第ⅩⅢ話...起動音
青い大きな魔法陣の中心に既視感を覚える少女が鎖で拘束され、暗闇でも魔法陣の輝きでもがいているのが分かる。
でも、黒いパーカー男の「犠牲に成ってもいいのか?」の一言で大人しくなり、魔法陣が加速し始める。
「反転した力」
斬撃を放つが防壁に寄って容易く防がれ、魔法陣を消す事が出来ないので身体にエネルギーを今流せる最大限の20%を巡らせ、魔術防壁を回し蹴りで叩き砕き割って魔法陣を消す為にもう一度蹴りを放つ。
が、俺の全身全霊の一撃を脚首を掴みとる黒いパーカー男。
「衝撃吸収、身体強化」
「なっ!片手で止めるだと!?」
俺の様に振動エネルギーや、ベクトルのパワーを吸収したのか?俺と似た様なモノか、厄介過ぎる。
俺と同い歳か?何で!?違う、この世界に歳何て関係ないだろ!
身体を捻って解かせ、顔面に蹴りを入れるも、何事もない様に無反応。
俺が数歩後ろに下がってナイフを逆手に持ってエネルギーを巡らせると、互いに腰を深く落とし、集中する。
「その子はなんで逃げない?」
「気付いてないのか?」
「は?」
「お前と一緒に、"施設"でいた奴だよ」
「クソっ......!」
施設、俺の他に、いたのか。
俺の全ての元凶にして、俺の人生の原点。一言で表すなら、あの施設は地獄。
「教えてやるよ、器は地海だけじゃない。彼処にいた零人、お前も器の機能を満たせる。彼奴はお前を救ってるんだよ、その気持ちを無下にするのか?」
「あの地獄にいたのか...」
「お笑いだよ、人を救う何て」
「そうだな」
「お前は何でテロリスト何てやってるんだ?何で異能者が救えるかも知れない会議を邪魔をする!差別が無くなるのはいい事じゃないか!!」
「......それが無くなったら、俺の復讐心は何処に捨てればいいんだよ!?」
てめぇには分からないと思う、お前は天下の七家だ。俺の様な奴の気持ちは分からない、当然お前の気持ちも俺は理解出来ない。
当たり前だ!所詮は同種族でも他人何だから。俺はお前に勝って、この世に復讐心を満たしてやる!
「この世に幸せな家系なんてない、なら世界を壊して作り変える!」
「そんな事をさせる訳ないだろ!」
互いに銃を抜き取って発砲し、弾丸同時が重なり、火花を散らせると同時に距離を詰める。
奴のストレートパンチを吸収、ナイフを正しく持ち替えて二.三度切り付ける。
矢張り効いてない無いのか、表情一つ変えない。ナイフを腰に吊るし後ろに二三度蹴って距離を取りつつ、拳銃を発砲する。
ショック無効か吸収か、前者なら勝ち目が無い。後者ならばダメージを与え続ければ、何とかなる。
発言からして後者だろうが、20%の拳を受けとめているなら長期戦は覚悟しといた方が良い。
でも、魔法陣が既に起動している......異能の類いなのか、それともアニメとかで見る魔法なのか。
実際に魔術何てあるのか分からないけど、やばいのは凄く分かる。
「あの女は馬鹿だよな、他人の為なんかに命を懸ける何て!」
「そうだな...!」
「最悪だよな、だって感謝され終わり。自己満足なんだよ、結局!」
「それがヒーロー何だよ!」
「おかしいと思わないのか、自分寄り格上を何故か守ろうとする。人間が常に抱える矛盾の一つだ!...世界は奴の敵、地球の器の一つだからな。救ってくれるヤツなんていない...来る奴は救うんじゃない、殺す為なのに!」
「だったら、俺が彼奴を救ってやるよ。世界の全てを敵に回しても!もし彼奴俺の為に"自分が死んだ方がいい"なんて、くだらない事を理由にして自分の嫌なことで人生からから逃げ、この"レイト"を救えてると勘違いしているなら!俺が彼奴に、ヒーローって存在を見せてやる!」
男が地面を蹴るのを視認し、数歩下がって男の攻撃をナイフに流して、横腹に拳に重ねて放出する。
予想外の一撃だからか、男の腹は赤く染まる。
__今ので何となく分かった。奴は自身の意識外からの一撃を吸収出来ない。ならまだ勝ち目はある、最悪切り札を出す。
「痛てぇ!」
「反転した力...今ので分かったか?」
「拗らせた頭じゃ理解も出来やしねぇ!」
「俺は分かったぜ、お前の弱点を」
「何故か俺の攻撃は防がれてしまう、なら俺も本気をだす」
奴の体から蒸気が噴き出し、筋肉が多少膨らんで負わせた傷がミルミルと再生して行く。
船が大きく揺れ動き、壁に大きく亀裂が入る。すぐ様透明な木の根の様なモノが船を覆い、固定する。
__複数の異能、俺寄り多いいのか。何だこれ、創造主の力か?それとも誰かの能力か。
「黒兎か?」
「本気でやろう」
「なら俺も本気で行くか!」
魔法陣が突如輝きが増し始め、起動に近ずいているのが俺でも分かる。男を無視して、魔法陣に向かい走り出す。
男が俺に蹴りを擦り出すも身体を捻って躱し、魔法陣へと向かう。
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「へぇ?天井に穴を開けたのは、俺の時空バリアを溶かす為か」
「そうだよ、半吸血鬼」
俺に帰る場所はない。帰る場所がない者は、何処へゆうのだろう。
幼き観た、鉄の雨が降り注ぐ、戦争の光景は映画のワンシーンの様に、今でも俺の瞳に、焼き付いている。
「飛べぬ蝙蝠など、ただの餌よな」
「鳥の様にこの無数の星を飛べたら、ガキの頃はこのこと馬鹿り考えてたよ!」
「ははは!無駄なことよ!光牙・乱龍」
「砲轟染紅」
第二章書きたいけど、鬱度が、足りない!