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第三話 ゆっくりお話しもできないようですね

「…あの野郎、後で絶対殴る。」


抵抗もむなしく異世界での生活を余儀なくされてしまった航大は

今、砂漠の上にいる。

だだっ広い炎天下の砂の上、どうすればいいのかわからず、

とりあえず歩くことにした。


「せめて町の中心とかに落とせないわけ?…っああ!イライラするな!」


不機嫌なまま5分ほど歩いたところだった。


「はっじめましてー♪」


ピンク色の腰まである綺麗な髪を、

頭の横でくくる『ザ・ツインテール』をした女の子が現れた!


「現れたじゃねーよ!てか、何なのそのフリフリの服は!?

砂漠に来る格好じゃねーだろ!俺ロリコンでもないけど!?」


「嫌だなー、これは役職の正装なだけですよー、航大さん♪」


わざとらしくピンクのフリフリのスカートをフリフリゆらしてみせ、

どやあと言わんばかりの顔で、ぺったんこの胸を強調する。


「は?なんの役職なんだよ。」


「もちろん、『格闘家』です♪」


「絶対それ正装じゃねーだろが!」


「冗談ですよ、冗談。」


「それにお前みたいなチビが格闘家なわけねえ。」


「あ、それに関しては本当ですよ?」


「ありえねーっ!!!!!」


そうしてしばらくロリロリ美少女と

目つきの悪いガリ君の掛け合いがしばらく続き…


「はあっはあ…で、お前は何の用なんだ。

そんな恰好で砂漠に遊びに来たわけじゃないんだろう?

俺の名前も知ってるみたいだしな。」


「もっちろん!航ちゃんのお手伝いに来たんです♪」


「その呼び方気持ち悪いんだけど。」


「航ちゃん一人だと、この世界のことぜんっぜん知らないですし、

生きていくのも大変だろうってことで、

白ドラゴンのファクト様がついておれーって命令したんですよ。」


「その呼び方確定なのか?」


「てなわけで、こちらでの生活をサポートさせてもらいますんで、何なりと!」


「…ちょい待って、あのさ…」


「あ、私の名前ですね?忘れてましたー♪ソプラ=クワーティです。

ソプちゃんって呼んでくださいね♪」


「だから周り囲まれてるんだけど!?」


「え?」


二人の周囲には熊のような容姿をし、紫色の生物が30頭前後いた。

そして敵意をむき出しで今にもこちらに向かって襲い掛かろうとしていた。


「もー、それなら早く言ってくださいよー。」


「いや、お前が聞く耳持たないからだろ!」


「お前じゃなくて、ソプちゃんでしょ?ところで航ちゃんの役割は何ですか?」


「…知らない。」


「もお、こんな時に冗談やめてくださいよー。

ファクト様に教えてもらったでしょー?」


「いや、教えてもらってねーよ。」


「え?能力値は?」


「何それ、おいしいの?」


「えええええ!?自分の役職も能力値も知らない人とか初めてですよ!?」


「それ俺に言われても困るんですけど!?」


「自分の役職も能力値も知らないわ、いきなり『べアール』にはおそわれるわ、

どんだけ運悪いんですか!?

とにかくここは私だけでなんとかするんで、じっとしててくださいね!?」


「おい、ちょっと待…」


引き止めの言葉も聞かずに、

ソプラは一人で熊も化け物相手に立ち向かっていった。

まず目の前にいる熊めがけてグーパンチ。10mは吹っ飛ばされただろうか。

それをみた周りの熊たちは焦りだし、集団で襲い掛かりに行った。

それを予測していたように、軽々と空へと飛びあがると、

小さい体を赤く光らした。


「ばっかだなあ♪…『火炎猛打拳かえんもうだけん』!!!」


空から熊の集団に向かって何百発という炎の拳が降り注ぐ。

熊たちは逃げるすべもなく、攻撃を受け続けた。

ソプラが地面へと降り立ったころには、熊たちは倒れていた。


「…ふう。終わりましたね。」


「お前、後ろ!」


何とか耐えきったのか、1匹のべアールが後ろから襲い掛かかろうとしていた。


ヒロインのソプラちゃん登場回です。

美少女×格闘=ギャップです

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