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転生支援株式会社!  作者: 黒梨恵夢
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第20話 勉強! 4

翌日

出社したアメリは予定通りマニュアルを見ながら業務をしようと思い、席に着いた後、机右下の1番大きな

引き出しを開ける。

中には青いクリアファイルが収納されており、いくつもの付箋が貼ってある。


「懐かしいな。気になったところとか、分からないところには全部付箋貼っちゃったから、付箋だらけに

なっちゃったんだよね」


入社したての頃を回想していると、ファインが出社

してきた。


「おはよう、天使ちゃん。って、マニュアルなんか

出してどうしたの?」


「おはようファインちゃん、試験の勉強で使おうと

思ってね」


「ほぇー、すごいね」


ファインがアメリの机の上を覗き込み感心する。

やがて始業時間になり、ファインは業務を開始し

アメリはマニュアルの該当ページを開く。

手順が番号によって区別されており、それに沿って

アメリも業務を開始する。


「①専用ソフトを開き入力する準備をしてください。②神様からの資料を見ながら必要事項を入力し、作成を進めましょう」


手順をひとつずつ小さく声に出して復唱しながら作業をする。


「まず名前を入力して、性別は男性を選択。次に希望するスキルの内容を入力っと。最後にスキルの受け渡し日と時間を決定して終了」


今日1つ目の資料作成を終える。ひとつずつ確認をしながらの作業だったものの、かかった時間はいつもと

あまり変わらなかった。


(この仕事になれたって言う証拠かな。こうやって体感できると嬉しいな)


そんなことを思いながら次の作業に取り掛かる。

ーーーーーーーーーーーーーーー

それからしばらく作業を続けある程度作成済みの資料が溜まったので、マニュアルの手順③の通り

確認の印をもらいにセニアの元へ向かう。


「先輩、資料ここに置いておくので確認をお願いします」


そう言ってセニアの机の左側に置かれているケースに入れる。


「分かったわ。天使ちゃん、勉強の方はどう?」


「そうですね、マニュアルを見ながらやっているんですけど、初心に帰る事ができるし、なんだか新鮮です」


「そう、それはいい事ね。初心を忘れると少しずつ

仕事が雑になってきてしまうから。

あっそうそう、ちょっと話があるからお昼休みに

ファインちゃんと一緒に私の所へ来てもらえるかしら?」


「分かりました。ファインちゃんにも伝えておきますね」


セニアの確認印を待っている間に、少しでも業務を

進めるため机に戻る。

そしてファインにセニアからの要件を伝えるため

話しかける。


「ファインちゃん、今日のお昼休みセニア先輩の所に行くよ」


「うん、分かった。要件はなんだって?」


アメリは少し間を置き、暗めの声で


「私たちの今後について、だって・・・・」


その喋り方にファインも思わず手を止めアメリを

見る。


「え、どういうこと」


「うん、もしかしたら私たちクビになるかもしれないの」


「うそ、でしょ?」


「うん!嘘」


今度はとても明るい声で言う。


「もうやめてよ天使ちゃん!一瞬信じたんだよ?」


「ファインちゃんて、素直でいいよね。だからこそいじりやすい」


「今褒め言葉に隠れて悪意を感じたんですが?」


「ごめんごめん、要件は私も聞かされてないの。もしかしたら本当に・・・・」


と、最後の方だけつぶやくように言うと隣でファインがビクッと肩を震わせた。

その反応を見てアメリが笑うと、またからかわれたのだと気づき業務を再開した。

ーーーーーーーーーーーーー

昼休み

アメリとファインはセニアの机に来ていた。


「先輩、お話ってなんですか?」


ファインが尋ねる。


「実は地上整備部で休んでる人が急増していてね

人手が足りていない状況なの。それで2人にはヘルプとして、明後日は地上整備部で働いて欲しいの」


「分かりました。風邪でも流行ってるんですかね?」


「私もそうかなと思ってオルデ君に聞いてみたんだけど、教えてくれないのよね」


3人で腕を組んでうーんと考えるが、3人ともこれと

いって理由が見つからない。


「まぁ、考えても仕方が無いわね。何かしらの理由があるんでしょうけど、話したくないのならそのままにしておきましょう」


「そうですね」


解散し各々昼食にしようとした時、アメリはセニアに呼び止められた。


「天使ちゃん、さっきの資料印鑑押しておいたから

昼食を食べ終わったら取りに来てちょうだい」


「分かりました、ありがとうございます」


お礼を言い昼食の時間にする。

ーーーーーーーーーーーーーー

午後の業務開始時刻。アメリはセニアから印鑑の押してある資料を受け取り、製造部へ来ていた。

マニュアル手順④の、資料の引き渡しのためだ。

自分が担当した転生希望者の資料は、作成した本人が責任をもって製造部へ届けることになっている。


「こんにちは、営業部です」


「こんにちは、資料の引き渡しですね。確認させていただきます」


製造部の職員が全ての資料にきちんと印が押してあるか、また印が押してあるものでも不備はないか等を確認する。決して間違いを起こさないための二重チェックだ。


「確認致しました。不備等は無かったので受理させていただきます」


「ありがとうございます、お願いします」


製造部への引き渡しを終え営業部に戻り、再度業務を開始した。

ーーーーーーーーーー

やがて終業時間になり、帰宅したアメリは今日のことを振り返っていた。


(この仕事にも慣れたからマニュアルを見て分からないところは無かったけど、普段意識してないような細かいことも書いてあったな。メモ帳に写したから、これもしっかり覚えておかないと)


メモ帳に書いた内容を今度はルーズリーフに書き足す作業を終え、今日も営業部についての勉強を始めた。

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