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今日も学園はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。【連載版】  作者: 柚ノ木 碧(活動休止中)
2章 今日も学園はゴタゴタしていますが、学園の外までゴタゴタしていて観賞しようとしてもどうやら無理な様です。
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「わ~いらっしゃい!お姉ちゃんがイケメンを二人連れて来たー」


 中々失礼な物言いをしたオルブロンを叱り付けていたら、


「大丈夫私はフォーカス様一筋よ!」


 等と言う相変わらず頭の痛い発言をぶちかまして来た。問答無用で一つ拳骨を食らわせて黙らせると、奥からシドニー姉さんの夫であるライリーさんが苦笑しながら現れた。


「シドニーは今自室で寝てるんだ。すまないけど奥の部屋に来て貰えるかい?」


 案内されている途中でシドニー姉さんの事を聞くと、ここ数日デュシー姉さんの事を心配して連日碌に寝て無かったらしく、今日は魔術を使って無理矢理寝かしつけて来たのだと言う。


「僕は魔術はさっぱりだったんだけど、オルブロンちゃんがやってくれてね」


 何でもオルブロン、従業員の子から聞いて無理矢理寝かし付ける魔術を聞き出し、本日実行してしまったのだとか。って、まさか習った直後に使って無いよね、ね?ねぇオルブロン、何故目を逸らすかな?


 仕方なしに今度訓練もしていないで使ったらお尻百叩きの刑と宣言をし、「ええええ~!」と言う末妹の悲鳴を途中で口を塞いで阻止し、「破ったら魔力吸い取るよ?」と言って問答無用で黙らせる。途中オルブロンの「あれ嫌、起きたら暫く頭が痛くなる」と言う涙声。もしかしたら準メリーも頭が痛くなったのかなと思ったが、あの時は自業自得だと思って割り切る。


 ちなみに過去オルブロンは三度程私に説教替わりに魔力を吸い取られたが、これも自業自得だったりする。





「お待たせしました、クロッカス様」


「いえいえ、左程お待ちして居ませんので…おや」


 奥に通された途端目が点になった。話には何度か聞いた事があるし、ゲームにも何度か出て来て見たことがあるけど、その人、いやケットシーと言う種族を初めて見たので吃驚してしまった。


「お久しぶりですケイン様、ニキ様」


「ひっさしぶりクロ~」


「お、来てたのか」


「はい」


 ケイン様とニキ様はどうやら顔馴染みらしく気軽に挨拶して居る。けど私はついその姿、ケットシーと言う種族、それこそ前世の知識そのままなら長靴を履いた猫、いや、猫の姿そのまんまに制服と靴を履いた姿につい愛玩動物を見ている気持ちになってしまった。


 と言うか、か、かわいいいいっ!

 あの尻尾とか手とか、いや前足?それに猫の目の綺麗な瞳ー!

 可愛すぎるだろうっ!


「お嬢さん、私達種族を初めて見たのですか?」


 ついじろじろと見ていたからであろう、クロッカスと言うケットシーがちょっと当惑した面持ちで此方を窺って来る。


「あ、す、すいません。つい可愛くて…」


 特に肉球が。

 猫耳もたまらんっ!

 いやいや髭もピーンと張ってて堪らないですっ!


「あははは、まぁ私達はこんな姿ですからね、よく言われるのですよ」


 心の中では「にゃははは」に変換されそうになるのをぐっと堪え、時折ピコピコと動く猫耳に心が動かされつつもどうして此処にいるのかと義理兄であるライリーの方を向くと、


「彼、クロッカスさんは商業ギルドのこの国での”正規の職員”でね、今回の事で情報を提供しに来てくれたんだよ」


「はい、私共も話を聞いて出来るだけ協力するつもりです」


 ニキ様が「金が絡まなければだな」とか漏らすと、「当たり前でしょうに」と言う辛辣な声が。このケットシーさん、中々の守銭奴かも知れない。ケイン様も「お金の匂いを感じ取ったのでしょう?」と言うと、クロッカスさんの黄金色の瞳が真ん丸くなり、口角が”にゃん”と言う幻聴が聞えてきて微かに上がったヨ。


 えええ、守銭奴ケットシーコワイ…


 後に聞く所によると、ケットシーと言う種族は本来ならこの国には居ない種族なのだとかでとても頭脳が優れた獣人なのだとか。

 ケットシーの本国である商業ギルドの本部がある国では大勢いて、とても団結力や結束が固く、うっかりやらかして可愛いからと拉致をすると後程怖い目にあう…らしい。何でもどこぞの国ではうっかり王族だか高位貴族だとかがやらかしてしまい、国が地図上から消失したとかって何をしたのやら…ブルブル。

 コワイヨ。

 ワタシ眺めてるだけで満足ですから武力行使とかし、しないでね?出来たら肉球は揉ませて欲しいけど。


 最初の見た目の可愛い印象とは違い、中々ケットシーと言う種族は怖いのかも知れない。


「モイスト領地から王都迄普段行き来をして行商に出ている商人から、それらしき人物を見たと言う情報が入っております。人相書きもあるのですが、此方を見て貰えませんか?」


 クロッカスさんから手渡された絵を見ると、以前会った時とは随分と大人びた印象になって居るが特徴のある輪郭と目元がデュシー姉さんに良く似ている。

 ちなみにオルブロンは幼い頃に別れて居る為にあまり覚えていないらしく、「うーん」と唸って居た。考えてみたら当時のオルブロンは4歳位だった様なきがする。

 そんな私も当時9歳か8歳位だったので大差無い気もするが。


「似てますか?」


 心配げに伺って来るライリー義兄にこっくりと頷く。


「だとすると此方へ向かって居るのかも知れませんね」


こんなんでも面白いよ!次も宜しく!と思って頂けたら、ブックマーク及び評価をどうか宜しくお願い致します

m(__)m



本日は領民会話ありません

(˘•ω•˘;)楽しみにしてる方すいません。

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