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第二話 無理やりなようですね

「役職?RPGゲームみたいに役職があるのか、この世界には。」


―そうだ。個人の強さを示す値も見ることができるが、

それには『識別しきべつ』という別のスキルが必要だ―


「ほー、すげーな。」


―だいぶ落ち着いたみたいだな―


「いや、ぜんっぜん落ち着いてねーけど、こうなった以上、

郷に入っては郷に従えだろ。」


そういいながら、ドラゴンの前であくびしている。


―はっはっは。半ばあきらめか。まあそれでも良いだろう―


「あのさ、とりあえずこうなった原因はわかったけど、俺はどうすればいいんだ?

それにお前は誰なんだ。」


―自分の力のことは気にならんのだな。まあよい。

私はこの世界の魔法の統括者、ファクトだ。この世界の魔法を生み出した者だ―


「ほー、スゲーな。」


―…少しは尊敬か、畏怖を抱かぬのか―


予想外に反応が薄いことにファクトは驚く。


「驚き疲れただけだよ。

で、なんでそんな力あるものが俺にかかわっているんだ?」


―二つの世界を救ってほしいのだ、青年よ―


「…なんで?なんで俺がしなきゃいけないの?」


―…ん?―


予想外の展開に思わず本音が漏れる白いドラゴン。


「俺ただの受験生だよ?特にこっちの世界のことなんて全く知らなかったし。

それに俺じゃなくても人はいるだろ?

もっと有能な奴もいるだろうし、俺じゃないといけない理由がない。

それに俺は興味のないことはしたくないしな。」


―お主はリックメタから来た者であるのだぞ?―


「かといって変に期待されても、俺、ただの受験生だから。」


―この世界が危機にさらされれば、お主の世界も危ないのだぞ!?―


必死になって説明するドラゴンへ、悲しさを含んだ目で航大は見る。


「…それでも、ただの受験生だから…な…。」


その言葉は、深い悲しみに満ちた過去があることを告げているように

誰もが感じ取れるものだった。

それでもファクトは顔色一つ変えなかった。


―…しかし、もうこの世界に来てしまった時点で、お主に選択肢はない。

早速、世界を救うたびに出てもらう―


「いや、ちょ、待てよ。俺の話聞い…」


―細かいことは、私の部下に頼んでいるから、その者に聞いてくれ。

私は秩序を守らなければならないからな、ここを離れることが出来んし、

お前に特別なスキルを与えることは出来ない。

つまりここからは己の力だけで進んでいかなくてはならない―


「おい!俺の話…」


―とにかく『ロード』が破壊されれば、二つの世界は消えてしまう。

では、幸運を祈るぞ、青年よ―


「いやだってば!!!」


その瞬間、航大を光が包み、そこにはいなくなっていた。

そしてファクトは何か忘れていたことを思い出した。


―あ、青年にステータスとスキルについて話すの忘れとった―


そして先ほど見た青年のステータスとスキルを思い出す。


―…レア度5のスキル。0.01%の確率で取得できるという。

そしてマスタースキルは解放済み。

さらに内容はレア度10であり、運強化か。

究極の運の持ち主は、何をしてくれるのだろうか―


ドラゴンっておっちょこちょいなイメージがあるんですよね。なんでですかね?

結局自分のステータスを知ることもなく飛ばされる航大がすごく可哀想(笑)

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