第18話 夏期休暇! 4
「いくよー」
そう言ってファインがボールをアメリにトスする。
「先輩行きますよ」
「いいわよ」
ファインからのトスをアンダーハンドでセニアにパスする。そんな感じで何回かパスパスをしているうちに
3人に疲労が出てきた。
「1回休憩しましょうか?さっきの海の家の近くでスイカを売ってるの見たんだけど、水分補給も兼ねて食べない?」
セニアが提案する。それを聞いて、ファインがひとつの提案をする。
「もうワンプレーして、ラリーを終わらせた人が
買うって言うのはどうですか?」
「私は構わないわ、本気出しちゃうわよ〜。
天使ちゃんは?」
「私もいいですよ、絶対ファインちゃんが負けるから」
「それはどうかな?いくよ!」
そして3人のスイカ奢りを掛けた熱き戦いが始まった!最初は小手調べと言ったところだろうか、先程と同じようなパスパスが続く。
と、その時だった。
「えい!」
ファインがアメリに向かってアタックを打つ。しかしアメリは、それを易々とアンダーで受けセニアが
アタックを決めやすい高さにボールをあげる。
「先輩、決めてください」
「分かったわ!」
セニアが飛びアタックを放つ。ボールはファインの腕に向かう。このままではボールは弾かれラリーは終わる。ファインは咄嗟に腕をアメリの方へ向けてボールを迎える。するとボールは腕によってアメリの方へ弾かれる。
「なかなかやるね、でも次で終わりだよ!
先輩、お願いします」
アメリが先程よりも良いトスを上げる。
「恨まないでね、ファインちゃん」
そして今度こそ、ボールファインの腕にあたり、それから地面に落ちる。
「ま、負けた・・・・。うぅ、スイカ買ってきます」
落ち込みながらスイカを買いに行くファインをセニアが引き止める。
「待ってファインちゃん、スイカは私が買うわ。
さすがにいじめ過ぎちゃったからね」
「先輩!」
ファインの顔に笑顔が戻る。
そしてセニアにひとつの質問をする。
「先輩、ICカード持ってますか?」
「え、どうして?」
「スイカはSuicaで買った方が買いやスイカもしれないですよ!」
匠のダジャレにより、あんなに暑く感じていた海辺が、なんということでしょう。一瞬にして涼しくなりました。
「ファインちゃん、やっぱり買いに行く?」
「なんでもないです。ゴチになります」
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少ししてセニアが3切れのスイカが乗っている
プラスチックのトレイを持って戻ってきた。
「適当に塩ふってきたけど、良かったかしら」
「大丈夫です。ありがとうございます」
3人はスイカを食べ始める。疲れた体には最高の味だった。
「美味しいですね」
「そうね」
それから3人は何も喋ることなく、海を見ながら食べ続けた。スイカを食べる度にシャリッという音が、3人の近くだけで誇張される。
さっきまでほぼ真上にあった太陽は今にも水平線に沈みそうなところまで傾いていた。
「そろそろ、宿に戻りましょうか」
3人ともスイカを食べ終わり、少ししてからセニアが切り出す。3人は荷物をまとめ浜辺を離れた。
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時刻は18時。3人は部屋で各々くつろいでいた。
「夕食って何時に来るんでしたっけ?」
アメリがセニアに尋ねる。
「19時頃届けてくれると言ってたわ。」
「それじゃあ、先にお風呂行きませんか?
私早く露天風呂に入りたいんですよ!」
「そうね、時間を潰すのにも丁度良さそうだし。
そうしましょうか」
「やった。すぐに準備します、ファインちゃんも早く!」
入浴セットを用意し3人は大浴場へ向かった。




