種族を人間と表示した人は死んでどうぞ」(捜)

「うぐっ......」(誘)

「俺は序盤だけ、少しだが登場あるしな」(捜)

 8月13日この日、世界は炎に包まれた。渋谷から始まり、無数の化け物が日本を蹂躙する光景を目にした他国は七家に連絡を入れるが、七家も壊滅的なダメージを受けたのか、連絡が取れない模様。



 情報に寄ると、紅井家現当主の名探偵死亡。花霞家の現当主も死亡し、他の当主も死亡か重体の状態。

 桜満黒兎の危篤状態、灰神零人の失踪なので世界はおかしくなった。今も日本からの渡航を禁じている。



 都市伝説とされて来た鬼城戦旗も来ていたらしいが、彼等もタダでは済まなかったはずだ。それに、七家とシャアハウスをしていた有名バンドの七と朝乃、歌檎の三名も死亡したと情報がある。



 七家関連の人物達も殺害され、七家を壊滅する為の計画だったと予測でき、迎え撃つ為に総力戦に持ち込んだ七家が返り討ちにあった所を見るに、百足に手を出す国々はいないだろう。



 リベンジャーズの解放、フード団らしき少年達。モンスターやイーグルズ等の異能者集団の情報を耳にする現在、日本は壊滅したと考え、異能者達を選別し、百足に対抗しゆうる勢力の誕生に期待する。

 だが、異能を差別した我々に、自由になった異能者が手を差し伸べるとは、到底考える事は出来ないが。



 この日記帳をみるものにどうして死亡者の名前を綴らないのかを説明、七家の人物は死亡すると名を記述出来ず、発する事も出来ない。

 この日記を読む者よ、健闘を祈る。



「へぇ、こんな事を書いてやがったのか」



 髪を束ねた青年に握られた日記帳は炎に包まれ、灰となって崩れ落ちる。

 ____________________________________

 良く聞いた幼い声で目覚めるとカーテンが開けられ部屋中に光で照らせれ、光の眩しさで目を細める。目を腕で擦りながらスマホで時間を確認し、背伸びして目の前の少女に



「おはよ無夏」

「おはよう!」

「朝から元気だね」



 この子は無夏と言うらしい、何故らしいっと言うのはこの前花畑で拾ったんだ。市役所には異能者の情報があるからそこから調べてもらおうっと思い、調べて貰ったけど何も無かった。



 僕にしか見えない事があるから多分、異能者だと推測できるんだけど、レストランに行った時も店員さんは無夏を視界に入れる事をしなかった。

 はっ!イマジナリーフレンドって奴か!?いやカーテン開けてるし、何なんだ、コレ?


「どうしたの?」

「え?いや......何でもないんだ」



 ベットから降りてキッチンへ移動し、冷蔵庫を開けて卵やウィンナーを取り出して料理。

 二人で食事し、使った食器は水をかけて放置。家に居てもろくな事が無いので外出する。今頃学生なら何してるだろう?辞めたからどうでも良いや。



「今日は何処行く?」

「そうだなぁ...ここら辺も飽きたなぁ。いっその事引っ越そうかな?」

「東京とか?」

「えぇ..東京ってガス臭いし、ろくな事が無いからやだ」

「じゃあスラム街とか?」

「良いなぁ...僕なら」

「こんな所で何をしているんですか?独り言を言ってる暇があったら、社会に貢献する位はして下さい。男なら」



 突如後ろから投げかけられる言葉に嫌気がさす。大人っぽい口調で、幼い声なので直ぐに理解出来てしまう。

 四季百歌(しきもか)だろう、常に僕の監視をしている嫌な人。関わりたくない、人とはもう嫌なのに。



「何故居るんですか?」

「貴方の護衛です」

「嘘ですよね?あんた達は僕が人を殺さないか、毎日肝を冷やしてる。僕の護衛では無く、市民の護衛ですよね?」

「私は嘘は付きません」

「あっそ...もう良いので、赫兵器が欲しいなら何時でも上げますよ?まぁ僕専用の赫兵器ですけどね」



 あぁ...関わらないで欲しい、何で僕ばかりにこんなめに。十二年前から救われたと思ったけど、あの状態が一番幸せだったかも知れないな。

 変な集団に推薦されるし、自衛学校からは無夏を拾ってからむちゃくちゃ監視が強化されるし、ここ数年いい事無い。ソシャゲでSSRも引けない、ニート生活まっしぐらだし。

 学校辞めなきゃ良かった?いや、どの道後悔してた。



「何やら不穏な空気...ゴクリ...」

「良く二人で僕からの護衛を勤めようと思いますね、僕の能力が舐められているのか、神衣憑李(かみいかかり)の信用が高いのか。このどちらかだと思うけど」

「バレてましたか...」

「言っておきます、僕は二度と人は救わないし目の前で殺されても無視しますよ。僕には、救えない。貴方達にだって」



 無夏の手を掴み取り、小走りでその場を後にする。微かに聴こえた四季百歌の声は、何処か悲しそうだった。



「あの人は......いつに成ったら真面に働くんですかね!」

「はははは、彼奴は変わらないですねぇ四季様」



 金髪の青年が無邪気に笑う。彼の名前は神衣憑李、十二年前の事件の生存者の十三名の中の一人。

 今や私よりも上司であり、秘密組織の鬼城戦旗の一人。頭は良いですが、仕事は十二年前の被害者の護衛以外は殆ど拒否状態。



「貴方も監視以外の仕事をやって下さい!開闢者さんからそろそろこいっと言われてますよ?傍観者さん?」

「いいやぁ...僕言いましたよ、彼奴が帰ってくる間で仕事はしないって。この前の海上事変にいましたし」



 彼が帰ってくる訳が無い、人間不信に成ってしまった人間の心はそう簡単には治らない。

 ましてや、数百人を殺してしまった少年は。



「感じましたか?」

「無意識ですけど、何か居ましたよね?彼奴が護衛を強化した種ですか?」

「まぁ...いつ化け物になるかは、黒神音昏亥本人にしか分かりません」

「へ?マジか...でも赫兵器(かくへいき)持ってるんですよね!?」

「弾丸を持たなければ、一般に軍事利用されている赫兵器と変わりません」

「ちょっと行ってきます、僕の能力なら助けられる!」

「私は帰りますから作戦を続行して、貴方は"概念能力"を使用して偵察して下さい。貴方の"概念"ならとても気付ける人は少ないでしょうから」

「四季さん!...仕方ないなぁ」



 今はこれが最善策、常に合理的に動かなれば。今は殺せない、数ある神話生物の中から選ばれる化け物に勝てるか怪しい。



 私は過ぎ去った"あの夏の正体"を知らない、彼が見ている色を大人の私は見えない。彼と同じ色を見れるのは、神衣君の様に同じ子供でしか共有出来ないでしょう。

 それに加えて、貴方はあの"夏"を知っている数少ない人物なんですから。



「今さっきの人達は?」

「戦友と...僕の遠い親戚だ。もう縁を切った積もりだったのに、関わってくるんだ」

「私は世間を知らないけど、これだけは分かるよ。"家族"は大切にしてあげた方が良いよ」

「...誰もが、終わってしまったあの"夏"の"正体"を誰も知らない。知った所で何か変わるのか?っと偉い人達は言うけれど、誰かに覚えていて欲しいんだ。変わり果ててしまった"蝉達"の思いを、生きた証達を残して上げて欲い。殺した野郎が何言っても民衆には、一生届く事は無いよなぁ」



 何で皆危ない事に突っ込むんだ。人を殺す事に成るのに、又あの苦しみを味会う事に。

 僕ならもう嫌だ、あの手の温かさや冷めて行く血の温度。あの一週間を忘れて日常に居る奴もいて良いのに、殺理も危ないことには頭を突っ込まないでくれ。



 妖月の奴もまだいるか?僕達は十三人しか居ないんだぞ。

 呆然と考えていると、肩がぶつかり合い反射的に「すいません」と謝罪する。ぶつかったフードを着た人は髪が黒く、ボサボサで手入れしていない髪型をしていて、眼が紅井家の次男、紅井捜月の様に真っ赤な瞳をしていた。



 青年の「すまん」と不貞腐れた様に謝罪する様子に呆気を取られ、つい癖で「何やってんだよ、何時もなら」と声に出してしまった。


「何で、捜月が...」

「どうしたの?」

「東京にいるはずの僕の戦友が、何故か今いたんだ」



 何故、僕を知らない。血人形も捜月と意識を共有、と言うか全て彼奴の意識。何で僕を...僕を知らない捜月がいる?

 いや、そんなはずはない。僕を知らない演技、でもあんな自然な感じで...。



「富士山でも登るか」

「今日は買い物だね!」

「登山、楽しみだな!」



 歩き出すと同時に一通のメールがスマホに届く。メールを開くとそこには仕事が依頼されていた。

「六日後に教団を全て排除せよ。これが水色の宣告者の最後の仕事だ、代わりは用意した。戻って来るなら戻って来い、何時でも待ってる」──電源を切り、ポケットに戻す。



「六日後に少し仕事がある、無夏は留守番を頼むよ」

「気お付けてね」

「先ずは富士山の買い物買い物」

では、第二章完結語にお合いしましょう。速いと思うよ?多分。


「とうとう、俺達の章が来たな。二人目の主人公、熾焔紅爐の登場まだ?」(紅)

「紅爐はまだ登場してないでしょ」(蒼)

「それを言うなら俺も何だが...」(玄)

「頑張って欲しいね〜」(憑)

「えーと、紅爐が登場するのは、まだ未定みたいだね。本来の登場シーン、カットされてたからね」(蒼)

「は?俺達主人公の事どう思ってんの?戦闘シーンカットされるし、俺はそもそも初登場シーンを丸々カット!」(紅)

「本当に、申し訳ない」(誘)

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