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おわりはじまり

作者: みたつ

5月の爽やかな風が、僕の頬をつたって、するりと抜けた。

何もかもが、新鮮だった。

川のせせらぎも、樹々のざわめきも、時折聞こえる、鳥の囀りも。

陽の光でさえ、優しく、微笑んでいるように見えた。


誰もいないけど、みんながいるこの世界で、僕は、僕になった。


けど、そこには君がいた。

確かに、君がいた。


僕にはわからなかった。

君がどういう存在で、僕にどんな影響を与えるのか。


でも、今になって考えてみると、全てが君の言う通りになった。

蝶も、草木も、小さなものから、大きなものまで、全てが君の思い通りになった。


そして僕の世界は、崩れ始めた。


川が、樹が、鳥が泣いていた。

太陽は怒った。僕は傷ついた。


みんな傷ついた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 哀愁漂う感じが良かったです。 好みの雰囲気でした。
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