第23話 小さな転生者! 2
来週はお休みさせていただきます。
そして1週間後 ──
アメリは社長室に直接出勤する。
「おはようございます」
「やぁ、おはよう天使くん」
扉を開けた先にいたのは、探検隊が被るような
サファリハットを被り、大きなリュックを背負った
神がいた。
「歩いて登る気満々ですね」
「健康のためでもあるからね。それに景色もゆっくり見れるし、心のリフレッシュにちょうどいいのだよ」
そう言って神は手を前後に振り、歩くジェスチャーをした。それを見て
「お土産期待してますね」
とアメリが満面の笑みで言う。
「うん、いいのがあったら買ってこよう」
と気前のいい返答をしてくれた。
それから神は時間を確認すると「そろそろ行くよ」と言ってスキップをしながら社長室を出ていった。
それを見送ったアメリがスマホで時間を確認すると
始業時間まで少し時間があった。
そのままスマホを操作していると、ファインからメッセージが来ていることに気づく。
内容は
「待機施設のヘルプ頑張ってね」
というものだった。「ファインちゃんも頑張ってね」とだけ返信をしたところで始業時間になる。
「ポチッとな」と声に出して言い、机の上の赤いボタンを押す。白い部屋への転送が終わると、すぐに1人目の転生希望者が、現れる。
(さて、お仕事始めますか)
席に着き、対応を始めた。
ーーーーーーーーーーーーーー
何人かの対応を終えた後、高齢の女性が転送されてきた。見慣れない光景に戸惑っているのか、辺りを見回している。しかしこの部屋にあるのはアメリが座っている椅子とその前に置いてある机くらいだ。
「こんにちは」
とりあえず落ち着かせるために会話をしようと、挨拶をする。すると女性は優しく微笑んで、
「はい、こんにちは。可愛いお嬢さんね」
と、返してくれた。
「ありがとうございます」と、アメリも微笑む。
「ちょっとお聞きしたいんだけど、ここはどこなのかしら?」
「ここは、日本で言う天国のような場所です。不運な死を遂げた方や、選ばれた人がここに来るんです。そしてここで手続きをして、別の世界で新しい人生を始めます」
女性の質問に、これから行うことも含め大雑把に説明する。その説明を聞いて、今の自分の状況を理解したようだった。
そしてこんな質問をしてくる。
「私はもう十分生きました。だからその、スキル?とやらを受け取らずにここで生活していきたいと思うのですけれど、そんなことはできるのかねぇ?」
神様代行をしていて、初めてのタイプだったが、こういう時の対処法は既に知っているので落ち着いて対応する。
「可能ですよ。そのような理由で、天界に住んでいる方は結構多いんです。それでは、専用の手続きの準備をさせていただきますね」
「ありがとうございます。日本の方もいるなら、ここでも楽しく暮らせそうだね。それにようやくおじいさんとも会えるわ」
その言葉の意味が気になったアメリは素直に聞いてみた。
「おじいさんというのは?」
「私の旦那さんです。ちょうど1年前に亡くなってしまってね。別れ際におじいさんが言ってたんです。
儂が先に行って、咲さんとまた楽しく暮らせる準備をしているよ。けど儂は不器用だからできるだけ遅めに来ておくれ、って」
「素敵な旦那様ですね」
女性の話に感動し瞳に涙を浮かべる。
「ありがとう、そう言っていただけると嬉しいわ。
でも、今おじいさんがどこにいるか分からないし、再会できるのはまだまだ先になりそうね。
その間におじいさんに準備しておいてもらいましょう」
「そうですね」
そんなことを話している間に、手続きに必要なことが全て終わる。
「それでは、手続きが完了するまでは他の方とおなじように待機施設の方でお待ちいただきます」
「よろしくお願い致します」
女性は深々とお辞儀をした後施設へと転送されていった。
この作品は明るめな感じでやってますが、世界的には天界なわけです。また、今回のように命を落として天界に来る人間も出てきます。そういう話を書く時いつもできるだけ実在しないような名前を着けるようにしているんですが、これがなかなか難しいんです。なので結果的に存在していそうな名前になってしまうんです。このことで不快に感じさせてしまったら申し訳ないです。
さて、変なタイミングでお休み取ってすんません。
次回(再来週)はやっとこさ、小さな転生者が出てまいりますのでどうか楽しみにしていただければと思います。




