表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生支援株式会社!  作者: 黒梨恵夢
60/64

第26話 社中泊! 4

アメリが営業部へ戻る時には定時を迎えており、殆どの社員が帰宅していた。


「あ、天使ちゃんおかえり。神様なんだって?」


「なんか昨日泊まった感想を聞かれたよ」


アメリは社長室でのことを詳しく話す。


「なんでそんなこと聞いたんだろうね?」


「さあ?私も聞いてみたんだけど教えて貰えなかったんだよね」


それから2人で考えるも、2人ともこれといった答えは思い浮かばなかったので業務を再開しようとすると

セニアがやって来た。


「せっかくだから一緒に作業したいなと思うんだけど、どうかしら?」


「はい!でも机はどうするんですか?私と天使ちゃんの間でやります?」


「折りたたみ式のテーブルがあったはずだからそれを持ってくるわ。そこでみんなでやりましょう」


そう言って、セニアは折りたたみ式の、カウンターの

ようなテーブルを持ってくる。

3人はそこにファイン、アメリ、セニアの順で横一列に座って作業をすることにした。


「2人は昨日何時くらいまでやっていたの?」


業務を進める中でセニアが雑談を交えてくる。


「21時頃ですね。銭湯は結構夜中までやってるんですけど、あまり遅くなりすぎると湯冷めしちゃいますし」


「ファインちゃん、疲れてたとはいえちょっとおじさんぽかったよ」


「そうなの?この後銭湯に行った時が楽しみね」


それから3人は、最近流行っているお店や

ファッション等日常のことの情報交換をしながら残業をしていった。

そうしているうちに時刻は21時に近づき

セニアが2人に声をかける。


「そろそろ21時になるけど、どうかしら?」


「んー、ちょっとキリが悪いのでもう少しやりたいですね」


そう答えてファインは再度パソコンを操作する。


「天使ちゃんはどう?」


セニアが尋ねるが、アメリは返答をしない。

不思議に思ったセニアが顔を覗き込むと、真顔で

パソコンでなく正面を向いていた。

そして時刻がちょうど21時になった瞬間


「さぁ、始まりました天使アメリの"天界ラジオ"。

この番組は転生希望の方が望むスキルを紹介していく番組でーす」


「え、急にどうしたの天使ちゃん」


「あ、また壊れた・・・・」


戸惑うセニアに対し、2回目でもう慣れたのかファインは至って冷静であった。


「さぁ、本日は前回に引き続きファインさんと

スペシャルゲストにセニアさんをお迎えしてお送り致します。お迎えしてお送りするとはなんともややこしいですね」


そんなセニアを置いて、アメリは1人で淡々と

天界ラジオを進行していく。

どうしてもついていけないセニアはファインに事情を聞く。


「またって言ってたけど、前にもこんなことがあったの?」


「はい、前回他国の転移装置が故障した時も、疲れのせいかこんな感じで壊れちゃったんですよ。ちょっと面白いんで私はいいんですけどね」


ファインが説明している間にアメリは、1枚の資料を

読みあげようとしていた。


「天界ネーム一生のお願いをたくさん使う人信用出来ないさんからのご要望」


(今回は、適当に考えて言ってるんだ。でも中身にどことなく闇を感じる)


「土属性の操作魔法を手に入れて、色々なものを作りたいです、との事ですね。なるほど、確かに土を操れば家を建てることも出来そうですし、お皿の形を作って焼けば陶器がつくれそうでいいですね」


(今回は肯定するんだ)


と、ファインが思った直後


「まぁ、雨が降ったら家は壊れるでしょうし、砂がないとどうしようもないので活動範囲が限られてしまいますね。非常に効率が悪いと感じます」


やはりアメリは、転生希望者が望むスキルには何かしら反論をするようだ。そうすることでストレスや疲れを無くそうとしているのだろうか。


アメリの意見を聞いたセニアがノリノリで

参加する。


「ですが天使さん、土を操れることによるメリットは他にもと思いますが」


「ほう、それはなんでしょうかセニアさん」


アメリはその事に特に反応を示さずそれが当たり前かのように、天界ラジオを進行する。


「畑を耕すのが容易になるので、栽培面積を増やすことができ収穫量も増やすことができます。その土地を売るも良し自分で農作をするのも良しと、だいぶ活動に幅が出てくると思うのですが」


「なるほど、確かに少し否定的すぎたかもしれません。しかし・・・・」


その後も2人の討論は続き五分ほどだったところで

セニアがアメリを納得させた。


(そんなに討論する内容じゃないでしょう。

でも、私が反論した時はダメだったのに、アメリちゃんを納得させるとはやっぱり先輩は凄いな)


完全に蚊帳の外状態のファインは2人を見ながらそう思っていると、話は自分が欲しいスキルの話になっていた。


「さて、セニアさんはどのようなスキルが欲しいと思いますか?」


「そうね、自分の分身を呼び出せる能力かしら」


先程の討論で熱が冷めたのかセニアはいつもの口調に戻っていた。


「少し忙しい時とかに呼べたら、だいぶ楽になると思うのよね。思考も自分と同じわけだから、わざわざ指示をしなくてもやってくれそうだし。どうかしら?」


「非常に良いと思います。やはり楽ができるというのは素晴らしいことですからね」


アメリもアメリで口調は変わらないものの

やや、肯定的になっているようだった。


「続いてファインさんはどのようなスキルが欲しいとお考えですか?」


「え、私?」


突然話を振られ一瞬戸惑ったが、アメリの相手には慣れているファインである。

すぐに自分が欲しいスキルを考え、 発言する。


「私はやっぱりダジャレをすぐに作れるスキルかな!ダジャレクイズも沢山作れるし」


「需要と供給を考えましょう」


いくら肯定的になっても、ファインに対してはやはり否定的なようだ。


「酷いなー。そんな天使ちゃんに久しぶりのクーイズ!とある社員が上司にプランAとプランBのどちらがいいかを決めておくように言われました。さて何曜日までに決めておけと言われたでしょうか?」


この切り替えもアメリ相手に話していたことによるものなのだろう。何がきっかけで特技が身に付くか分からないものである。


「言われてみれば、久しぶりね。なにか理由でもあったの?」


「いやー、実はちょっとネタ切れでして」


「あら、そうなの。実は私も楽しみにしているのよ?」


2人が話していると、答えがわかったという意味を込めてアメリが目配せをする。


「お、やっぱり早いね。じゃあ、答えをどうぞ」


それに気づいたファインが解答を促すと、

アメリは少しドヤっとした顔で


「選ぶは英語でchooseだから、Tuesdayで火曜日」


「正解!流石だね」


「ファインちゃん英語に変える問題が多いから、わかりやすいんだよね」


そう言ってまたドヤっとした顔をする。


「ぐぬぬ〜、実際そういうのしか思い浮かばないのが悔しい。というか、いつもの天使ちゃんに戻ってるね」


「いつものってどうゆうこと?」


前回同様、天界ラジオをやっている間の記憶はなくなっているようだった。


「なんでもないよ!それより先輩、私ちょうどいいタイミングなのでそろそろ銭湯行きますか?」


「そうね、天使ちゃんも大丈夫?」


「はい、いつでも大丈夫です」


3人は書類を自分の机に戻し、使っていたテーブルを

戻してから、銭湯へと向かった。

次回は結構短くなりそうです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ